2016年3月29日火曜日

江東区東陽でワーキングプア勉強会

希望のまち東京in東部が江東区東陽の希望のまち東京in東部事務所でワーキングプア問題の勉強会「どうする、どうなるワーキングプア」を開催する。後藤道夫・都留文科大学名誉教授を招いてワーキングプアの実態と解決策を議論する。
私が興味深いと思った点は、後藤さんが解決策として企業横断的労働市場の整備を提言していることである。どちらかと言えば流動性向上など労働の市場化は資本側が求め、伝統的な労働側は抵抗するという構図があった。この点でワーキングプア問題解決の側から企業横断型労働市場のような提言がなされることは新鮮であり、意義深い。
多様な働き方、雇用の流動性はハイエナ資本主義が方便として掲げている面もあるが、現代の労働者が求めるものであることも否定できない。古典的な労働運動は合理化反対、リストラ反対、首切り反対に偏重していたが、ブラック企業では逆に辞めさせてくれないという問題もある。私の身の回りでも辞めさせられた労働者よりも自発的に退職した労働者の方が圧倒的に多い。日本航空のように今日でも合理化リストラ型の古典的な労働問題が依然として重要であることは言うまでもない。しかし、それのみでは多様化する労働問題のニーズに対応できない。この点が現状の経済体制に不満を抱いても左翼革新の解決策が選択肢になりにくい要因である。
卑近な例であるが、ある市民運動のメーリングリストで「飲み会で重要なことを決める文化をなくそう」と提起された。これは市民運動独自の問題ではなく、古い日本の組織に共通する悪癖である。しかし、ここ十数年ほどの間に民間企業では、この種の文化は急速になくなっている。それは働きやすさを追求した現役世代の努力の賜物である。この努力は日本的経営の破壊という新自由主義的改革を追い風にした面がある。だから「昔は良かった。新自由主義が入って滅茶苦茶になった」というような考え方はベクトルが逆である。確かに新自由主義的改革で壊すべきでないものが壊された面もあるだろう。しかし、昔に戻すことを目的とするならば耐え難い悪癖も復活することになり、受け入れられない。

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