2015年9月13日日曜日

戸建て賃貸テッパン投資術

#不動産 #投資 #空き家 #不動産投資
サーファー薬剤師『空き家は使える!戸建て賃貸テッパン投資術』(技術評論社)は地方の戸建て住宅を対象とした不動産投資の魅力を説明した書籍である。本書には実際の物件購入記も掲載されており、実践的である。業者指定の司法書士事務所を使って登記すると通常の倍以上の費用を請求されたという気付きにくい指摘もある(76頁)。
オーナーチェンジ物件を「初期コストが抑えられるから、少しばかり割高で買ってもいい」と考えることはやめたほうがよいと指摘する(108頁)。
ワンルームマンション投資の迷惑勧誘電話が消費者問題になっており、不動産投資の推奨本と言えば眉唾物として警戒する必要があるが、本書は地方の戸建て住宅を対象とすることで健全性を保っている。スクラップアンドビルドの開発優先とは真逆である。
以下のような真っ当な指摘もあり、ワンルームマンション投資の迷惑勧誘電話とは全く異なる。「これから不動産投資を始めるという方には、いきなり大きな負債を背負うことはおすすめできない」(36頁)
また、本書は空き家を入手して賃貸物件にすることも述べており、空き家活用という社会政策にも合致する。
むしろ本書はマンションの投資は避けるべきとの結論になる。大家業にとって賃借人からの「隣の入居者がうるさい」は手間がかかる問題であるが、戸建てならば隣室トラブルは格段に減少する(39頁)。集合住宅は物件数が多く、過当競争になる。これから空き家が益々増えるが、相続税対策などの要因で集合住宅は増え続ける。このために戸建ての方が空き家増加に対抗できる(32頁)。
さらにはRC物件には手を出さないとまで言い切る(43頁)。マンションは管理費・修繕積立金がかかる。この指摘は正しい。特に新築マンション投資の恐ろしいところは、管理会社が分譲会社の系列子会社になることである。自動的に系列子会社が管理会社になるために良い管理をするというインセンティブが働かない。高い管理費で大家の犠牲の下で自社の利益を確保する傾向がある。

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