2014年12月20日土曜日

林田力・二子玉川ライズ問題

#東急建設 #建設 #東急田園都市線 #田園都市線
林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』(ロゴス社)には凛とした清々しさがある。
東急不動産だまし売りマンションは寒かった。顔に冷気が当たり、手足がかじかむ。体が冷えると心も萎んでいくようであった。秋の木枯らしが吹いて枯れ葉が舞い散ると憂鬱になった。冬を迎えると憂鬱さの度合いが深くなった。

二子玉川ライズLEED NDゴールド認証の滑稽
林田力
二子玉川ライズと世田谷区立二子玉川公園のLEED NDゴールド予備認証取得は実態を無視したものである。LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)は、米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発・運用する環境性能評価指標である。NDはNeighborhood Development(近隣開発)部門を指す。認証は下から標準、シルバー、ゴールド、プラチナのランクに分かれている。

認証評価では「安全で快適な歩行者空間(リボンストリート)を形成し、高密度でコンパクトな開発をしていること」と挙げられている。しかし、現実はビル風による転倒者が出ており、世田谷区が近隣住民に強風時の外出を控えるアナウンスを出すほどである。

「商業、オフィス、公共施設や多くの住戸パターンを持つ住宅を集積させ、さまざまな年代の人々が多様な目的で集う、複合機能都市を整備していること」とあるが、古くからの住民や小規模店舗は再開発で立ち退きを余儀なくされた。二子玉川ライズは営利優先で公共施設の少なさが批判されている。世田谷区が進める図書館ターミナルも社会教育施設としての図書館本来の役割を果たせないと批判されている。

「生態系の保全に取り組んでいる」とあるが、再開発前の樹木がうっそうと茂っていた状態を見ていたら、とても言えない話である。今の二子玉川ライズは街路の植栽も枯死している。

このLEED ND認証は2008年の北京オリンピックの選手村がゴールド認証取得したことを機に普及したと説明される(「二子玉川再開発事業が街づくり環境評価で「金」認証−日本初、自然との親和性で」二子玉川経済新聞2014年11月10日)。しかし、北京オリンピック会場は僅か数年で廃墟になった(「北京五輪の会場 "鳥の巣"含めて大部分が廃墟化していた」NEWSポストセブン2012年8月5日)。住環境としての持続可能性を無視した認証であることを露呈している。これは二子玉川ライズの未来も暗示する。住民にとって二子玉川ライズは先の見えない暗闇プロジェクトである。

コンクリート建築に予算が使われ、教育や福祉に回される予算は減っている。気前よく公共事業に税金が使われた後には、何も残らない。大型開発のような公共事業には利権がある。そこから過分な所得を求めるゼネコンなどの企業が必ず存在する。彼らは利権を維持するために大型開発の継続を望む。開発利権を合理化する認証ならば有害である。

日本の建築不動産業界はガラパゴスと呼ぶべき独自の「進化」(退化)を遂げてきた。この特異な産業は日本の進歩の足を引っ張り続けている。住民無視の大型開発やマンションだまし売り、ゼロゼロ物件、脱法ハウスなどである。国際的な認証という言葉に思考停止してはならない。

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