2012年12月31日月曜日

選挙結果の討論会

参議院議員選挙や東京都議会議員選挙で戦う体制を作りたい。東部で独自に活動することは良いが、勝手連は東京都知事戦のためのものであり、全都の動きにはならない。
参議院議員選挙や東京都知事戦は統一候補を立てる意味はあるか。参議院東京選挙区では統一候補を立てなければ議席ゼロになるかもしれない。
利益団体の組織票は強い。
国政レベルで未来の党がもっと伸びると思っていた。宇都宮選挙では未来の党支持層を取り込めなかったことが問題であるが、取り込めたとしても勝てないという現実には絶望感がある。
未来の党が本気で脱原発なのか、憲法を擁護するのか、疑念を抱く有権者も多い。
共産党の小選挙区は全て死票になっている。
共産党単独で考えれば合理性はある。小選挙区にはエネルギーを費やしておらず、比例の底上げを狙っていた。小選挙区候補も自分の名前よりも比例投票の呼び掛けに力を入れるほどであった。
共産党は議席倍増を目標としながら、議席を減らしている。未来の党の惨敗を踏まえるならば健闘の部類に入る。市民派のライバルが凋落したために、ますます硬直的になるかもしれない。
政治参加にネガティブな意識のある文化を変えられないか。
若年層は就職活動やブラック企業で疲弊し、政治のことを考える余裕が乏しい。福島原発事故直後に脱原発を推進した若年層の中心はフリーターであった。
安倍内閣によって憲法改正が具体化する危険がある。改憲によって戦争ができる国にしようとしている。護憲で結集できないか。
憲法九条を論点とする場合、理論武装する必要がある。侵略されたら応戦する必要があると考える人も多い。
脱原発の運動は閉鎖的セクト的である。政治性を排除して直接行動派になっている。
脱原発は単に原発反対、放射脳怖いと言うだけでなく、原子力村の解体を目指さなければならない。その具体策として発送電分離、総括原価方式や地域独占の廃止を訴えるべきであった。
公約で新エネルギー会社設立が登場したが、深められなかった。むしろ、被災地瓦礫焼却の凍結やホットスポットの調査を強調する傾向があった。電力自由化による脱原発を志向する人々は東京電力に注文する猪瀬直樹に期待した。国政レベルでも未来の党の卒原発よりも、みんなの党の電力自由化による脱原発が支持された。国民多数の脱原発と離れていた。
高額な供託金は被選挙権を実質的に制限している。小選挙区制は死票を出し、不合理である。
技術の発達で富の再配分が上手く機能すれば皆が苦労せずに食べていける豊かな社会は実現できる。欲望に突き動かされて競争するのではなく、「足るを知る」に意識改革していくべきではないか。そのような大きなビジョンを提示する政党がないか。

2012年12月30日日曜日

宇都宮けんじ政策のユニークさ

東京都知事選挙での宇都宮けんじ候補者の政策にはユニークな内容が含まれている。
第一に開発問題において公共事業からの撤退する制度づくりを掲げたことである。日本の行政には一度計画を立てると前に進むだけで見直して改めることを知らないという悪癖がある。加えて公共事業では利害関係者の抵抗が強固である。コンクリートから人へを掲げた民主党はヤンバダム中止で立ち往生した。中止した場合の反発を安易に考えていた節がある。計画が進めば公共事業前提で生活設計する人が出てくることも否定できない。そのような人々への考慮も必要である。撤退の制度づくりは、民主党「コンクリートから人へ」迷走の教訓を活かした政策である。
しかし、この政策は選挙戦では残念なことに深められず、外環道や築地市場移転の見直しが強調される傾向にあった。開発問題は畑違いの宇都宮氏が、これらを掲げたことは素晴らしいことである。ひとまち連呼び掛け人としては喜ばしい限りである。ひとまち連の中からは100パーセントの候補者との表現も出た。それでも政策の中で見直しばかりが強調されたことは反対ばかりの左翼という悪印象を与えた可能性がある。
第二に住宅政策で賃貸人への家賃補助に言及したことである。これはキックオフ集会で発言された。日本は「住まいは人権」との意識が低く、住宅政策は貧困である。家賃補助は住宅政策の恩恵がなかった大多数の民間賃貸住宅の賃借人に広く利益を及ぼすものである。分譲住宅の購入者には住宅ローン控除などで優遇されているが、これは景気対策を目的としたもので、住宅政策としては邪道である。政策的に優遇するならば分譲購入者よりも賃借人を優先すべきである。しかも分譲住宅の購入促進は景気対策の効果は疑問視される。家賃補助は日本の住宅政策で画期的な制度になり得る。
しかし、残念なことに選挙戦では深められず、都営住宅の拡充などが強調される傾向にあった。低所得者向け住宅を都営住宅など公共セクターが供給することは正しい。しかし、日本の現状は民間セクターが圧倒的である。地道に改善していくしかないが、現状では都営住宅入居者は相対的に恵まれた立場である。公営住宅入居を既得権益のように批判する立場も浸透している。本来ならば公営住宅供給が乏しい日本の住宅政策の貧困が批判されるべきではあるが、公営住宅入居者への不満が燻る現実は残る。この状況で都営住宅中心の住宅政策とすることは、特定の人々にだけ優しい政治を目指すのではないかという批判を強めてしまう。林田力wiki
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二子玉川ライズ反対2012年十大ニュース

二子玉川ライズ反対運動2012年十大ニュースを発表する。第一に二子玉川ライズ住民訴訟の実質的和解による終結である。都市計画を巡る住民訴訟が実質的和解で決着することは極めて異例である。

世田谷区は「再開発区域周辺の環境影響に対しましては、区としても環境に十分留意して、法令に基づく環境影響評価の手続きに則った適切な対応はもとより、きめ細やかな対応を事業者に求めてまいります」と法令以上の「きめ細やかな対応」を再開発組合に求めると陳述した。

第二に東急電鉄株主総会での二子玉川ライズ周辺住民と東急大井町線高架下住民の共闘である。6月28日に株主総会の会場となったBunkamuraオーチャードホール(東急文化村)の入口付近において共同で抗議のビラ配りを実施した。東急に苦しめられている住民が地域を越えて結束した。

第三に世田谷区の変化である。平成23年度予算では二子玉川ライズ2期事業への補助金を7億円削減した。また、地元アンケートに基づいて地元の問題を整理した90課題の解決のための取り組みを開始した。

住民有志との二子玉川ライズ風害対策協議では協議を繰り返す中で、ようやく世田谷区も多摩堤通り横断対策や風速の定点測定の検討に入った。二子玉川ライズでは高層ビルのビル風被害が深刻である。二子玉川東地区第一種市街地再開発組合のビル風被害対策は何ら確たる成果を生み出せてはいない。

第四に二子玉川ライズ二期ビルへの楽天本社移転による公共性欠如の明白化である。楽天が二子玉川ライズ二期ビル(賃貸オフィス)27フロアに本社を移転する。再開発オフィスビルが丸ごと一企業の本社ビルになり、その建設費を税金で補助することの異常性が深まる。二子玉川ライズに公共性はない。

楽天の本社移転は二子玉川ライズの事業リスクを大きくする。賃貸オフィスは赤字覚悟で賃料を下げても、テナントが集まらない苦境にある。東京都心でさえ、多くのオフィスビルが頭を抱えている。電機メーカーの業績不振から日中・日韓関係の悪化まで日本経済に暗い影を落とす不安要素はいくつもある。楽天が建設中のオフィスビルを借りたことから、よほど楽天にとって好条件であったことは容易に予想できる。

その上、楽天のようにフットワークの軽い企業は数年後には本社を再度移転する可能性もある。楽天の現在の本社は楽天タワーと呼ばれるが、そこから移転することは土地建物への思い入れが少ない企業と言える。英語公用語化に見られるように世界を意識しており、海外への本社移転も考えられる。楽天が再移転すれば二子玉川ライズは膨大な空室を抱えることになる。

第五に世田谷区の利用者負担増大見直しへの反対表明である。世田谷区の「区民利用施設使用料の見直し」「認可保育園保育料の見直し」「区立幼稚園保育料の見直し」「新BOP学童クラブ利用料の導入」「高齢者紙おむつ支給・おむつ代助成事業の見直し」などへの反対意見提出を呼びかけた。

二子玉川ライズ二期事業(二子玉川東第二地区市街地再開発事業)など開発関連予算を廃止・削減すれば見直しは不要になると主張した。二子玉川ライズへの補助金などの開発予算が財政を圧迫し、福祉が切り捨てられている。二子玉川ライズ問題と福祉の問題をリンクさせた。

第六に東京都知事選挙への取り組みである。「人にやさしい街づくりをめざし、宇都宮さんを応援する会」や世田谷勝手連に集い、宇都宮けんじ候補を応援した。「人にやさしい東京をつくる会 政策集」には「都心部の大規模開発を抑制し、環境重視・生活重視のまちづくりを進めます」「住環境・日照の保全など住民の意向と周囲との調和を重視します」などの政策が掲げられた。

第七に二子玉川ライズ行政訴訟・東京地裁だまし討ち判決である。二子玉川ライズ行政訴訟は東京都世田谷区を中心とする住民らが二子玉川東第二地区市街地再開発組合設立認可の取り消しを求めて東京都を提訴した行政訴訟である。林田力も原告・控訴人の一人である。

東京地裁(川神裕裁判長)は判決言い渡し期日を三度も延期し、中間判決言い渡しと称しながら終局判決を言い渡した。内容面でも小田急判決に依拠すると称しながら独自の論理で原告適格を否定した。二子玉川ライズ行政訴訟は控訴され、控訴審で争われることになる。

第八にNPO法人区画整理・再開発対策全国会議の第45回区画整理・都市再開発対策全国集会への参加である。二子玉川ライズと同様に東急不動産が参加組合員となっている十条駅西口地区再開発事業反対運動などと交流した。

東京都北区上十条の十条駅西口地区第一種市街地再開発事業は低層部が商業施設の複合タワーマンションを建設する計画であるが、生活者の街を破壊すると批判されている。地権者の権利変換率は異常に低く、東急不動産らが地権者の犠牲の上に利益を得る再開発である。

第九に桃野よしふみ世田谷区議によるデジコン問題の住民訴訟提訴である。デジコン問題は二子玉川ライズを舞台とした補助金不祥事である。世田谷区がデジタル映像コンテンツ関連企業を二子玉川周辺に集積させようとして、NPO法人ディジタル・コンテンツ・インスティテュート(DCIn)に補助金を交付したが、その1カ月後に成果を出さぬままDCIn撤退により事業が中止された問題である。
http://www.hayariki.net/2/14.htm
第十に二子玉川ライズ問題の露出である。東京新聞は以下のようにビル風問題を報道した。「東京都世田谷区の東急二子玉川駅前に完成した再開発ビル前で、強風を受けた80代の女性が倒れて骨折するなど、過去1年間に少なくとも3人が重軽傷を負っていたことが、周辺住民への取材で分かった。」(山内悠記子「二子玉 「ビル風害」 住民が対策要望」東京新聞2012年7月1日)

岩見良太郎『場のまちづくりの理論 現代都市計画批判』でも二子玉川ライズの弊害が取り上げられた。「土地の高度利用の追究で、緑地・オープンスペースはきわめて貧困なものとなり、また、局地的にそれをおこなったため、周辺地域に機能障害・環境破壊をもたらすものとなっている」(144頁)。林田力『二子玉川ライズ反対運動2』『二子玉川ライズ反対運動3』も刊行された。

