2015年5月18日月曜日

世田谷年金事務所移転は二子玉川ライズの尻拭いか

日本年金機構は2015年6月29日、世田谷年金事務所を二子玉川ライズ・オフィス10階に移転する(「【移転】二子玉川ライズ・オフィスに日本年金機構」日経不動産マーケット情報2015年5月12日)。世田谷年金事務所は東京都世田谷区を管轄する。世田谷区の中心部である世田谷区世田谷から世田谷区玉川に移転することが世田谷区民の利便性向上になるか疑問である。年金や税金を使った二子玉川ライズの尻拭いか。

もともと二子玉川ライズ(二子玉川東地区市街地再開発)に対して、再開発で建設されるオフィスビルを埋めるだけのオフィス需要があるか疑問視される。現実に事業計画への意見書・口頭意見陳述でも再開発の事業採算性への疑問が提示された(林田力「二子玉川再開発への反対意見が情報公開で判明(上)」PJニュース2010年4月28日)。

大きな建物を建てたものの、テナントが埋まらず、行き詰った再開発事業は全国各地に存在する。本来ならば破綻している再開発事業の採算を見かけ上は成り立たせる姑息な手段に、再開発ビルへの公共施設の入居がある(NPO法人区画整理・再開発対策全国会議『区画整理・再開発の破綻』自治体研究社、2001年、98頁)。これは結局のところ、税金による再開発事業の尻拭いである(林田力『二子玉川ライズ反対運動3』「クリエイティブ・シティは二子玉川ライズの尻拭いか」)。

一方で地方公共団体が直接賃料を支払い、公共施設を入居させる露骨な再開発事業救済策への世間の目は厳しくなっている。そこで好都合な存在は、特殊法人・外郭団体である。もともと日本年金機構には無駄遣いが指摘されている。
http://www.hayariki.net/futako/nenkin.html
会計検査院は日本年金機構が外部委託した被保険者の名前や住所の入力業務の約356万件をすべて機構職員が処理していたと指摘した。作業時間にすると約2万2千時間、1日8時間勤務の職員2750日分の仕事を無駄にしていた(「年金機構、2万2000時間を無駄に 外部委託分を職員処理」日本経済新聞2013年10月28日)。

二子玉川ライズに対しては、公共施設がないと批判される。それは玉川地域のための公共施設がないということであり、世田谷年金事務所のようなものを二子玉川ライズ・オフィスに持ってくることではない。

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