2014年10月8日水曜日

平和を祈りながら

#書評 #戦争 #宗教 #平和 『人はなぜ平和を祈りながら戦うのか』は二人の宗教学者が平和と戦争と宗教について論じた電子書籍である。頭ごなしに戦争を悪と決めつけるのではなく、深い議論がなされている。軍人勅諭や戦陣訓にも真っ当な内容があり、頭ごなしに否定することは短絡的とする。その直後に日本と韓国で評価が正反対の安重根に言及し、視点が変われば評価が変わることを示している。戦後日本には護憲平和運動が一定勢力を有しているが、本書のような戦争論・平和論は乏しい。そこが反対者からはリアリティに欠けると評価され、「お花畑左翼」と揶揄される要因ではないだろうか。
本書は宗教と言っても、キリスト教の話題が中心であるが、その内容には普遍性がある。日本基督教団の戦争中の戦争協力など反省すべき歴史も直視している。
結論は一言で片付けられない。宗教には戦争を推進する力もあるし、戦争を否定する力もある。それは宗教の特殊性というよりも、人間そのものに戦争を推進する面と戦争を否定する面があることに由来する。

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