2013年6月3日月曜日

だからあんたは不幸やねん

『だからあんたは不幸やねん』は一風変わったコンサルタントを取り上げたノンフィクションである。経営再建や人生相談など多岐に渡る。顧客など相手目線に立つことの重要性を指摘する。これは東急不動産だまし売り被害者にとって納得できる内容である。東急リバブル東急不動産から不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされたが、だまし売りそのものに加え、消費者の状況を無視して一方的に理解を要求するだけの姿勢に腹を立てた(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』ロゴス)。
この本を手に取った時、正直なところ、最初は「失敗した」と思った。幸不幸は心の持ちようで、プラス思考で頑張れば幸せになれるという類いの特殊日本的精神論を押し付ける書籍に思えたためである。頑張ることを強制する特殊日本的精神論をは苦しむ人をますます苦しめるだけである。
これに対して本書のコンサルタントは相談者の苦しみに共感するところから始めている。本書にも精神論的なところが皆無ではないが、相手目線に立つという点が大きな特徴になっている。
本書で紹介された事例は全て成功事例であるが、相談者とコンサルタントの溝が深まってしまう失敗事例があることを仄めかしている。失敗しかけた事例が最後の工務店二代目社長の事例になっていることは示唆的である。建築不動産分野が消費者目線を持ちにくい守旧的な業界であることを物語る。

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