2012年12月29日土曜日

生活の党への失望と期待と懸念

日本未来の党改め生活の党には失望と期待と懸念がある。国民の生活が第一が未来の党に発展的に解消したことは結果から判断すれば失敗であった。もともと国民の生活が第一は、民主党がマニフェストを反故にし、国民の期待を裏切ったことへの批判として生まれた。現在の民主党と国民の生活が第一の何れが国民が期待した政権交代時の民主党の精神に忠実であるか国民の審判を受ける意味があった。国民の生活が第一は政党名としては異質であり、キラキラネームと批判されたが、民主党マニフェストを体現する言葉としては明確であった。それが未来の党になったために自ら重要な争点を分かりにくくしてしまった。代わりに未来の党は卒原発をアピールしたが、脱原発は未来の党の専売特許ではない。未来の党の候補者の多くが脱原発で一貫していた訳でもない。国民の生活が第一から未来の党になることで自らの強み、自らの原点を自ら曖昧にしてしまった。
未来の党の選挙戦は鈍かった。江東区では未来の党の現職代議士が落下傘候補の民主党公認候補に得票数で負けている。これは腐っても民主党と民主党の威光を示した。未来の党は自分達こそ本来の民主党とアピールして民主党支持層に食い込むべきであった。
未来の党は選挙戦では組織的な活動ができたとは言い難い。急ごしらえの新党結成が裏目に出た。未来の党の選挙戦は素人のボランティアに支えられた。選挙区に関係なく自分が応援する候補者を応援した。それは小さな力であるが、地域や業界団体、労働組合、宗教団体などの顔役が仕切る従来型の選挙活動よりも健全であり、民主的である。この動きを党運営に活かせれば市民派の政党になることができる。
未来の党は教条主義的な左翼から保守本流の前歴を糾弾される傾向がある。しかし、主義主張への重なり具合では共産党を支持した方がよくても、党組織は市民派が自己実現するには閉鎖的な印象を受ける。未来の党の体質は市民派が自己実現できる開かれた可能性がある。
但し、未来の党のオープン性には危険もある。放射脳カルトなどの異常者が入り込む余地があるためである。放射脳カルトだけでなく、「自民党は徴兵制を施行する」などのデマを拡散する。放射脳も徴兵制も現実に苦しむ国民の生活課題からかけ離れたデマである。これは直面する生活課題から目をそらす脱法ハーブのようなものである。トンデモ層の支持率の高さはTwitterで未来の党の支持者を探せば明らかである。それは良識的な市民を離反させる。
もともと民主党は保守的な性格と革新的な性格を併せ持つことが強みであった。それは極端な人々からは忌み嫌われた。右翼からは売国政党と罵られ、左翼からは第二自民党と揶揄された。しかし、穏健な市民層には曖昧さが心地よい。
未来の党は総選挙の反省から、後援会や地盤重視の保守的な選挙活動に揺り戻しが来ると予想される。勝手連的な市民派の自発性は活かしつつ、良識によって放射脳カルトなどの非常識を排除し、地に足ついた活動を再構築することが再生の道である。林田力wiki
http://hayariki.net/

ブラック士業が暗躍

今野晴貴POSSE代表は「経済界や社会がブラック企業を社会の敵だと捉え、一致して行動すること」が必要と指摘する(西頭恒明「「ブラック企業」が日本の若者を使いつぶす」日経ビジネスDigital 2012年12月19日)。
川村遼平POSSE事務局長はブラック企業に「巧妙なパワハラ手法を入れ知恵する弁護士や社労士、"ブラック士業"が暗躍している」と指摘する(「あの有名企業も黒かった!【2012年・ブラック企業10大ニュース】」日刊SPA! 2012年12月22日)。
NPO法人POSSEは若者の貧困・格差問題に取り組む団体である。
ブラック企業に悪知恵を指南するという意味では悪徳弁護士だけでなく、悪徳行政書士や悪徳社会保険労務士なども含めてブラック士業と称される。
過酷な労働条件で働かせ、身体や人格が壊れるまで使いつぶし、自己都合退職に追い込む「ブラック企業」が横行している。大規模で過酷なリストラも増えている。
http://www.hayariki.net/3/faqindex.htm

『甘い薬害』弁護士の腐敗

ジョン・グリシャム著、天馬龍行訳『甘い薬害 上下』(アカデミー出版、2008年)は弁護士の経済的成功と転落を描いた法廷小説である。著者のグリシャムは米国法廷小説の第一人者とも称すべきベストセラー作家で、『ペリカン文書』など映画化された作品もある。

米国の弁護士の拝金主義の醜い実態を赤裸々に描く点がグリシャムの特徴の一つであるが、本書では特に強烈である。自家用ジェット機など同業者の拝金主義と浪費を軽蔑していた主人公のクレイ・カーター弁護士も次第にのめり込んでいく。良心を麻痺させ、人間を変えてしまう金銭の狂気が描かれる。

私は東急不動産から新築マンションをだまし売りされ、裁判で売買代金を取り戻した経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。この経験があるために醜い金儲けに狂奔する拝金主義を軽蔑する。しかし、弁護士の金儲け主義という問題点を認識した上で、消費者問題の裁判経験者として米国の司法制度に尊敬と憧れを抱いていた。

米国では集団訴訟や懲罰的損害賠償、民事陪審など悪徳業者に厳しい制度設計がなされている。売ったら売りっぱなし、不正のやり得を許しがちな日本とは雲泥の差である。不正の追求者に私益の面があるとしても、それを米国では社会正義の実現に役立てている。この点はプリウスのブレーキ欠陥などトヨタ自動車の大量リコール問題での日米の差として分析した(林田力「【オムニバス】米連邦大陪審も証取委もトヨタ自動車に召喚状」JANJAN 2010年2月24日)。

ところが、『甘い薬害』は悪徳弁護士の弊害の大きさを明らかにする。自己の利益のみを追求する悪徳弁護士は相手方当事者や依頼人など関係者全てを不幸にする。日本人にとって恐ろしい点は、これが対岸の火事ではないことである。確かに日本の弁護士は自家用ジェット機を購入できるほどは荒稼ぎしていない。

しかし、司法試験合格者の拡大や法律事務所の広告規制緩和により、弁護士の拝金主義・質の低下は進行している。これは宇都宮健児氏が当選した日弁連会長選挙の争点の一つのなるほどであった(林田力「【オムニバス】宇都宮健児氏、日弁連会長選挙当選の要因」JANJAN 2010年3月11日)。

マンガ『クロサギ』原案の夏原武氏は「モンスター弁護士」という言葉を用いて警鐘を鳴らす(林田力「宇都宮健児日弁連新会長の課題はモンスター弁護士の排除」PJニュース2010年3月27日)。NHKのドキュメンタリー番組「追跡!A to Z」でも2010年9月4日に「正義の味方はなぜ堕ちた?〜急増する弁護士トラブル〜」と題して弁護士トラブルを特集した。

米国と比べるとスケールは小さいものの、社会正義を放棄し、自己の利益のためにデタラメな主張を繰り返すモンスター弁護士は増えている。むしろスケールが小さいからこそ、普通の人々が悪徳弁護士に巻き込まれ、苦しめられる危険が高い。

日本では2010年6月に恨まれた弁護士が刺殺される事件も起きている。ブラック企業が社会問題になっているが、「弁護士事務所そのものが『ブラック化』している」と指摘される(今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』)。本書の宣伝文句は「日本の明日が見えるアメリカの今」である。まさに本書は日本社会への予言となっている。
http://www.hayariki.net/3/19.htm
暗澹たる現実を描く本書の救いは悪徳弁護士の不正を糾弾する女性弁護士である。妥協を排し、正義を貫く彼女は清々しく、弁護士の理想的な姿である。本書は主人公の自分探し的な形でまとめようとして結末に御都合主義的な点が感じられないでもない。この点で彼女を主人公としたならば勧善懲悪的な意味で完成度の高いストーリーになったと思われる。勿論、それが娯楽小説として面白いかは別問題である。

彼女のような弁護士の不正を糾弾する弁護士という存在こそ、仲間内でかばいあう日本の法曹界では徹底的に欠けているものである。問題を抱えているとしても、米国に学ぶことは多い。日本社会の後進性を改めて実感した。

脱法ハーブとゼロゼロ物件

社会問題になっている脱法ハーブ。同じく社会問題になっている貧困ビジネスのゼロゼロ物件と組み合わさることで新たな犯罪が指摘される。脱法ハーブは女性の監禁など犯罪にも悪用されている。ゼロゼロ物件業者と脱法ハーブ売人がタッグを組むことで監禁や人身売買が懸念される。既に都内のゼロゼロ物件業者の息子が脱法ハーブを宣伝しているという実態もある。

ゼロゼロ物件は貧困者を搾取する貧困ビジネスである。ゼロゼロ物件は怖い。ゼロゼロ物件は瑕疵物件だらけと指摘される。ゼロゼロ物件は欠陥のデパートdepartment storeである。ゼロゼロ物件はダメ。ゼッタイ。脱法ハーブもダメ。ゼッタイ。脱法ハーブは違法ドラッグである。
貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者が淘汰されることで反貧困が実現する。宅地建物取引業法違反の貧困ビジネスのゼロゼロ物件屋をしていたら、思考能力がなくなる。脱法ハーブを宣伝していたら、思考能力がなくなる。ゼロゼロ物件屋と契約することは事故に「起きてください」と頼むようなものである。
ゼロゼロ物件は東急不動産だまし売り裁判と同じ構造である。貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者は営業する価値がない。臭くて卑怯な生ゴミのような汚物である。同じように東急も汚物東急と言われている。
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2012年12月28日金曜日

ブラック法律事務所研究

ブラック企業が社会問題になっているが、ブラック法律事務所(ブラック弁護士法人)の問題も認識されつつある。悪徳弁護士だけでなく、悪徳行政書士や悪徳社労士を含めてブラック士業とも呼ばれる。ブラック法律事務所は三重の意味でブラックである。
第一に世の中のブラック企業と同様に従業員を酷使して使い捨てにする。労働法無視の法律事務所である。法を守る弁護士が率先して労働法を無視する点で世の中のブラック企業以上に悪質である。
第二にブラック法律事務所はブラック企業の指南役になっている。ブラック法律事務所がブラック企業に違法なパワハラや給与カット、サービス残業強要などの悪知恵をつけている。業種も異なり、互いに接点のないブラック企業が同じようなブラックな手口を採っていることを不思議に思ったことはないだろうか。これはブラック法律事務所が複数のブラック企業の顧問弁護士となってブラックな手口を指導しているためである。ブラック法律事務所の撲滅がブラック企業撲滅の第一歩である。
第三にブラック法律事務所は弁護士への信頼を破壊する。サービス業のブラック企業は低価格で消費者にサービスを提供する側面もある。しかし、ブラック法律事務所はブラック企業のような違法前提の依頼人を除いて関係者に害悪しか及ぼさない。利益至上主義のブラック法律事務所にとって一般の依頼人は搾取の対象である。
ブラック法律事務所の最大の被害者は訴訟や交渉の相手方である。依頼人は騙された面があるとしても、自らの選択でブラック法律事務所に依頼した。これに対して相手方は巻き込まれた存在である。ブラック法律事務所からデタラメな根拠で損害賠償を請求されたケースがある。
ブラック法律事務所はゼロゼロ物件などの貧困ビジネスもクライアントにする。ゼロゼロ物件では家賃滞納者への暴力的な追い出し行為が社会問題になった。住まいの貧困に取り組むネットワークなどの活動で、追い出し屋への社会的な批判も高まった。このためにゼロゼロ物件業者はブラック法律事務所を代理人にして建物明け渡し請求をする方向にシフトしている。真っ当な弁護士ならば手掛けない貧困ビジネスをブラック法律事務所では企業法務と称している。林田力wiki
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2012年12月27日木曜日

ブラック弁護士法人はブラック企業の指南役

ブラック弁護士法人(ブラック法律事務所、ブラック士業)はブラック企業の指南役である。利益至上主義の弁護士法人がブラック企業の法務や労務管理を担当する。ブラック弁護士法人がブラック企業蔓延の一因になっている。

