2014年2月22日土曜日

細川護煕融和政策の功罪

#政治 #選挙 東京都知事選挙は共に脱原発を唱える宇都宮けんじ氏と細川護煕氏が競合する形になった。双方の支持者の中には互いに批判しあうのではなく、エールを交換し、共通の敵との戦いに注力しようという見解が提起された。これを宇都宮支持の立場から細川見て融和政策と名付ける。この細川融和政策について検証する。
融和政策と言えばナチスドイツに対するものが有名である。融和政策と名付けたことで既に価値判断を下している。私は細川陣営の脱原発至上主義を一種のファシズムと批判した。この文脈で融和政策も理解できる。
まず融和政策の根底にある他候補を叩くだけでなく、評価できるところは評価し、敬意を払うべきという考え方は支持する。私は「脱原発だけが都知事選の争点ではない」という点で、ますぞえ陣営ともエールを交換できる。また、田母神候補を応援したデビ夫人も、大津市いじめ自殺事件や北本市いじめ自殺事件に対する発言を高く評価している。
他候補をリスペクトすべきとの主張は同意するが、それは細川候補を特別扱いする理由にならない。宇都宮・細川ブロックとして、宇都宮氏と細川氏を相対的に近い関係に分類することは、一本化論の土俵に乗ってしまうことである。原発だけ見れば成り立つものの、福祉政策などは少なくとも公約上、ますぞえ候補の方が親和性がある。
細川融和政策を否定的に評価する理由として、一本化論がある。一本化論は宇都宮降ろしを意味する。細川支持者を総体的に見れば右手で握手を求めて、左手でパンチを繰り出す状況である。融和政策はナチスへの融和政策と同じ結果にしかならない。
もともと細川氏擁立は宇都宮氏では不十分と思ってのことである。宇都宮氏は自分の意思で出馬しており、それを支持できなければ他候補の擁立は自由である。細川支持者には宇都宮氏を支持できないという意思があり、宇都宮陣営は細川支持者に好意的な対応を期待することは難しい。
宇都宮陣営は紳士的に対応しすぎて振り回された感がある。投票率向上の運動も政策を知ろうともせず、知名度だけで投票するような政治意識の低い層の大量得票を見込む細川陣営に利するものである。一緒に投票率向上の運動をしたならば、利用された感が残る。
細川融和政策は、ますぞえ候補批判にもマイナスであった。今回の都知事選挙は猪瀬直樹前都知事の五千万円借り入れが発端であり、政治と金は重要なテーマになりえた。しかも、ますぞえ候補の金権疑惑も登場した。しかし、佐川急便問題を抱える細川氏への配慮から舌鋒が鈍った面もある。
厚生労働大臣時代の薬害被害者への冷たさも批判したかったが、水俣病患者から逃げ回っていた熊本県知事は誰かという問題がある。ますぞえ氏をぶったぎりたいならば、細川氏も一緒にぶったぎるくらいの勢いが必要である。逆に言えば細川氏をぶったぎれなかった弱さが今回の敗因である。
細川融和政策によって本来ならば行いたかった細川批判が抑制されたことは、宇都宮支持者の間にフラストレーションを蓄積させる。こちらは遠慮しているにも関わらず、向こうは執拗に一本化を押し付けてくる状況では尚更である。
細川陣営に向けられるべき怒りが抑えられ、フラストレーションが蓄積されると別の場面で怒りが爆発しやすくなる。宇都宮氏の求心力が高まった経緯には一本化論を批判した『宇都宮けんじ吠える』の動画がある。宇都宮氏が怒りを代弁してくれた。怒りは適切に放出する必要がある。

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