2016年1月18日月曜日

憲法九条の軍事戦略

『憲法九条の軍事戦略』は憲法九条の軍事戦略を考えるという斬新な書籍である。護憲派であり、安倍政権の集団的自衛権容認の動きを批判する立場から書かれた。北朝鮮や中国の脅威を現実のものとして認めた上で、憲法九条を用いた軍事戦略を提唱する。
集団的自衛権や戦争法を推進する側のキーワードは抑止力であるが、本書は相手国を徹底的に破壊する懲罰的抑止を否定する。反撃は攻撃と均衡したものでなければならない。これは自衛の名目で侵略が行われた過去の歴史を振り返ると非常に重要である。
本書は北朝鮮の不当性を前提とした上で、経済制裁についても戦略的な行動を求めている。ただ制裁するのではなく、相手国に何をさせたいのか考えて行動しなければならないとする。これは難しさを感じた。北朝鮮が不当であるならば、そのような国と取引したくないと考えることは自然である。相手が翻意するか否かではなく、自分の問題として不当な国とは取引したくない。個人レベルでは、そのように考える。消費者の不買運動は、そのような思いで取り組んでいる。個人レベルでの考えを改めるつもりはないが、国家は個人のような感情を持った生き物ではなく、個人と同じ基準で考えてはならないということである。
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中国とは共同による海賊取り締まりを積み重ねることを指摘する。海賊は日本と中国双方にとって有害な存在であり、協力できる。
これは納得である。中国の脅威と言えば、国家によるものを連想するが、国民生活の観点では危険ドラッグがある。社会問題になっている危険ドラッグであるが、その原料のほとんどは中国から輸入されている。吉野健太郎逮捕事件も危険ドラッグ原料の中国からの輸入であった。危険ドラッグ原料輸入の実をあげるためには日中当局の協力が必要である。

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