ブラック弁護士法人がブラック企業に違法なパワハラや給与カット、サービス残業強要などの悪知恵をつけている。業種も異なり、互いに接点のないブラック企業が同じようなブラックな手口を採っていることを不思議に思ったことはないだろうか。これはブラック法律事務所が複数のブラック企業の顧問弁護士となってブラックな手口を指導しているためである。

「辞めようとしたら弁護士から違法な損害賠償の書類が送られてきたり、団体交渉に行くと会社側の弁護士や社会保険労務士がでたらめな主張を繰り返して、紛争を長期化させることが少なくない」(「ブラック企業に入れ知恵する"ブラック士業"が暗躍中」日刊SPA! 2012年12月4日)
http://www.hayariki.net/3/18.htm
ブラック企業は就職先として絶対に避けなければならないことは言うまでもないが、ブラック企業の存在自体が日本社会に害悪を及ぼしている。ブラック企業の弊害は若者の鬱病、医療費や生活保護の増大、少子化、消費者の安全崩壊、教育・介護サービスの低下など多岐にわたる。ブラック企業が日本の未来を奪う日本劣化の原因といっても過言ではない。ブラック弁護士法人の根絶がブラック企業根絶の道である。

集団ストーカー反対デモ

新宿で集団ストーカー反対デモが開催された。靖国通りを行進した。「テクノロジー犯罪」「創価学会員は尾行などの犯罪行為をやめろ」などの垂れ幕を掲げた。シュプレヒコールもあげていた。東急不動産だまし売り裁判原告も東急不動産工作員によるストーカー被害を受けている。
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2012年12月26日水曜日

日曜勉強討論会

小選挙区制のカラクリ。公明党の死票はゼロ。小選挙区制度が不公正。未来の党や共産党は膨大な死票が出ている。比例代表制にすべきではないか。
共産党は比例代表制よりも小選挙区の得票が多い。約百万票も差がある。小選挙区候補が比例の底上げになっていない。
今度の選挙は日本民族の敗北。未来の党を期待していたが、党首は知事という印象を越えなかった。マスメディアに争点をぼかされた。TPPや改憲など。
不正投票について提訴の動きがある。議会制民主主義の前提が崩されていることになる。投票所は行列なのに低投票率は実感と異なる。立会人はチェックできない。投票の束を見せられるだけである。期日前投票は投票箱がすり替えられる。投票所は8時前に閉鎖された。
選挙に行かない人々を開拓できないか。
脱原発デモ参加者へのアプローチを試みたが、政治参加を拒絶する傾向がある。投票にも行かない。
未来の党は戦略ミス。党を選挙直前に解体して、国政経験のない人物に丸投げした。未来の党は地域政党として活動すればいい。小沢氏はバッシングでも強行突破すべきであった。
未来の党の選挙戦を支えたのは普通の市民であった。国会議員が全て決めるという保守本流の体質は通用しなかった。職業的政治家が秘書を使って選挙戦を仕切るというやり方が壊滅状態であった。それがあるべき姿ではないか。それを選挙活動の本流にしていくべきではないか。
未来の党には亀裂が入った。思いきって若返りすべきである。
解散が違法ではないか。一票の格差は違憲状態であり、その是正が先である。党を挙げて反対すべきである。石原慎太郎の投げ出しで年末に都知事選挙となり、全て仕組まれている。
このような勉強会を全選挙区で開催するくらいのことをしないと。市民が党派を超えて活動する。

2012年12月25日火曜日

ブラック弁護士法人問題

ブラック企業が社会問題になっているが、ブラック弁護士法人(ブラック法律事務所)も問題として認識されつつある。ブラック弁護士法人は弁護士としての使命感や倫理観がなく、利益のために反社会的で違法性の高い業務に手を染める事務所である。

悪徳弁護士だけでなく、悪徳行政書士や悪徳社労士を含めてブラック士業とも呼ばれる(「ブラック企業に入れ知恵する"ブラック士業"が暗躍中」日刊SPA! 2012年12月4日)。弁護士個人の異常性に着目してモンスター弁護士とも呼ばれる(林田力「宇都宮健児日弁連新会長の課題はモンスター弁護士の排除」PJニュース2010年3月27日)。

「『ブラック事務所』と言われるところは、違法すれすれの危ない業務でも、時にはあからさまに違法な業務でも平然と手を出すことが特徴であり、同業者の非難にもかかわらずブラックな需要に応える(あるいは弱い依頼者を食い物にする)ことで生き残っている法律事務所です」(黒猫のつぶやき「「ブラック」な法律事務所に務めることの危険」2012年12月8日)
http://www.hayariki.net/judge.html
ブラック弁護士法人は三重の意味でブラックである。第一にブラック弁護士法人の労働条件はブラック企業と同じである。第二にブラック弁護士法人はブラック企業の指南役になっている。第三にブラック弁護士法人はブラックな法律論を展開し、司法への信頼を破壊する。法を守る弁護士が率先して労働法などの法律を無視する点で世の中のブラック企業以上に悪質である。

『感謝祭は邪魔だらけ』林田力wiki書評

クリスタ・デイヴィス『感謝祭は邪魔だらけ』は家事アドバイザーを主人公としたミステリー小説である。「家事アドバイザーの事件簿」シリーズの第一作である。日本でも家政婦やタクシー運転手など推理と縁のなさそうな職業を主人公としたミステリーは多い。『感謝祭は邪魔だらけ』は主人公が第三者的な探偵役ではなく、いきなり濃厚な容疑者候補になる点が特徴である。

『邪魔だらけ』のタイトルにふさわしく様々な登場人物が主人公の前に現れ、人間関係はカオス状態になる。「いま自分たちが複雑な殺人事件に巻きこまれていることが信じられなくなる」(238頁)くらい日常的な雰囲気の中で物語は進むが、複数の人物が疑わしく、犯人探しを楽しめる。各章の最初には主人公ソフィとライバル役のナターシャによる家事に関する質問への回答が掲載されており、現代アメリカ中産階級の家事の悩みを理解できる。その家事の知識が真犯人の割り出しにも役に立つ。

『感謝祭は邪魔だらけ』は現代アメリカを舞台とする。古さと新しさが良い感じで混在する。古さは町並みである。主人公の住む街は昔ながらの景観を保った住宅街である。「歴史ある家々とレンガの歩道」と形容される(16頁)。「赤レンガの古い家並と歩道からは現代にない優雅さが漂っている」との表現もある(237頁)。
http://www.hayariki.net/4/36.htm
特に主人公の家は年季が入っており、すきま風が吹くものの、主人公は「老朽化した家が大好き」と語る(16頁)。ここには見慣れた街並みを破壊し、超高層ビルを乱立させるスクラップアンドビルドの町壊しはない。

新しさは女性の社会進出である。古き良きアメリカ的なオールドタウンが舞台であるが、主人公は離婚歴のある働く女性である。脇役には妻の稼ぎで食べている夫も登場する。女性は家庭で良妻賢母になれという保守的な家庭観とは無縁である。

この古さと新しさの取り合わせは絶妙である。往々にして日本社会は古いものと新しいもののカスの部分を追求しがちである。新しさを求める向きは昔ながらの街並みを壊す再開発を歓迎する。古いものの良さを指摘する向きは封建的価値観を押し付ける。それと正反対の『感謝祭は邪魔だらけ』は健全である。(林田力)

2012年12月24日月曜日

林田力『東急不動産だまし売り裁判』二都物語

チャールズ・ディケンズ『二都物語』の表現で東急不動産工作員を説明できる。
東急不動産工作員は「あまりたびたび、あの嘘を口にしているものだから、つい自分でも、ほうとうのように思い込んでしまっているのだ」
東急不動産工作員の嘘は「最初の罪を、さらに性懲りもなく上塗りするようなもので、こんな奴は、むしろどこか人目につかない場所へでも連れて行って、そのまま縛り首にしてしまった方がいい」下巻64頁。
東急リバブル東急不動産不買運動は「燃えさかる火、荒れ狂う大海」であった。「引き潮ということのいっさいない、ただいよいよ高くなる上げ潮ばかりの怒れる海だった」108頁。
東急リバブル東急不動産では「誤った人間どもによって、誤った目的が実現されている」128頁。

東急リバブル東急不動産だまし売りが続く限り、消費者は枕を高くして眠ることはできない。東急リバブル東急不動産は冷酷な業者である。二子玉川RIZEや十条駅西口地区市街地再開発など各地で混乱を引き起こし、住まいの貧困を進めている。名誉や良識、人間的な生活に対する配慮とは無縁である。東急リバブル東急不動産を行動に駆り立てるものは常に金である。マンション販売で汚い手を使う、倫理観に問題ある企業である。東急リバブル東急不動産からマンションを購入することは事故に「起きてください」と頼むようなものである。東急リバブル東急不動産被害者が流す涙の量は、空母一隻を浮かべられるほどになるだろう。東急不動産のマンションを捨てるといったところで何でもない。それは不幸と悲惨の累積に過ぎない。東急不動産のマンションは「浪費と、乱脈と、搾取と、負債と、抵当と、圧制と、飢餓と、赤貧と、そして悲惨との塔、しかもくずれかかっている塔」のようなものである(ディケンズ著、中野好夫訳『二都物語上』新潮文庫、265頁)。


東急不動産から何か言ってくるということはありません。ここにも無責任体質が現れています。近隣住民との交渉は近隣対策会社に丸投げ、消費者へのセールスは販売代理の東急リバブルに丸投げで東急不動産は住民や消費者の前に現れません。
http://hayariki.net/
東急不動産だまし売り裁判での裁判前の交渉でも東急不動産の担当者と名乗った人物はマンション建設に全く関係ない人物でした。だからマンション建設時の経緯を知らず、真相を誤魔化すには最適の人間でした。さすがに裁判の証人尋問では本当の担当者を出しました。東急不動産には担当者だけでなく、責任者を名乗るグループリーダーもいますが、裁判には出てこず、逃げ続けました。東急不動産だまし売り裁判の判決後に退職したと聞いています。このため、東急不動産だまし売り裁判に対して自分の責任で何とかするという人物がいない状態です。だから何か言うということもできません。正面から物申すことはしない代わりに影で個人情報を悪用した卑劣な攻撃をしてきます。うんざりするほど卑怯な不動産業者です。
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今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』

今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書、2012年)は社会問題になっているブラック企業を取り上げた書籍である。ブラック企業とは従業員を劣悪な条件で働かせ、うつ病から離職へ追いこみ、平然と「使い捨て」にする企業を指す。

著者はNPO法人POSSE代表として1500件を越える若者の労働相談に関わってきた人物である。その知見に基づいて「ブラック企業の見分け方」「入ってしまった後の対処法」などを指南する。

就職先としてブラック企業は絶対に避けなければならないことは言うまでもないが、ブラック企業の存在自体が日本社会に害悪を及ぼしている。ブラック企業の弊害は若者の鬱病、医療費や生活保護の増大、少子化、消費者の安全崩壊、教育・介護サービスの低下など多岐にわたる。ブラック企業が日本の未来を奪う日本劣化の原因といっても過言ではない。

ブラック企業が蔓延する背景にはブラック弁護士法人(ブラック法律事務所)がある(208頁以下)。利益至上主義の弁護士法人がブラック企業の法務や労務管理を担当する。弁護士としての使命感や倫理観は皆無である。本書では以下のように述べている。
http://www.honzuki.jp/user/homepage/no2431/index.html
「私の経験でも、完全に違法な行為に若い弁護士が加担してくるケースは後を絶たない。時には、まったくでたらめな損害賠償の請求書類に何人もの弁護士が名前を連ねて送ってくる。『脅し』のつもりなのだろう。」

実際、以下のような非常識な法律事務所の話を聞いたことがある。法律相談中に東日本大震災が起きたが、相談者の安全を図らずに法律相談を強行して相談者を帰宅難民にさせた。震災後の鉄道の運休で出勤できなかった従業員全てを欠勤(減給)処分にした。

