2013年5月13日月曜日

「住宅セーフティネット」および住宅支援給付事業等についての要請書

厚生労働大臣 田村 憲久 殿
「住宅セーフティネット」および住宅支援給付事業等についての要請書
2013年4月25日

住まいの貧困に取り組むネットワーク 世話人 稲葉 剛
国民の住まいを守る全国連絡会 代表幹事 坂庭国晴

 2013年度からこれまでの「住宅手当制度」が見直され、「住宅支援給付事業」として実施されることとなりました。また、生活保護制度の見直しも進められ、生活保護利用者の住まいの確保と居住の安定にも少なからず影響を与えることが懸念されています。さらに、東日本大震災の被災者の住まいの問題も多くの課題をかかえています。これらに関係し、下記事項を要請しますので、貴職の誠意ある回答を5月20日までに示して下さい。

1.「住宅支援給付事業」の改善と一般制度への拡充について
(1) これまでの時限的な「特別措置事業」から、「給付事業」として恒久化されたことは評価できますが、問題点も残されています。この事業に携わる現場や利用者の要望を踏まえ、さらなる改善、問題点の解決を行っていくことを求めます。

(2) また、今後に向けて「住宅支援給付事業」を、失業していないものの、収入が少なく、劣悪な住宅事情に置かれている生活困窮者を対象とし、居住貧困の状況を救済する一般制度として抜本拡充することを検討して下さい。なお、対象者は住宅セーフティネット法などに基づきます。

2. 生活保護利用者の住宅確保と貧困ビジネスの根絶について
(1) 国民生活のセーフティネットである生活保護を受給する世帯は150万を超え、保護基準未満の低所得で受給要件を満たす世帯は300万以上と見られる現実にあります。こうした生活保護利用者に対する住宅確保と居住の安定についての取り組みの現状と課題について示して下さい。

(2) また、野宿者や低所得者の入居できる住宅が限定され、少ない状況に乗じて、無料低額宿泊所や無届施設、最近ではゲストハウスやシェアハウスなども登場し、保護費を食い物にする貧困ビジネスが跋扈しています。こうした違法的な行為に対する現状の対応と今後の対策を明らかにし、居住系貧困ビジネスの根絶を行うことを求めます。

3.居住の貧困の解決と総合的な施策の確立について
(1) 居住の貧困層の実態は多様性が増し、拡大している現状にあります。雇用の喪失による住宅の喪失、不安定就労・非正規雇用による住まいの確保の困難とともに、家族や親戚、友人など人間関係の喪失も背景になっています。こうしたもとで、心身の病を持つ人々が増え続けています。
 この居住貧困層の多様な状況に対応する総合的な体制の確立、強化を、試験的に行われているパーソナルサポーターやワンストップサービスの全面的な拡充を含め、本格実施して下さい。

(2) 2011年に閣議決定された「住生活基本計画(全国計画)」では、「他分野との連携による総合的な施策展開」として、「医療・介護サービス、福祉分野等との密接な連携を一層進める」としています。この、連携による施策展開についての貴職の取り組みを明らかにして下さい。
 また、居住の貧困の解決と総合的施策の実行に向けて、国土交通省と厚生労働省の住宅・居住関連部局を母体に「住宅対策総合本部」(仮称)を国に設置することを求めます。

4.東日本大震災での「民間賃貸住宅の借上げ」居住者に対する家賃補助等について
(1) 東日本大震災の被災者の住宅確保として「民間賃貸住宅の借上げ」(みなし仮設住宅)が行われ、全国で約6万世帯の居住があります。このみなし仮設住宅は、入居期間の延長が行われますが、その後の入居を含め居住不安の問題をかかえています。供与期間終了後の被災者に対する家賃補助について検討し、実施することを求めます。

(2) また、雇用促進住宅は被災者の住宅確保に大事な役割を果たし、今後の災害や住宅喪失者に対応しうる公的住宅です。縮小・廃止の方針を見直し、全面的な活用を図ることを求めます。
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