2016年1月21日木曜日

書評・集団的自衛権の深層

松竹信幸『集団的自衛権の深層』(平凡社新書)は集団的自衛権の問題点を説明した書籍である。集団的自衛権が侵略の口実に使われてきた歴史がよく分かる。著者は第3回連続講座の話題提供者になった。
著者は集団的自衛権を批判するが、冷戦期の左派左翼の平和論とも一線を画す。著者のようなスタンスは貴重である。安倍政権の安保政策は従来の自民党政治と比べて異質である。そのために従来の保守の側からも安倍政権への批判の声が出ている。革新の側からも保守との連携が叫ばれている。しかし、それだけでは体制派と体制内批判派という旧勢力がタッグを組んで戦後レジームの打破を掲げる改革者を潰そうとしているようにも映る。冷戦後の環境変化への対応を求める市民感覚からは逆に離れてしまう。
確かに戦後の日本政府には米国のエスカレートする軍事協力要求に対して憲法九条を盾に断った面もあっただろう。それに比べれば安倍政権の対米従属ぶりは酷いと批判できる。しかし、戦後外交には「我が国には変な憲法があるから協力できません」という類の官僚的お役所主義的形式主義で拒否するようなところがあった。これは結論的には平和主義に合致しているとしても、普段の行政とのやり取りで官僚的形式主義に苦しめられている市民からは関心できない。むしろニーズがあって、法制度が障害になっているならば、できない理由を説明するのではなく、どうすればできるようになるか考えさせるという安倍政権のスタンスの方が、官僚の働かせ方としては支持できる。民主党が圧倒的支持によって政権を獲得した理由は、官僚主導から政治主導のメッセージが支持されたためである。その失墜も官僚の言いなりで終わったように見えたためであった。それなりに安倍政権が支持されている理由も民主党ができなかった政治主導で進めているためである。その意味では戦後の伝統に基づ
いて安倍政権を批判するのではなく、憲法九条と自衛隊の積極的な価値を出す本書のようなスタンスは注目に値する。

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