2018年9月7日金曜日

小説響

小説響は人気漫画『響』の映画版のノベライズである。人気先行、話題先行のキャスティングと思ったが、想像以上に原作キャラクターの雰囲気を出している。
自分を曲げない主人公が人気になった。但し、すぐに暴力に走ることは、文学作品を生み出す存在としてどうなのかという感覚がある。主人公のような憤懣を抱えた人物の作品とならば怒りを反映した作品になり、一般受けしにくいのではないだろうか。
また、漫画ではすぐに手を出す女性が意外感があって面白くても、それをそのまま実写では粗暴なだけの人物に映ってしまう危険がある。実際、実写映画の『銀魂』の志村妙は漫画の奥ゆかしさを感じにくかった。また子も漫画では紅桜の危険性を指摘するなど洞察力を示したが、実写では粗暴なだけになってしまった。
天才少女を主人公とした話であるが、ラストでは売れない作家と交錯させる。天才ではない人へのフォローもある作品である。
一方でパトカーに大人しく乗せられる結末は、らしくない。妥協しないキャラクターならば警察官相手に暴れてもおかしくない。警察官に暴れるのはヤバイと計算して行動するキャラクターだとしたら面白くない。相手の人格を尊重しない警察官の言動に怒ることがあっても良い。

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