ブラック弁護士法人は被用者(新人弁護士や事務職員)に対してブラックであるだけでなく、ブラック企業を指南するために二重の意味でブラックである。ブラック弁護士法人の根絶がブラック企業根絶の道である。

ブランズタワー南堀江研究

大阪市中央区の新築マンション・ブランズタワー大坂備後町や西区のブランズタワー南堀江に低評価の声がある。立地の悪さを指摘する。
ブランズタワー大坂備後町もブランズタワー南堀江も一ブロック全体がマンション敷地ではなく、同じ敷地内のマンションなどの建物に囲まれている。しかも同じブロック内の建物は敷地目一杯に建てられており、圧迫感がある。一般的なタワーマンションの開放感を期待することは誤りである。ブランズタワー大坂備後町が面している道路は南側と東側だけであるが、どちらも狭い。引っ越し時に苦労することは確実である。ブランズタワー南堀江も大通りに近接している。阪神高速の高架が迫る。
ブランズタワー大坂備後町の近くには高架がある。東側には高架が迫る。南側の高架も肌感覚では近い。
ブランズタワー大坂備後町の南側の狭い通りを挟み、郵便局がある。集配の車が頻繁に停発車する。
東側のマンションには入居者募集中の広告が大々的に掲げられている。同じブロック内には飲食店やオフィスがある。同じブロックに再開発ビルがあり、住居の用途で使用しなければならないことになっているが、実際には事務所ばかりである。この再開発ビルには公開空き地があるが、自転車置き場などに使われて一般公衆に公開された空き地ではない。
ブランズタワー南堀江の北側の駐車場には「らくがきは犯罪。見つけたら警察へ」との看板がある。治安・風紀の悪さを示している。
東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。タワーマンションの高級感が全くないとの感想も寄せられた。
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2012年12月23日日曜日

ブランズタワー南堀江の立地の悪さ

東急不動産の新築分譲マンション・ブランズタワー南堀江(大阪市西区)やブランズタワー大坂備後町(大阪市中央区)が酷評されている。ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も立地が悪く、タワーマンションの高級感や開放感がないと指摘される。

ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も東側には阪神高速の高架が迫る。ブランズタワー大坂備後町は南側にも高架がある。地図では離れているが、肌感覚では近い。

東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。東急不動産の地域性を無視した高層マンション建設は二子玉川ライズやブランズシティ守谷、十条駅西口地区市街地再開発などでも批判されている。
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ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も間取りの悪さが批判される。ブランズタワー南堀江では据え付けのクローゼットがやたら多いと指定される。「せめて取り去るという選択肢も有っても良い」との意見が提示された。消費者の要望を無視する東急不動産の押し付け体質が現れている。

ブランズタワー大坂備後町は角部屋の廊下が長く、収納力も低い。意図不明なサービスバルコニーのために部屋がいびつになっている。実効面積の割合が小さく、無駄に固定資産税と管理費・積立金を払い続けなければならない理不尽な部屋が多く見られる。内廊下の中住戸は風通しが悪そうである。夏は灼熱サウナ地獄で耐えらず、エアコンの電気代がかさむと予想される。

東急田園都市線で痴漢のNHKアナが不起訴

東急田園都市線でNHKアナウンサーが痴漢で逮捕された。容疑は強制わいせつである。東急田園都市線の渋谷から二子玉川駅までの間に女子大生に痴漢を続けていたという。NHKアナウンサーは不起訴になった。
東急田園都市線での痴漢行為の実態については情報が錯綜しており、冤罪説や陰謀説まで流れている。この問題の背景には東急田園都市線の異常なまでの混雑がある。東急電鉄や東急不動産などの東急グループは二子玉川ライズなどで東急田園都市線を乱開発し、沿線はキャパシティーオーバーになっている。田園都市とは名ばかりで高層ビルが乱立する乱開発である。二子玉川ライズではビル風の被害が深刻化している(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。東急田園都市線沿線では東急電鉄に対する住民反対運動が続発し、東急の開発は自己矛盾を来している。
一方で東急電鉄は痴漢防止を名目にいち早く終日女性専用車両を導入した差別企業と批判されている。女性専用車両は痴漢防止に逆効果と批判される。女性専用車両でなければ痴漢できるという誤ったメッセージを発することになるためである。東急田園都市線の状況は東急電鉄批判者の正しさを裏付ける一要素になる。
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二都物語v林田力Facebook書評

チャールズ・ディケンズ『二都物語』はフランス革命前後のロンドンとパリを舞台とした歴史小説である。当時の重苦しい市民生活が描かれる。中でもチャールズ・ダーニーの帰郷時に描かれたアンシャンレジームのフランス社会の悲惨さには押し潰されそうである。その不合理は現代日本の格差社会の貧困と重なる。そして、いつ爆発しても不思議ではない人民の怒りに気付かない貴族階級の愚かさも、たとえば東急不動産だまし売り裁判の東急リバブル東急不動産に重なる(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
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下巻はフランス革命が勃発する。フランス革命については研究が進んでおり、最近は革命指導者の駆け引きが注目される傾向にある。これに対して本書は民衆暴動中心という古典的なフランス革命観である。これが逆に新鮮である。無名の民衆が歴史の主人公という視点は現代日本にも求められる。

宇都宮けんじ氏がモデルの『火車』

宮部みゆき『火車』は多重債務問題を背景にしたミステリー小説である。負傷して休職中の刑事が遠縁の男性の頼みで失踪した女性を探す。
クレジットやキャッシングなどの多重債務問題が債務者個人の自己責任と切り捨てられる問題ではなく、金儲け社会の犠牲者であることが理解できる。真面目な人ほど多重債務で苦しみがちである。
『火車』に登場する多重債務問題に取り組む弁護士は実在の弁護士をモデルとしている。東京都知事選挙に立候補した宇都宮けんじ弁護士である。
その弁護士は「多重債務者が原発の掃除などの作業をする労働者になる。過去を隠しているから、危険な仕事に就かざるを得なくなる」と発言している。201頁。原子力発電の非人間性への批判的視点が福島第一原発事故以前から存在したことを感じさせる台詞である。
『火車』には東京が機能ばかり便利になったが、人の生活する故郷と呼べなくなったとの記述がある。「現在の東京は、人間が根をおろして生きることのできる土地ではなくなってしまっている」。大都会としての機能は「とっ替えのきく備品みたいなものである。」236頁。
『火車』は平成初年の出来事であるが、国際競争力やら都市再生やらのかけ声によって住民が追い出される街づくりが進められている。東京の街づくりを考え直す時期に来ている。
一方で東京の特徴として都心部でもインテリジェント・ビルと背中合わせに二階建て建築が残っていることを挙げる。379頁。また、伊勢神宮の街としての風情を守るために鉄筋の建物を壊して木造に建て替えている伊勢市の動きを紹介する。437頁。木造住宅や商店街を再開発の名目で破壊するのではなく、住み続けられる街にすることが大切である。人口減少時代の街づくりは高過ぎる高層ビルの減築である。
『火車』には多重債務問題の底流には住宅ローンがあったとの指摘がある。マイホームを持ちたくて無理をしてローンを組み、毎日の生活がきつくなるからサラ金で借りるというパターンである。260頁。物語の中でも住宅ローン破産は重要な意味を持っている。
日本は格差社会になったと言っても、まだまだ中流意識を持つ人々が多い。住宅ローンを借りられる層は貧困問題を対岸の火事のように思いがちであるが、その浅はかさを気付かせてくれる。『火車』でも「マイホームさえ持てば、幸せになれる」という小市民的願望を「錯覚から生じたものではなかったか」と自問する。413頁。貧困問題と持ち家偏重の歪みは近いところにある。

2012年12月22日土曜日

大衆の加点主義と左翼の減点主義

総選挙や東京都知事選挙から大衆の加点主義と左翼の減点主義という印象を強く受けた。もともと石原慎太郎という欠点の多い政治家が都知事として支持された要因は欠点を認識しつつも、それも含めて、そのユニークさに魅力を感じる有権者が多かったためである。減点主義ではなく、加点主義で評価していた。
猪瀬氏の圧勝も延長線上にある。保守派としての顔も改革派としての顔も持つ。アンチ石原でも改革派的側面に期待して猪瀬氏に投票する。アンチ石原が石原知事の副知事で、石原氏に後継者として指名された猪瀬氏に投票することは奇妙に見えるが、それが加点主義の発想である。
これに対して左翼は減点主義に固執する傾向がある。誰々の脱原発は真の脱原発ではない的な内ゲバ体質がある。被災地瓦礫焼却を容認する主催者の脱原発デモへの不参加を呼び掛ける放射脳カルトもいる。
減点主義を怖れて失速した政党が日本未来の党である。小沢一郎氏の不人気がダメージになることを恐れ、小沢氏は前に出なかった。しかし、小沢氏の存在を無視して未来の党を語ることはできない。隠せば隠すほど白々しくなる。滋賀県知事と小沢氏の二枚看板にして時には二人が別々の発言をするような乱れがあった方が国民の関心は集まる。
価値観の多様化した現代において一つの性格だけで圧倒的支持は得られない。加点主義で評価されるならば様々な顔を持った方が有利である。
自民党の圧勝も戦後政治を彩る長い歴史からの様々な顔のお陰である。今の自民党は高度経済成長を牽引した自民党から離れているが、当時は良かったとの懐かしさからの自民党支持も少なくない。
反対に民主党はTPPや消費税増税賛成で候補者を締め付け、党の性格を自ら狭めて、凋落を強めた。今の民主党も日本未来の党も、政権獲得時の民主党に比べれば思想は純化されているが、それが党の魅力を奪っている。
ステレオタイプな民族社会論では減点主義は「けなしの文化」という特殊日本的性格を反映したものである。特殊日本的性格の悪い面が、実は左派に見られることは衝撃的である。一方で大衆の加点主義は人間評価としては結構であるが、それが普遍的なものかが問題である。政治家のような権力者には加点主義で好意的に評価しながら、目下の者には減点主義を使うような二重基準はないだろうか。林田力wiki
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ゼロゼロ物件は怖い

ゼロゼロ物件は貧困者を搾取する貧困ビジネスである。ゼロゼロ物件は怖い。ゼロゼロ物件は瑕疵物件だらけと指摘される。ゼロゼロ物件は欠陥のデパートdepartment storeである。ゼロゼロ物件はダメ。ゼッタイ。脱法ハーブもダメ。ゼッタイ。脱法ハーブは違法ドラッグである。
貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者が淘汰されることで反貧困が実現する。宅地建物取引業法違反の貧困ビジネスのゼロゼロ物件屋をしていたら、思考能力がなくなる。脱法ハーブを宣伝していたら、思考能力がなくなる。ゼロゼロ物件屋と契約することは事故に「起きてください」と頼むようなものである。
ゼロゼロ物件は東急不動産だまし売り裁判と同じ構造である。貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者は営業する価値がない。臭くて卑怯な生ゴミのような汚物である。同じように東急も汚物東急と言われている。
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2012年12月21日金曜日

