2013年7月13日土曜日

林田力書評 ワンピース70巻

尾田栄一郎『ONE PIECE 70』はパンクハザード編が完結し、ドレスローザ編に突入する。この巻で印象に残ったポイントは3点存在する。

第一にシーザーのゲスぶりである。ルフィの最も嫌いなタイプとまで呼ばれた。依存症薬物を利用するキャラクターを最低の存在として描くことは脱法ハーブ(脱法ドラッグ)が社会問題になっている世相にマッチする(林田力『二子玉川ライズ反対運動9ブランズ二子玉川の複合被害』「『ONE PIECE 69』脱法ハーブへの警鐘」)。現実の脱法ハーブ宣伝屋もかくやと思わせる最低ぶりである。

第二に薬物依存にさせられた子ども達を助けようとするナミのカッコよさである。物語の序盤で紹介されたナミの生い立ちが活きてくる。過去のエピソードを大切にするところに作品愛が伝わってくる。

第三にドンキホーテ・ドフラミンゴの位置付けである。ドフラミンゴはチンピラ・ヤンキー風の外見であり、小物臭が漂っていた。四皇という更なる強敵が控えている中ではルフィに瞬殺されるという展開も全く不思議ではない。逆にドフラミンゴとの戦いに苦戦するならば、薄っぺらな引き延ばしに見えてしまう。
http://www.hayariki.net/10/33.htm
ドフラミンゴのチンピラ・ヤンキー風の外見の軽さは修正しようがないが、この巻ではドフラミンゴの部下達の忠誠心の深さが描かれる。これによってドフラミンゴも少しは大物らしくなった。四皇を倒すための一里塚にしか過ぎないと思われたドフラミンゴとの対決にも興味が出てきた。
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