2013年5月8日水曜日

マリーアントワネットの遺言

藤本ひとみ『マリーアントワネットの遺言』は王政復古期のフランスを舞台とした歴史小説である。マリーアントワネットは処刑前に代理人弁護士に語った言葉を明らかにする。一般にマリーアントワネットはフランス革命では悪女と位置付けられる。その一方で最近ではマリーアントワネットを評価する見方も出ている。本書は、そのどちらにも片寄らない。
革命裁判所は最初からマリーアントワネットを死刑にするつもりであった。その意味でマリーアントワネットの裁判は公正とは言えない。一方でマリーアントワネットには革命期の基準で罪があった。そのために弁護士は虚偽の主張をすることを勧める。マリーアントワネットは「詐欺師のようだ」と感想を漏らす。現代日本のブラック企業とブラック士業のようなものである。

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