感謝祭は邪魔だらけv林田力wiki書評

『感謝祭は邪魔だらけ』は家事アドバイザーを主人公としたミステリー小説である。「家事アドバイザーの事件簿」シリーズの第一作である。日本でも家政婦やタクシー運転手など推理と縁のなさそうな職業を主人公としたミステリーは多い。『感謝祭は邪魔だらけ』は主人公が第三者的な探偵役ではなく、いきなり濃厚な容疑者候補になる点が特徴である。『邪魔だらけ』のタイトルにふさわしく様々な登場人物が主人公の前に現れ、人間関係はカオス状態になる。「いま自分たちが複雑な殺人事件に巻きこまれていることが信じられなくなる」(238頁)くらい日常的な雰囲気の中で物語は進むが、複数の人物が疑わしく、犯人探しを楽しめる。各章の最初には主人公ソフィとライバル役のナターシャによる家事に関する質問への回答が掲載されており、現代アメリカ中産階級の家事の悩みを理解できる。その家事の知識が真犯人の割り出しにも役に立つ。
『感謝祭は邪魔だらけ』は現代アメリカを舞台とする。古さと新しさが良い感じで混在する。古さは町並みである。主人公の住む街は昔ながらの景観を保った住宅街である。「歴史ある家々とレンガの歩道」と形容される。16頁。「赤レンガの古い家並と歩道からは現代にない優雅さが漂っている」との表現もある。237頁。
特に主人公の家は年季が入っており、すきま風が吹くものの、主人公は「老朽化した家が大好き」と語る。16頁。ここには見慣れた街並みを破壊し、超高層ビルを乱立させるスクラップアンドビルドの町壊しはない。
新しさは女性の社会進出である。古き良きアメリカ社会を体現する街並みを舞台とするが、主人公は離婚歴のある働く女性である。脇役には妻の稼ぎで食べている夫も登場する。女性は家庭で良妻賢母になれという保守的な家庭観とは無縁である。
この古さと新しさの取り合わせは絶妙である。往々にして人は古いものと新しいもののカスの部分を追求しがちである。新しさを求める向きは昔ながらの街並みを壊す再開発を歓迎する。古いものの良さを指摘する向きは封建的価値観を押し付ける。それと正反対の『感謝祭は邪魔だらけ』には道徳的健全性がある。林田力wiki
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林田力『東急不動産だまし売り裁判』非道

東急リバブル東急不動産だまし売りが続く限り、消費者は枕を高くして眠ることはできない。東急リバブル東急不動産は冷酷な業者である。二子玉川RIZEや十条駅西口地区市街地再開発など各地で混乱を引き起こし、住まいの貧困を進めている。名誉や良識、人間的な生活に対する配慮とは無縁である。東急リバブル東急不動産を行動に駆り立てるものは常に金である。マンション販売で汚い手を使う、倫理観に問題ある企業である。東急リバブル東急不動産からマンションを購入することは事故に「起きてください」と頼むようなものである。東急リバブル東急不動産被害者が流す涙の量は、空母一隻を浮かべられるほどになるだろう。東急不動産のマンションを捨てるといったところで何でもない。それは不幸と悲惨の累積に過ぎない。東急不動産のマンションは「浪費と、乱脈と、搾取と、負債と、抵当と、圧制と、飢餓と、赤貧と、そして悲惨との塔、しかもくずれかかっている塔」のようなものである(ディケンズ著、中野好夫訳『二都物語上』新潮文庫、265頁)。


東急不動産から何か言ってくるということはありません。ここにも無責任体質が現れています。近隣住民との交渉は近隣対策会社に丸投げ、消費者へのセールスは販売代理の東急リバブルに丸投げで東急不動産は住民や消費者の前に現れません。
http://hayariki.net/
東急不動産だまし売り裁判での裁判前の交渉でも東急不動産の担当者と名乗った人物はマンション建設に全く関係ない人物でした。だからマンション建設時の経緯を知らず、真相を誤魔化すには最適の人間でした。さすがに裁判の証人尋問では本当の担当者を出しました。東急不動産には担当者だけでなく、責任者を名乗るグループリーダーもいますが、裁判には出てこず、逃げ続けました。東急不動産だまし売り裁判の判決後に退職したと聞いています。このため、東急不動産だまし売り裁判に対して自分の責任で何とかするという人物がいない状態です。だから何か言うということもできません。正面から物申すことはしない代わりに影で個人情報を悪用した卑劣な攻撃をしてきます。うんざりするほど卑怯な不動産業者です。
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2012年12月20日木曜日

ブランズタワー南堀江や大坂備後町に酷評

大阪市中央区の新築マンション・ブランズタワー大坂備後町や西区のブランズタワー南堀江に低評価の声がある。立地の悪さを指摘する。
ブランズタワー大坂備後町もブランズタワー南堀江も一ブロック全体がマンション敷地ではなく、同じ敷地内のマンションなどの建物に囲まれている。しかも同じブロック内の建物は敷地目一杯に建てられており、圧迫感がある。一般的なタワーマンションの開放感を期待することは誤りである。ブランズタワー大坂備後町が面している道路は南側と東側だけであるが、どちらも狭い。引っ越し時に苦労することは確実である。ブランズタワー南堀江も大通りに近接している。阪神高速の高架が迫る。
ブランズタワー大坂備後町の近くには高架がある。東側には高架が迫る。南側の高架も肌感覚では近い。
ブランズタワー大坂備後町の南側の狭い通りを挟み、郵便局がある。集配の車が頻繁に停発車する。
東側のマンションには入居者募集中の広告が大々的に掲げられている。同じブロック内には飲食店やオフィスがある。同じブロックに再開発ビルがあり、住居の用途で使用しなければならないことになっているが、実際には事務所ばかりである。この再開発ビルには公開空き地があるが、自転車置き場などに使われて一般公衆に公開された空き地ではない。
ブランズタワー南堀江の北側の駐車場には「らくがきは犯罪。見つけたら警察へ」との看板がある。治安・風紀の悪さを示している。
東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。タワーマンションの高級感が全くないとの感想も寄せられた。
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2012年12月19日水曜日

中村光『聖☆おにいさん』林田力wiki書評

中村光『聖☆おにいさん』は『モーニング・ツー』(講談社)で連載中のコメディ漫画である。目覚めた人・ブッダ(釈迦)と神の子・イエス・キリストがバカンスで下界(現代日本)に降りてきて、東京都立川の安アパートで共同生活を送るという設定の際どい作品である。

ギャグテイストの中でも深い宗教理解に通じる真実味を感じさせる描写がある。『聖☆おにいさん(7)』(2011年)では「血の涙を流すマリア像」の秘話や天草四郎のエピソードなど宗教ネタが盛りだくさんであった。さらに神の子として宿命づけられたイエス・キリストが大工の息子として普通の生活を送っていた頃の苦悩である。
http://www.hayariki.net/3/45.htm
『聖☆おにいさん(8)』(2012年)ではアイドルグループのコンサートでファンが熱狂する光景を宗教団体の集会と勘違いする。『聖おにいさん』はマニアックな宗教上のエピソードを背景にしているが、一神教の根本からは逸脱している。イエスが他の宗派を肯定的に評価することは考えられない。世界に例を見ないほど宗教性の薄い日本社会だから成立する作品である(林田力「宗教ネタが深まる『聖☆おにいさん』第6巻」リアルライブ2010年12月31日)。

後半は沖縄旅行である。高級ホテルの宿泊を逆に苦行と捉える発想が痛快である。高級車に乗り、高級マンションに住み、高級レストランで食事したところで庶民生活と質的に異なる文化を生み出している訳ではない(林田力「『紅い棘』 奥菜恵著」オーマイニュース2008年5月1日)。価格に踊らされる消費生活の虚しさを実感する。

十条駅西口地区再開発反対運動

東急不動産が参加組合員になっている十条駅西口地区第一種市街地再開発が街壊しとして批判されている。十条駅西口地区再開発は住まいの貧困をもたらす。十条では過去にも再開発の構想があったが、反対の声が強く、今回は施工地域を狭くした上での計画である。
十条は木造住宅あり、商店街あり、学校ありと生活者の街として成り立っている。百メートルを超えるマンションは異質であり、不要である。大型道路は街を分断する。大型道路ができると道路の反対側の住民は道路を渡ってまで商店街に来なくなり、商店街が成り立たなくなる。
参加組合員の東急不動産は自社の利益しか考えておらず、ステークホルダーの犠牲の上に成り立っている企業である。不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産だまし売り裁判が典型である(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。十条再開発でも権利変換率が異常に低く、平均予想値は百パーセントに満たない。地権者は再開発に参加すると従前よりも狭い面積の区分所有権しか得られない。
しかも、区分所有権であるために共益費や修繕積立金などの出費がかかる。商店ならば内装費などの初期投資が必要である。数千万円かかった例がある。熱海再開発の反対理由も小規模商店が再開発ビルに移っても内装費を負担できないというものであった。道路に面した店舗が再開発ビルに入居すると客の入りが悪くなる。再開発は中小地権者の土地を搾取する貧困ビジネスである。
再開発計画地では反対運動の旗が立てられた。反対運動の旗が立つことで住民の中にも他に反対者がいることを認識し、新たな連帯が生まれている。東急不動産は世田谷区の二子玉川ライズでも街壊しの再開発が批判されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。広域の連帯にも期待したい。
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東京都知事選挙と勝手連

政策勝手連(テーマ別勝手連)の盛り上がりに期待する。東京都知事選での猪瀬直樹前副知事の圧勝は過去に美濃部都政を生み出した革新勢力の大同団結が通用しないことを明らかにした。都知事選挙では久々の革新統一候補であっただけに落胆も大きい。価値観の多様化によって大きなイデオロギーに基づいた選挙戦は難しくなっている。
保守的な顔も改革派としての顔を持つ猪瀬氏が圧勝した。左翼教条主義者ならば猪瀬氏の改革派的側面は偽りである、改悪であると批判するだろうが、そのような硬直的な思考自体が支持されなくなっている。批判者からは中途半端に見える猪瀬氏の多面性が幅広い支持を得た要因である。
衆議院議員選挙でも脱原発・反TPP・反増税と大きな対立軸を掲げた未来の党は伸び悩んだ。第三極の伸び悩みも報道されているような野合批判よりも、第三極などという大層な価値を掲げたこと自体が根本原因である。かつての大阪維新の会の身の丈にあった問題提起が失われてしまった。
この中で東京都知事選で宇都宮けんじ陣営が勝手連中心の選挙戦を構築したことは有意義であった。特に青少年健全育成条例に反対する人々の自発的な動きは効果的であった。宇都宮氏は表現規制反対の実績のある人物であるが、選対本部による中央集権的な選挙運動では効果的にアピールできたか疑わしい。コアな支持層にはフェミニズム的な立場から性の商品化を批判する声も強いためである。フェミニズムが石原都政批判の重要なアクターであることも言うまでもない。勝手連中心とすることでフェミニズムも表現規制反対も各々の立場で各々の周囲に宇都宮けんじを浸透させることができた。
しかし、表現規制反対以外では政策勝手連が弱かったことが課題である。地域別の勝手連は活発に活動したが、脱原発勝手連地域版または脱原発・反TPP・反増税という大きなイデオロギーを背負った運動であり、イデオロギーの信奉者の外への広がりにかけた。
今回の選挙結果から後付けで分析するならば民主党やみんなの党の支持層にもっと食い込む必要があった。管直人前首相が支持を表明するなど、その素地はあった。また、宇都宮氏は脱原発の具体的な内容として新エネルギー会社設立を公約に掲げた。これは電力会社の地域独占を打ち破るもので、みんなの党の電力自由化による脱原発と重なる。
しかし、その後の選挙戦のアピールでは新エネルギー会社設立は深められず、むしろ被災地瓦礫の焼却凍結やホットスポットの調査などを強調する傾向になった。これは脱原発そのもの別の問題(脱被曝、放射脳忌避派、放射脳カルト)である。これに傾斜することは、みんなの党的な脱原発を離反させる。
民主党支持層やみんなの党支持層へのリップサービスに欠けていたことが敗因であるが、一方で宇都宮支持者の多くは脱原発などで闘いたいと思っていたのであり、国政選挙の対立軸とリンクさせていた。それ故に民主党支持層やみんなの党支持層へのリップサービスは戦略としては有効でも採りたいとも思わない人が多数派だろう。それならば国政選挙と同様の結果に甘んじなければならなくなる。林田力
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山本太郎落選と公職選挙法違反疑惑

