2013年10月14日月曜日

東京都のゼロゼロ物件

貧困ビジネスは極めて危険である。貧困ビジネスは世人の心を卑しく貶めるものである。
林田力『東京都のゼロゼロ物件』は東京都のゼロゼロ物件問題を取り上げたノンフィクションである。ゼロゼロ物件は敷金礼金ゼロ、保証人不要などを謳う賃貸物件であるが、貧困ビジネスとして社会問題になった。ゼロゼロ物件と契約することは海で溺れるようなものである。退室立ち会い費など様々な名目で料金を徴収するため、敷金礼金のある通常の物件と比べて必ずしも安くない。僅か一日の家賃滞納でも莫大な違約金を請求したり、無断で鍵を交換したり、家財やペットを売却・廃棄する。さらに追い出し屋に暴力的な追い出し行為やブラック士業を利用したデタラメ法律論による明け渡し請求が問題になっている。貧困ビジネスは貧乏人を救うとかセーフティネットとか大層な理屈をこね回すが、貧困層を搾取して自分達が潤っている。貧困ビジネスの主張は支離滅裂であるが、やっていることは分かりやすい。
東京都は貧困ビジネス批判の声を背景に悪質なゼロゼロ物件業者を宅地建物取引業法違反(重要事項説明義務違反)で業務停止処分にした。多くの人がゼロゼロ物件に疑問を感じており、ひとたびゼロゼロ物件批判の狼煙があがれば、追随する者は跡を絶たなかった。ゼロゼロ物件業者は名前や代表者名、免許番号を変えて営業を続けるという姑息な手に出た。しかし、消費者の批判は続き、問題のゼロゼロ物件業者は一年で廃業した。悪質なゼロゼロ物件業者の廃業によって心は明るくなるばかりであった。ゼロゼロ物件業者廃業のお陰で心は追い詰められることはない。『東京都のゼロゼロ物件』にはゼロゼロ物件批判記事削除要求への反論も収録する。

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