2015年2月12日木曜日

シャープ液晶敗戦の教訓

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中田行彦『シャープ液晶敗戦の教訓』(実務教育出版、2015年)はシャープを中心として日本の家電業界の低迷の原因を分析し、復活の処方箋を提言した書籍である。著者はシャープで液晶の開発に携わり、現在は技術経営の研究者である。そのために本書には当事者としての立場と研究者としての分析者の立場が合わさっている。
日本の家電業界は韓国に追い抜かれ、中国・台湾に追い上げられるというサンドイッチ状態である。著者は技術者であるが、過度の技術信仰を敗因に挙げており、技術バカ的な偏狭さはない。
本書は敗因の一つに日本企業が人を大切にしないことを挙げる(77頁)。これは同感であるが、その例として青色発光ダイオードの中村修二氏を挙げることはどうだろうか。日亜側はチームの開発の成果と指摘している。もし日亜が中村氏の一人を満足させるような処遇をしたならば、チームのメンバーは逆に不満を抱くだろう。その方が人を大事にしない経営になる。

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