衆議院議員選挙に杉並区から出馬した山本太郎は落選した。円形脱毛症になったという。山本太郎は「これからは自民党などに投票した人達以外の命を守る活動をする」との問題発言をした。脱原発派は山本太郎を葬るべきだとの声が上がっている。さもなければ脱原発運動自体が白眼視される。
山本太郎には公職選挙法違反疑惑が出ている。衆議院議員選挙告示後にツイートしただけでなく、自分の発言を繰り返し呟くボットまで登場した。ボットは自動的に呟くプログラムだから関係ないという論理が通用すると思っているならば悪質である。良識的な市民からは警視庁や東京都選挙管理委員会に山本太郎の告発や通報を呼びかける声が出ている。山本太郎の逮捕を望む声も出ている。
私見は公職選挙法の規制を批判し、選挙運動の自由化を求める。しかし、政治家を目指すものが現行の法律を無視してよいかは別問題である。
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山本太郎の姉は大麻取り締まり法違反で逮捕された。「脱原発運動に疲れて大麻吸引」という言い訳は何かにすがり付きたいという放射脳カルトの精神的未熟さを浮き彫りにする。
山本太郎の遵法精神は疑問視される。熊本県宇城市でも放射脳カルト的な実業家が公共施設の海のピラミッドを不法占拠して行政代執行を受けた。ごく一部の放射脳カルト的な脱原発には脱原発のためならば法律を無視してよいという異常な傾向がある。放射脳カルトから線引きすることが脱原発が市民に浸透するために必要である。
山本太郎の公職選挙法違反の問題は、脱原発派全体へのネガティブキャンペーンとして使われる。既に社民党の福島みずほ党首が槍玉に挙がっている。山本太郎がボットによって呟きを続けることで、社民党の批判者は福島みずほ党首の失敗を強調できる。山本太郎を脱原発派を分裂させ、脱原発派のイメージをダウンさせる原発推進派からの工作員とする意見もある。そのような効果が現実に生まれている。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/

2012年12月18日火曜日

ブランズタワー南堀江・ブランズタワー大坂備後町に低評価

東急不動産の新築分譲マンション・ブランズタワー南堀江(大阪市西区)やブランズタワー大坂備後町(大阪市中央区)が酷評されている。ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も立地が悪く、タワーマンションの高級感や開放感がないと指摘される。
ブランズタワー大坂備後町は「あいりん臭が漂う土地」「子どものいるファミリーはNG」と評される。ブランズタワー南堀江の近所にはホームレスが定住している。ホームレスはヤンキーに暴行されないように灰色の毛布をかぶった完全防備状態で、一見何かの荷物かと思ったという。
現地すぐ横の歩道兼有料駐輪場は人通りが少ない夜間にヤンキーがスケボーに興じて治安が悪い。これは東京都世田谷区の再開発・二子玉川ライズでも同じである(林田力『二子玉川ライズ反対運動3』「世田谷区民が二子玉川ライズのビル風問題を世田谷区と協議」)。しかもブランズタワー南堀江周辺の深夜はもっと人通りが少なくなり、タクシー運転手の小便所となっている。
ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も大きな道路に囲まれている。ブランズタワー大坂備後町の近くには阪神高速の高架がある。東側には高架が迫る。南側の高架も肌感覚では近い。ブランズタワー大坂備後町の南側の狭い通りを挟み、郵便局がある。集配の車が頻繁に停発車する。「音が気にならなくて窓を閉め切った生活でもOKならありであるが、ファミリーは子供のこと考えると、このような場所を住居に選ばない」と指摘される。
ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も圧迫感がある。「手前のビルの壁を眺めることが好きな人は非常に限られるでしょう」と指摘される。ブランズタワー大坂備後町は一ブロック全体がマンション敷地ではなく、同じ敷地内のマンションなどの建物に囲まれている。しかも同じブロック内の建物は敷地目一杯に建てられており、圧迫感がある。ブランズタワー大坂備後町が面している道路は南側と東側だけであるが、どちらも狭い。引っ越し時に苦労することは確実である。
ブランズタワー大坂備後町は上町断層の真上に位置し、震災時の危険性が高い。東側のマンションには入居者募集中の広告が大々的に掲げられている。同じブロック内には飲食店やオフィスがある。同じブロックの西側には再開発ビルがあり、住居の用途で使用しなければならないことになっているが、実際には事務所ばかりである。
東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。東急不動産の地域性を無視した高層マンション建設は二子玉川ライズやブランズシティ守谷、十条駅西口地区市街地再開発などでも批判されている。
ブランズタワー南堀江もブランズタワー大坂備後町も間取りの悪さが批判される。ブランズタワー南堀江では据え付けのクローゼットがやたら多いと指定される。「せめて取り去るという選択肢も有っても良い」との意見が提示された。消費者の要望を無視する東急不動産の押し付け体質が現れている。
ブランズタワー大坂備後町は角部屋の廊下が長く、収納力も低い。意図不明なサービスバルコニーのために部屋がいびつになっている。実効面積の割合が小さく、無駄に固定資産税と管理費・積立金を払い続けなければならない理不尽な部屋が多く見られる。内廊下の中住戸は風通しが悪そうである。夏は灼熱サウナ地獄で耐えらず、エアコンの電気代がかさむと予想される。
新築分譲マンションの購入には時期的な問題もある。消費税増税前の分譲マンション購入は損である。増税前に安く買う筈が、実は増税後よりも高い価格で買ってしまうことになりかねない。過去にも消費税増税後にマンション価格は下落している。消費税増税後の需要の落ち込みに連動して、1998年と99年のマンション価格は急落した。
経済ジャーナリストの荻原博子氏は警鐘を鳴らす。「不動産業者はどこも『増税前に早く買って』とあおるでしょうが、安易に乗るべきではない。需要が落ち込む増税後のほうが、値引き交渉の余地があります。住宅の値引きは100万円単位なので、増税分よりも下がることもあり得る。地価もローンの金利も当面は上がる気配はなく、もしすぐに家を買う必要がないなら、今は焦らずにローンの頭金をためておけばいい」(「住宅購入、消費増税の「駆け込みバブル」に踊らされるな」週刊朝日2012年11月16日号)。
http://www.hayariki.net/1/20.htm

東急不動産だまし売り裁判の後

東急不動産から何か言ってくるということはありません。ここにも無責任体質が現れています。近隣住民との交渉は近隣対策会社に丸投げ、消費者へのセールスは販売代理の東急リバブルに丸投げで東急不動産は住民や消費者の前に現れません。
http://hayariki.net/
東急不動産だまし売り裁判での裁判前の交渉でも東急不動産の担当者と名乗った人物はマンション建設に全く関係ない人物でした。だからマンション建設時の経緯を知らず、真相を誤魔化すには最適の人間でした。さすがに裁判の証人尋問では本当の担当者を出しました。東急不動産には担当者だけでなく、責任者を名乗るグループリーダーもいますが、裁判には出てこず、逃げ続けました。東急不動産だまし売り裁判の判決後に退職したと聞いています。このため、東急不動産だまし売り裁判に対して自分の責任で何とかするという人物がいない状態です。だから何か言うということもできません。正面から物申すことはしない代わりに影で個人情報を悪用した卑劣な攻撃をしてきます。うんざりするほど卑怯な不動産業者です。
http://hayariki.jakou.com/

2012年12月17日月曜日

東急建設が廃棄物処理法違反

東急建設が廃棄物処理法違反を犯した。港区のマンション建設現場から出た産業廃棄物を無許可の孫請業者が運搬することを容認した疑いである。東急グループの無責任体質を裏付ける事件である。東急不動産だまし売り裁判の舞台になった新築分譲マンションで東急不動産は一級建築士資格を持たない無資格者を構造設計者にした(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。

社会の現実を見るならば悪徳不動産業者の故意または過失の存在は容易に推認できる。従って、悪徳不動産業者は、この推認を覆すことができる事実を主張立証しなければならない。 つまり、悪徳不動産業者の故意または過失の存在を証明する責任は、消費者にあるのではなく、故意または過失が自分に存在しないことを証明する責任は悪徳不動産業者にある。何故ならば悪徳不動産業者が「自分は知らなかった」と言った時に悪徳不動産業者が「知らなかった」ことをどうして消費者側が「知っていた」と証明できるのか。消費者に証明責任があると、悪徳不動産業者は全て「知らなかった」で押し切れることになる。
http://hayariki.net/
東急不動産だまし売り裁判での東急不動産従業員は社会人として不適格であった。社会人になるための必要な影響を家庭教育や学校教育から受けているとは見受けられない。東急不動産従業員は一人の人間として成長する段階において欠けているものがある。これは悲しむべきことである。

2012年12月16日日曜日

ブランズタワー大坂備後町や南堀江に低評価

大阪市中央区の新築マンション・ブランズタワー大坂備後町や西区のブランズタワー南堀江に低評価の声がある。立地の悪さを指摘する。
ブランズタワー大坂備後町は一ブロック全体がマンション敷地ではなく、同じ敷地内のマンションなどの建物に囲まれている。しかも同じブロック内の建物は敷地目一杯に建てられており、圧迫感がある。一般的なタワーマンションの開放感を期待することは誤りである。ブランズタワー大坂備後町が面している道路は南側と東側だけであるが、どちらも狭い。引っ越し時に苦労することは確実である。ブランズタワー南堀江も大通りに近接している。
ブランズタワー大坂備後町の近くには高架がある。東側には高架が迫る。南側の高架も肌感覚では近い。
ブランズタワー大坂備後町の南側の狭い通りを挟み、郵便局がある。集配の車が頻繁に停発車する。
東側のマンションには入居者募集中の広告が大々的に掲げられている。同じブロック内には飲食店やオフィスがある。同じブロックに再開発ビルがあり、住居の用途で使用しなければならないことになっているが、実際には事務所ばかりである。この再開発ビルには公開空き地があるが、自転車置き場などに使われて一般公衆に公開された空き地ではない。
東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。タワーマンションの高級感が全くないとの感想も寄せられた。
http://hayariki.net/

諌山創『進撃の巨人(9)』

諌山創『進撃の巨人』は『別冊少年マガジン』(講談社)で連載中の漫画である。人類が存亡を賭けて巨人と戦うサバイバル作品である。口コミなどで掲載誌購読層を越えて話題になり、コミックス2巻で累計100万部を突破した。宝島社のムック『このマンガがすごい!2011』(2010年12月10日発売)ではオトコ編首位に輝いた。

物語の舞台は近世ヨーロッパ風の世界である。但し、多くの架空歴史作品と同じく、習俗や技術が部分的に現代的になっている。世界は突如、出現した巨人に支配されていた。巨人は圧倒的に強く、人間を捕らえて食べてしまう。追い詰められ、僅かに残された人類は高さ50メートル以上の頑丈な城壁を作り、その中で暮らしてきた。しかし、その城壁をも破壊する大型巨人の出現により、人類は存亡の危機に追い込まれる。

当初は人間の論理の通じない巨人との弱肉強食のサバイバルという趣の『進撃の巨人』であったが、物語が進むにつれて巨人が人為的な存在であることが浮かび上がる。その謎を解く手掛かりが第6巻のラストで得られたかに見えたが、第7巻でひっくり返される。分かったことは敵勢力が想像以上に巨人を使いこなしていることだけであった。

巨人の謎解きは進まず、第7巻でも第6巻に続いて主人公エレンの決断をめぐる葛藤がメインテーマになる。第6巻では仲間を信頼することで好結果を得たが、第7巻では反対に悲惨な結果をもたらした。唯一絶対の正解を出さないところに『進撃の巨人』の面白さがある。

尾田栄一郎『ONE PIECE』に代表される現代の少年漫画は主人公が信念を貫くことを何よりも大切にする傾向がある。ニュータイプとしての素養を持ちながら地球連邦という腐敗した体制の歯車になる『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイのようなキャラクターは現代では流行らない。このこと自体は「長いものに巻かれろ」の日本社会において非常に好ましい傾向である。

一方で価値観の多様性に立脚しない信念は「俺の考えが唯一絶対」という幼稚でナイーブな独善に陥ってしまう(林田力「大卒から感じた 高卒のギャップ」PJニュース2010年11月23日)。唯一の正解を簡単には出さず、キャラクターに葛藤を続けさせる進撃の巨人はメジャー作品に対抗する価値を提示する。

