2015年2月10日火曜日

若者の貧困の論点

#奨学金 #社会 #政治 #ブラックバイト
若者の貧困問題を重視することに大賛成である。若者を搾取する貧困ビジネスのゼロゼロ物件は安かろう悪かろうの代表格である。若者の貧困問題に取り組む場合の二つの論点を提起したい。
一つは若者支援の目的である。ブラック企業などで若者を使い潰していたら、日本の産業の担い手がいなくなる、社会の危機であるという論調である。この論調は、本来は好ましくない。若者を経済発展の手段として捉えているためである。女性を産む機械とする発言と大差ない。社会の再生産のための若者支援と言われても、当事者は覚めた目で見るだろう。反対にニートにはサイレントテロという言葉で自己を正当化する論理もある。生産活動に従事せず、最低限の消費で済ませることにより、資本主義社会に打撃を与えるという価値を見出だす。再生産可能は若者の立場に立ったものではない。
一方で保守層を含む幅広い層の支持を得る上で再生産可能社会とのメッセージは説得力がある。ワタミ公認でケチがついたが、それまでの自民党はブラック企業問題に比較的熱心であった。その背景には日本の産業の将来への懸念があった。広い支持を得るための戦術として再生産可能社会を掲げることは否定しない。
一つは若者の対象である。語義からは二十代、広げるとして三十代前半が素直である。しかし、若者問題の無策が長年続けられた結果、当事者も救済されないまま年をとっている。アラフォー世代、さらにはアラフィフ世代ですら取り組みが必要になるだろう。40才のフリーターが奨学金債務で自己破産した。
そうなると高齢者にも貧困者はいるため、若者の貧困問題として取り上げる必要があるかという議論が出てくる。これに対しては、貧弱な公的福祉の代替であった企業内福祉などの恩恵を受けずに自己責任の結果だけを負わされている世代への対応が必要と反論できる。アラフォー世代やアラフィフ世代への支援も若者の貧困問題という枠組みで取り組む意義がある。
むしろ「希望は戦争」で提起されたような世代間公正の観点では、就職氷河期が直撃したロスジェネ世代の方が今の新卒よりも厳しい。従って優先的に取り組む方が世代間公正にかなうと考えることができる。

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