2016年7月20日水曜日

イスラム国の野望

高橋和夫『イスラム国の野望』はイスラム国について解説した新書である。タイトルは『イスラム国の野望』となっているが、イスラム国の戦略や意図を明らかにするというよりも、イスラム国が生まれた背景の説明を重視する。
イスラム国に対しては、何故あれほど残虐になれるのかという点が疑問になる。本書はイスラム教の教えや宗教の原理主義に理由を求めることを戒める。逆にソ連のスターリンらも残虐であったとし、残虐さをイデオロギー信奉者の特徴とする。この指摘に納得である。
イスラム国はイラクのバース党関係者が支えている。バース党はアラブ社会主義のイデオロギーを持ち、冷戦時代はソ連の後押しがあった。イスラム国の残虐さも、このソ連流の全体主義の系譜と考えるべきではないか。
不自然なものはイラクやシリアの国境線である。

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