この巻ではミカサとリヴァイ兵士長の共闘も見物である。天才的な戦闘能力を有するミカサと「人類最強の戦士」と呼ばれるリヴァイの何れが強いか、気になるところである。今回はリヴァイが冷静さを保ち、経験の差を見せつけた。
http://www.hayariki.net/5/32.htm
諌山創『進撃の巨人(8)』では女型巨人と壁の謎が明らかになる。冒頭では人間社会の体制側の腐敗が描かれる。エリート部隊であるはずの憲兵団は腐敗していた。まるで『機動戦士ガンダム』の地球連邦軍のようである。

『進撃の巨人(8)』は人類の敵である巨人と戦う物語であったが、その戦いが腐敗した体制の延命に寄与することになると考えるとバカらしくなる。この点も『機動戦士ガンダム』と重なる。初期ガンダムでは主人公が結果的に腐敗した連邦の歯車になっていることがフラストレーションのたまるところであった。このため、比較的新しいシリーズでは主人公が連邦軍を抜けるなど自立性を高めている。

『進撃の巨人』でもアルミン達はエレンを守るために独自の行動をとる。この点で組織に縛られない現代人的である。アルミン達の行動によって意図せず体制の欺瞞が明らかになる。但し、調査兵団の独断専行は結果オーライと扱われ、体制側との対決は回避された。モヤモヤ感が残るものの、人類は新たな巨人の脅威に直面するという続きが気になるところで終わっている。怒涛の展開に引き込まれる。

諌山創『進撃の巨人(9)』は壁を越えてきたと思われる巨人が内陸部を襲撃するという最悪な状況で始まる。しかし、物語当初のような迫力はなく、何か奇妙である。物語の当初は圧倒的な巨人に対し、非力な人間が生き残りをかけて戦う構図があった。人間を生きたまま食べるという原始的な恐怖と絶望感があった(林田力「『進撃の巨人』第5巻、原点回帰の緊張感」リアルライブ2011年8月18日)。

その後の展開によって、主人公エレンらが人間から巨人になることが明らかになっている。この巻で謎は解明されていないが、恐ろしい仮説が浮かび上がる。人間対巨人のサバイバルバトルとは異なる奥深さが予想される。

2012年12月15日土曜日

『新世紀エヴァンゲリオン (12)』

貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン』は人気アニメのコミックスである。文字通りアニメをコミックス化した感じで、アニメを観るようにスピーディーに読み進められる。同じアニメ先行のコミックスでも活字で読ませる感のある、安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とは対照的である。

『新世紀エヴァンゲリオン (12)』はネルフが戦略自衛隊に攻撃される。葛木ミサトの壮絶な最後と碇シンジの不甲斐なさが見所である。シンジの内向的性格が強調されるシーンであるが、過去に観た時ほどのインパクトはなかった。シンジの言動は目の前の問題の解決にはならないものであるが、シンジでなくても同じ状況に置かれたならばシンジのような言動をしても、それほど異常とは思えなかった。
http://www.hayariki.net/6/60.htm
『新世紀エヴァンゲリオン』は主人公シンジの普通の少年とは違う内向的な性格が大きな特徴とされているが、あまり特別に感じなくなっている。シンジの言動に違和感がなくなってきたことは、日本社会が焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むだけのガンバリズムでなくなってきた好ましい傾向の現れである(林田力「『家政婦のミタ』『専業 主婦探偵』ガンバリズム否定の労働者像」リアルライブ2011年12月27日)。

『新世紀エヴァンゲリオン (13)』では人類補完計画が発動される。碇ゲンドウは個人的な動機で人類補完計画を進め、理知的な赤木リツコも感情的に振る舞う。いくら偉ぶっていても人を突き動かすものはエゴである。

現在の人間関係の醜さと対照的に回想シーンは美しい。むしろ美しい過去が強烈であるからこそ、と言うべきか。しかし、それほど大切な人を失ってしまう実験とは何であるのか。科学の業を感じてしまう。

同じく人気アニメをコミックスとして再構成した『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でも回想シーンは充実していた。回想シーンを充実させることで、登場人物の奥行きが増し、作品世界が豊かになる。(林田力)

東急不買運動忘年会

東急リバブル東急不動産東急電鉄被害者を中心とした忘年会が東京都千代田区の日本料理店で開催された。東急不動産だまし売り裁判など東急グループの不誠実な体質を情報交換した。東急グループに共通する体質として消費者や住民に対する創造力が徹底的に欠けていることである。人間としての感性がない。東急従業員は人間ではないのではないかとの声も出た。東急従業員は上から目線だった。東急グループとは契約してはならない。住まいの貧困問題についても議論された。
東京駅の復元で観光客が多かった。東京駅が人気スポットとなった背景は歴史の尊重である。地域性を無視して超高層ビルを乱立させる二子玉川ライズとは大違いである。林田力wiki
http://www.hayariki.net/

ブランズタワー南堀江に酷評

東急不動産の大阪市西区の新築分譲マンションであるブランズタワー南堀江が低評価になっている。大きな理由は立地の悪さである。大通りに近接しており、環境が悪い。これはブランズタワー大坂備後町と同じである。東急不動産の土地勘のなさを示している。
ブランズタワー南堀江は近所にホームレスが定住している。夜間はヤンキーがスケボーに興じて治安面の不安がある。これは東京都世田谷区の再開発・二子玉川ライズでも同じである(林田力『二子玉川ライズ反対運動3』)。ブランズタワー南堀江はファミリー層はNGと指摘されている。
ブランズタワー南堀江は間取りも悪いと指摘される。これはブランズタワー大坂備後町と共通する。
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脱法ハーブ危険運転で有罪判決

脱法ハーブ吸引者が交通事故を起こした刑事事件の裁判で有罪判決が言い渡された。弁護人は無罪を主張し、即日控訴した。脱法ハーブ吸引者の運転は危険運転である。
厚生労働省は脱法ハーブを包括指定し、規制を強化する。構造の似た化学物質を包括的に規制することで、悪徳業者の脱法を防ぐ。包括指定の対象薬物は増加させていく方針。
東京都渋谷区で脱法ハーブを吸引したと見られる女性が死亡した。女性は渋谷区円山町のホテルにいた。一緒にいた少年は脱法ハーブを吸引したと警察に述べているという。現場にあった植物片は警察が鑑定している。
大坂府議会は本会議において脱法ハーブを規制する条例を全会一致で可決した。脱法ハーブの使用や所持にも罰則を設けた。
この条例に世論は好意的である。脱法ハーブは社会問題になっている。脱法ハーブ吸引によって凶暴化した人間が無関係な周囲の人々を傷つける事件も起きている。
一方で所持を罰することを懸念する声もある。人を陥れるために脱法ハーブ所持者を作り上げる危険があるためである。脱法ハーブを宣伝広告し、販売する輩を罰する方がストレートである。

脱法ハーブを吸ったと述べる男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力wiki
http://hayariki.net/

2012年12月14日金曜日

聖おにいさん8巻v林田力wiki書評

イエス・キリストとブッダが現代日本の立川市に暮らしているとの設定のギャグ漫画である。アイドルグループのコンサートを宗教団体の集会と勘違いするところが面白い。『聖おにいさん』はマニアックな宗教上のエピソードを背景にしているが、一神教の根本からは逸脱している。イエスが他の宗派を肯定的に評価することは考えられない。日本だから成立する漫画である。
後半は沖縄旅行である。高級ホテルの宿泊を逆に苦行と捉える発想が痛快である。高級車に乗り、高級マンションに住み、高級レストランで食事したところで庶民生活と質的に異なる文化を生み出している訳ではない。消費の虚しさを実感する。林田力wiki

2012年12月13日木曜日

久保帯人『BLEACH—ブリーチ— 57』

久保帯人『BLEACH—ブリーチ— 57』は見えざる帝国との戦いの続きである。黒崎一護は閉じ込められてしまい、戦いに参加できない。

バトル漫画は圧倒的な力を持つ敵を、それを上回る力を持つ主人公が倒すという筋書きが典型である。それならば最初から主人公が敵の大将を倒せば終わりであるが、それでは物語は続かない。そのために主人公は修行などを通じてパワーアップし、最初は敵わなかった敵を倒すという筋書きになる。

しかし、努力しても報われない格差社会では修行して強くなるという展開はリアリティが欠ける(林田力「『FAIRY TAIL』第31巻、格差社会では修業よりも仲間との絆」リアルライブ 2012年2月23日)。それ故に主人公は特に努力しなくても強い設定が増えている。『BLEACH』でも一護は敵の卍解封じが効かないという最初から有利な状況にある。その一護が戦いに参加できないという状況は筋書きとして巧みである。
http://hayariki.net/3/44.htm
『BLEACH—ブリーチ— 57』では一番隊副隊長・雀部長次郎のエピソードが語られる。長次郎は隊長格の中では地味な存在で、見えざる帝国との戦いでは見せ場なく瞬殺されたが、重厚なエピソードが追加された。『BLEACH』は隊長格の個性が魅力であることを再確認した(林田力「週刊少年ジャンプ巻頭カラーで『BLEACH』巻き返しなるか」リアルライブ2011 年8月23日)。

人間力v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlMbKEI=?=田力Amazonツカサネット新聞

お腹立ちのお気持ちはよく分かります。電話に出た職員のような人間力の低い存在は困りものです。私も前に申し上げた通り、地域の組織には腹を立てています。自分達のしていることが唯一絶対の正しさという独善性からくる偏狭さです。
但し、選挙戦では柔軟さも見られます。私の地元では選挙区候補の活動はほとんどしておらず、比例の呼び掛けに徹しています。統一戦線への配慮があります。一部の山本太郎の支援者のように、先に出馬した人間に引っ込むことを要求する逆パターンもあります。その意味で、この党にばかり求めることもフェアではないと感じています。
http://hayariki.net/

2012年12月12日水曜日

さいとう・たかを『ゴルゴ13 167』

さいとう・たかを『ゴルゴ13 167』は「ボリバル�世暗殺計画」「燃える氷魂」「人形の家」の3編を収録する。『ゴルゴ13』は1968年から連載を続けている長寿劇画で、ゴルゴはスナイパーの代名詞になっているほど有名な存在である(林田力「『ゴルゴ13』第160巻、デューク東郷の両親の謎」リアルライブ2011年4月8日)。

表題作の「ボリバル�世暗殺計画」と最後の「人形の家」は南米ベネズエラを舞台としたものである。反米政権とアメリカ合衆国の対立を背景にする。「燃える氷魂」は資源をめぐる日本と中国の紛争が背景にある。

『ゴルゴ13 167』の3編とも対立する政府の全面対決という話ではない。国家間の対立を背景とした周辺のトラブルである。それだけネタになる火種は転がっているということである。日本の対立相手は中国である。全面的な対立ではなく、水面下の暗闘である。食い詰めた弁護士や行政書士が中国人の在留資格更新などを請け負っている現実を知っている身にはリアリティがある。「自衛官の外人妻が800人を超え、しかも、その約8割が中国出身」という実態を懸念する声もある(高井三郎「自衛官の外人妻は優に800人」安全保障と危機管理20巻、2012年、54頁)。
http://hayariki.net/3/43.htm
この「燃える氷魂」は被害者が殺される後味の悪さが残る話で、表題作とならないことは仕方がないが、それだけ日本と中国の対立の根深さを物語る。悪役である中国側の残虐さを描き、日本人にとっては最も印象が残る。

物語の見せ場であるゴルゴの神業の射撃も振動周期という理論が下敷きとなっている。耐震建築の超高層マンションも固有の周期と重なる揺れには脆い。東日本大震災で超高層マンションの怖さは体験済みである。これも日本人にとって見過ごせないテーマである。(林田力)

