2014年11月22日土曜日

林田力書評・奥様は超霊媒だった

#心霊 #オカルト #予言 #霊 上丘哲『結婚してみたら奥様は「超霊媒」だった』(コスモ21不思議文庫、2014年)は、妻ユウコが霊媒だったというノンフィクションである。著者は金融のビジネスパーソン、ユウコさんは大学教授と説明しており、質の悪いオカルト本のような、おどろおどろしさはない。
以下の文章は納得できた。「「死んだらすべてが終わる」、「死ねば楽になる」というのはまったくの誤解で、生前の考えや死の直前の意識は、そのままの形で死後も継続します」。82頁。安易に安楽死や尊厳死などと称して、人工呼吸器を外したり、チューブを抜いたりすることは考えものである。当人には苦しみの中で死んでいくことには変わりない。
著者夫婦には十三丸と名付けられた狐霊が預けられている。この十三丸は神の使いであるが、自身も修行中の身で、ロックや菓子が好きなど人間味もある。俗物的でありながらも、以下のように資本主義に踊らされない姿勢を保っている。
「外食をする際に、どんなに値が張っても料理の質やサービス、雰囲気で納得できるお店であれば乗り気ですが、そうではない店の場合は『木の葉(お金)がもったいない』『コンビニのおにぎりで十分』と言うくらい徹底しています」。118頁。
この神の使いの中には風来坊のようになって人間に害悪をもたらすものもいる。キリスト教にある堕天使的である。現代日本ではブラック企業・ブラック士業や貧困ビジネス、半グレ・ヤンキー、危険ドラッグ売人など人間と言えるのかと言いたくなるような社会悪が存在するが、この悪霊によって説明できるかもしれない。
この悪霊は、元々は高級霊であったが、御札を破壊してしまうなど人間の行為が原因となることもある。逆に人間の説得で修行の道に戻る霊もいる。神のような存在を認めることと、人間が自らの意思で未来を作ることを認めることが本書では両立している。ユウコさんの語るように「人事を尽くして天命を待つ」である。182頁。

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