2014年7月12日土曜日

林田力書評・ガンスミス

荒川匠『ガンスミス』は泥沼の内戦中の架空の国を舞台に銃職人を主人公とした小説である。タイトルのガンスミスは銃職人を意味する。世界の秩序と軍事地図を塗り替える威力を持つ新型銃をめぐって物語は展開される。複数の銃職人が視点人物となるオムニバス的な作品であるが、物語は新型銃に収斂している。登場人物はアングロサクソン風が多い。
この国では宇宙バカの将軍が独裁者として支配している。宇宙開発に強い関心を持っているために宇宙バカと陰口を叩かれている。軍国主義と宇宙開発の親和性を物語る。
一般の物語作品では銃を撃つ人物を主人公としたものが多い。主人公が長時間戦い、無数の敵を倒す活躍が描かれがちである。しかし、本書を読めば銃には継続的なメンテナンスが必要であることが分かる。一方で中盤以降になると視点人物のガンスミス自身が活躍し始める。林田力

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