2018年8月3日金曜日

悪女イブ

『悪女イブ』は人気作家が娼婦に溺れて破滅していく小説である。映画化された。
上記の説明では展開が容易に頭に浮かぶが、それほどステレオタイプな展開ではない。悪女が主人公を溺れさせるのではなく、主人公が勝手に破滅していくだけである。
イブは悪女と呼ばれるほどのことはしていない。男性を狂わせる魅力を感じさせる描写もない。主人公がイブに執心することが理解できない。正直なところ、イブと関わりたいという気持ちにならない。
本書の特異なキャラクターはイブよりも主人公である。主人公が人気作家となった要因には卑怯な秘密がある。実力が伴わないことは当然である。イブがいなくても破滅は避けられなかっただろう。本書はイブという悪女の物語ではない。

0 件のコメント:

コメントを投稿