2015年1月13日火曜日

企業人子育て書評

#本 #新刊 #書評 #起業
起業人にするための子育てをまとめた書籍である。
我が子がブラック企業に使い潰されるより、起業家になった方がいい。これは親心として自然である。ブラック企業は会社が労働者に無限の忠誠と奉仕を要求する病理であり、その対抗策は各人が職(job)意識を高めることになる。但し、これには、隣の席の電話が鳴っても取らないことが良いことかという反発もある。本書の起業家像は他者に助けられ、感謝する存在である。これはブラック企業は論外であるが、厳格な職意識も窮屈という向きには一つの方向性になるだろう。但し、自分が助けられることもあれば、相手を助けることもあるという相互主義が前提である。さもなければ一方的に搾取するブラック企業になってしまう。

本書は良い大学に入って良い会社に入るという戦後の成功体験のアンチテーゼになっている。良い大学に入って良い会社に入る人ではなく、起業して自分で稼げる子どもを目指すべきと主張する。
この異論として起業家に対するマイナスイメージがある。ヒルズ族のような起業家には金だけが全てというような傲慢さ、冷酷さがある。社会問題になっているブラック企業や貧困ビジネスの経営者とも共通する。そのような人間に自分の子どもを育てたくないと思うことは親心として当然である。
これに本書は反論する。実際、成功者の人々は、自分は運が良かっただけと謙虚な人が多い。自己責任とバッシングする傾向は、実は社会経験が乏しい人の方が意外と強い。日本は資本主義だから弱肉強食は当たり前というような発想も、本当の成功者はあまりしない。この意味で自分の子どもを起業人に育てることは悪いことではない。

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