2015年6月4日木曜日

立正佼成会附属佼成病院裁判・第4回口頭弁論報告集会

口頭弁論後は報告集会が行われた。原告代理人は「経管栄養の開始終了時刻をカルテに明確に書いていない。記録していないならば、それはそれで問題である」と指摘した。この点は原告準備書面でも以下のように述べている。

「経管栄養にあたっては、もっとも考え得るリスクである誤嚥を防止するため、医師が看護師に対して栄養剤の量・流入速度等につき適切な指示をなし、看護師はそれを実施し、医師に報告すべき義務を負う。当然被告法人においても、経管栄養の流入速度について、そのときどきの母の病状等に応じて、看護師に対し上記の事項について具体的な指示がなされていたはずであり、看護師も、経管栄養の開始・終了時刻について記録を取っていたはずである」

また、原告代理人は「経管栄養の流入速度を速める行為は一回でも危険である」とも説明した。

原告は「命の自己決定権が害されたことが問題」と主張した。病院は治療を拒否した相手に相続が絡んでいないか気にしなければならない。病院は家族全員の同意を得なくていいと言ったが、そうではないと主張していく。

準備書面でも以下の論文を引用している。「推定相続人であるような家族は、本人の生命に関するような判断では、本人と利益が相反することもあり、常に本人の意思についての最善の理解者とはいえない」(稲葉一人「医療における意思決定・・・ 終末期における患者・家族・代理人・・・」『医療・生命と倫理・社会』Vo1.2 No.2、2003年)。

傍聴者からは「生産活動に寄与しない高齢者を切り捨てる傾向が出ていることを見据えなければならない」との意見が出た。以下の意見も寄せられた。「病院に記録がないならば、病院のルールとして通常どうやっているかを聞きたい。病院は故意にやったのか、おざなりになったのか。亡くなる状態ではなかったと書かれていた。亡くなる直前の出来事を述べていくべきではないか」

以下は感想である。「病院は治療を拒否した相手に相続が絡んでいないか気にしなければならない」との主張は病院の置かれた経済的状況を考慮すると一層重要になる。現在の医療システムでは長期患者を抱えるよりも短期患者を回転させた方が病院の経営上は都合がいい。つまり病院にも治療拒否の利害関係もある。だからこそ治療拒否の判断には厳格さが求められる。
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