東京都知事選挙

今度の都知事はあなたが選ぶ。築地市場移転や外環道、二子玉川ライズなど開発問題は東京都政の重要な争点です。ゼロゼロ物件や追い出し屋など住まいの貧困も重要な争点です。反貧困は反開発です。デベロッパーやゼネコンを潤し、住民を苦しめる大型開発が貧困や格差を作り出している。
ゼロゼロ物件業者のような貧困ビジネスを撲滅できる人を選びたい。ゼロゼロ物件業者の宅地建物取引業法違反に厳しく対処できる人を選びたい。東急不動産だましうり裁判のようなマンションだまし売りを撲滅できる人を選びたい。二子玉川ライズのような住環境を破壊する再開発から撤退できる人を選びたい。東急電鉄による東急大井町線高架下追い出しのような問題に対処できる人を選びたい。不動産業者やゼネコンの金儲けの大型開発に税金を使うのではなく、住民の生活のために税金を使う人を選びたい。
http://www.hayariki.net/

2012年12月11日火曜日

放射脳カルト研究

放射脳カルトを批判する理由は明白である。放射脳カルトが貧困ビジネスであり、悪徳商法であるためである。放射脳カルトは放射脳危険デマを流して不安を煽り、安物のガイガーカウンターを売り付ける。脱法ハーブ店でガイガーカウンターを販売する事例もある。
放射脳カルトのレストランは食品の不安を煽り、怪しげなベクレルフリーの料理に誘導する。放射脳カルトは水の不安を煽り、怪しげな浄水器を売り付ける。浄水器は古くから悪徳商法のネタである。
放射脳カルトのゼロゼロ物件業者は自主避難を煽って劣悪なゼロゼロ物件に住まわせる。放射脳カルトの実業家は自主避難者を低賃金で雇って搾取する。人身売買組織は海外への自主避難支援と称して人身売買を行う。放射能危険デマを流す放射脳カルトにはデマを流す経済的動機がある。
http://hayariki.net/
放射脳カルトが放射脳の思想と合わせて脱原発を語ることは脱原発にとって有害である。放射脳カルトを脱原発のイメージダウンのために原子力村から送り込まれた工作員とする見方もあるほどどある。地域に根差した市民が放射脳カルトを支持することはない。放射脳カルトは良識的な市民を脱原発から離反させてしまう。
短期的には放射能の危険性強調は脱原発の推進剤となりうるが、長期的には脱原発運動の市民的基盤を弱める。放射脳カルトは脱原発運動の健康を蝕む麻薬や脱法ハーブのようなものである。放射脳カルトがデマによって東日本の放射能汚染を強調しても、地に足ついた生活者は東日本に住み続ける。日本が既に汚染されたとデマを流すことは、新たな原発事故防止のために脱原発を唱える動機を失わせる。
過去の原水禁運動の盛り上がりが第五福竜丸の被曝に端を発した魚介類の風評被害という放射脳カルト的なパニックに支えられたことは否定できない。それ故に「過去の栄光よ再び」という特定世代固有の経験を押し付ける運動家は放射脳カルトも許容しがちである。それを成功体験と捉える特定世代の運動家にとって放射脳カルトは歓迎すべきものとなる。しかし、放射脳カルト的な発想と決別しなかったからこそ、原水禁運動はあのレベルでとどまり、市民的基盤を失い、政党の下請けに再編成されたと考えるべきであろう。
放射脳カルトが問題視する被曝拡散防止自体は事実に基づく合理性のある内容ならば意味のあるテーマではある。しかし、それは原発容認か脱原発かという問題と必然的に結び付くものではない。原発再稼働には反対だが、瓦礫広域処理には賛成という考えもあれば、その逆も成り立つ。放射脳カルトの思想を脱原発に結び付けることは脱原発の基盤を狭めてしまう。現実に放射脳カルト的な人物から瓦礫広域処理容認の人が主催する脱原発デモへの不参加を呼び掛ける活動がなされた。
問題の明確かという点では放射脳カルトの側から自分達の思想を脱被曝という用語で定義する動きが出たことは評価できる。脱原発と脱被曝をセットとする点で支持できないが、放射脳カルトの思想を脱原発とは別の問題と自覚することは、放射脳カルトお断りの脱原発市民が脱原発運動に抱く違和感を低減できる。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/

2012年12月10日月曜日

進撃の巨人9巻v林田力wiki書評

進撃の巨人9巻は壁を越えてきたと思われる巨人が内陸部を襲撃するという最悪な状況で始まる。しかし、物語当初のような迫力はなく、何か奇妙である。主人公エレンやアニが人間から巨人になることが明らかになっている。この巻で謎は解明されていないが、恐ろしい仮説が浮かび上がる。人間対巨人のサバイバルバトルとは異なる奥深さが予想される。林田力wiki
http://hayariki.net/

最高裁裏金疑惑裁判研究

元外交官の天木直人氏が最高裁裏金疑惑裁判を批判し、反響を呼んでいる。天木氏の批判はブロゴスの一日で読まれた記事の1位となった。
最高裁裏金疑惑裁判は日刊ゲンダイが報道したものである。最高裁判所が裏金を作っていると告発された。それに呼応して原告百人以上が情報公開や損害賠償を求めて提訴した。
その口頭弁論の過剰警備ぶりが人権侵害と批判されている。傍聴人を過激派扱いしていると憤る。しかも傍聴席は8席しかなかったという。多数の警備員を配した暗黒裁判と批判される。日本国憲法で保障された裁判の公開原則を踏みにじるものである。天木直人氏は裁判の形骸化を強く批判する。天木氏の批判は多くの人々の共感を得て、繰り返しリツイートされた。
裏金裁判を担当する裁判官は北本イジメ裁判も担当している。北本イジメ裁判では悪口を言われ、「便器に顔をつけろ」と言われたなどの事実がありながら、イジメを否定した。この判決は非常識と批判された。裁判官はイジメの実態を理解していない、証拠を読んでいないのではないか、と批判された。
イジメは教育や社会の問題であると同時に人権問題でもある。イジメはイジメ加害者だけの問題ではなく、傍観することもイジメを加速し拡大させることにつながる。北本イジメ判決もイジメの傍観であり、イジメを加速し拡大させる。
北本イジメ裁判も最高裁裏金疑惑裁判も、裁判官の思いがどこにあるとしても、世間の注目を集める方向に働いている。北本イジメ事件と最高裁裏金疑惑裁判が同一の裁判官によるものであるとの事実が判明したことで一過性の怒りでは終わらない、息の長い批判になる。

2012年12月9日日曜日

林田力『東急不動産だまし売り裁判』詩人

林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』には、すさまじい力を帯びたエネルギーがある。読者の間からは、まるで地上に降り注ぎ泥を流し去る雨のように沢山の詩がほとばしり出てきた。
東急不動産工作員の怒りと陰湿な誹謗中傷は東急不動産だまし売り裁判の有効性の確認になる。東急不動産だまし売りの悲惨さには息が止まりそうになる。それでも林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』には愛する親族や母親がすぐそばにいるような安心感、言葉にできないほどの心地よい感覚がある。『東急不動産だまし売り裁判』の一行一行の背後には膨大な量の情報が含まれている。

『HUNTER×HUNTER 31』書評 林田力 wiki

冨樫義博『HUNTER×HUNTER』は『週刊少年ジャンプ』の連載マンガの単行本である。架空の世界を舞台として、少年ゴン・フリークスらハンターの冒険を描く。『HUNTER×HUNTER 30』ではキメラ=アント編が完結する。

バトル漫画は主人公が敵キャラクターを倒す展開であるが、キメラ=アント編は異色である。人間の対極に位置すると思われたキメラ=アントの王の最後をヒューマニズムでまとめ、人間側の攻撃に人間の残酷さを描く。爆発後も体を蝕む薔薇の毒は放射能の内部被爆を連想させ、強烈な現代文明批判にもなっている。

『HUNTER×HUNTER』は下書き同然の絵が掲載され、定期的に休載することでも話題の作品である。キメラ=アント編完結で一休みに入ると予想されたが、そのまま新章に突入し、これまでと比べると相対的に長期の連載が続いている。『HUNTER×HUNTER』の度々の休載は作者の怠け癖と見られ、冨樫病という不名誉な言葉も生まれたが、キメラ=アント編は作者にとっても難しいテーマであったと言える。

新章の第319話「抽選」では十二支をモチーフにした幹部キャラクターが登場した。彼らは表紙にも後姿が描かれている。十二支をモチーフとする点は同じジャンプ作品の桐山光侍『NINKU -忍空-』と同じであり、大半のキャラクターのビジュアルが動物と関連付けられている点は尾田栄一郎の『ONE PIECE』の王下七武海に類似する。

しかも、幹部キャラの登場シーンは「どべ〜ん」の擬音付きで、これも『ONE PIECE』の「どーん」を連想させる。さらにストーリーは自己の過去作品の『幽遊白書』の魔界統一トーナメント編を想起させる展開になった。
http://www.hayariki.net/5/7.htm
一方で幹部キャラが動物と関連付けられる理由は、コードネームの付与者に心酔するあまり、自らを干支に因んだコードネームに似せようと自発的に努力した結果と説明する。ここには「なるほど」と思わせるオリジナリティがある。

『HUNTER×HUNTER 31』は前巻で完結したキメラ=アント編とは大きく変わった。キルアの妹のアルカがキーパーソンになる。キルアの妹を守ろうとする覚悟が光る。アルカの能力説明が複雑で頭を使う漫画である。

並行してハンター協会の会長選挙が進行する。腹黒い悪役と予想された副会長のパリストンであったが、フェアに戦っている。自分の不利になるルールを提言し、障害を楽しんでいる節がある。そこはネテロ会長に似ていると評されている。「相手の弱いところをセットで叩くから報復」という卑怯者とは大違いである。(林田力)

ソーシャルエコノミーv林田力wiki書評

『ソーシャルエコノミー』はポスト工業社会の新しいビジネスのモデルを紹介する。大量生産大量消費の工業社会では消費者は企業の販売する商品を消費する受動的な存在であった。これに対してソーシャルエコノミーは消費者も参加し、共に盛り上げるというコミュニティーを重視する。
ソーシャルエコノミーの背景にはFacebookやTwitterなどソーシャルなネットメディアの普及がある。ソーシャルエコノミーと聞いてFacebookやTwitterなどを使ったビジネスと考える人も多いだろう。しかし、ネットは道具に過ぎない。確かにネットのお陰でマニアックな趣味嗜好を持つ人々が地理的な距離を越えて容易にコミュニケーションできるようになった。そこからコミュニティーを産み出すことがソーシャルエコノミーの本領である。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/
TwitterやFacebookなどは欧米発のメディアである。Facebookの実名主義のように日本人に会わない面があるとも指摘される。この点について『ソーシャルエコノミー』では和をキーワードとして強調する。しかし、単純な特殊日本的ムラ社会の郷愁や礼賛に陥っていない。むしろ個人を抑圧するムラ社会の弊害を述べている。林田力wiki

東京都知事選挙候補者の開発不動産問題公約

東京都知事選挙候補者の開発不動産問題についての公約を選挙公報を中心に整理した。
【再開発】
宇都宮けんじ「無駄な公共事業からの撤退の制度づくりを進めます」「大規模な再開発、臨海地区再開発を見直しします」(選挙公報)
トクマ「経済効果3兆円の「2020東京オリンピック」で、TOKYO再開発を」(選挙公報)
猪瀬直樹:副知事を務める石原都政は二子玉川東第二地区市街地再開発(二子玉川ライズ)など再開発を積極的に認可。住民反対運動が起きている。二子玉川東第二地区市街地再開発組合設立認可取り消しを求める訴訟が提起された。
トクマ「大胆な規制緩和で、TOKYOを「超高層都市に」」(選挙公報)
トクマ「木造密集地域を建て替えて「防災都市TOKYO」を」(選挙公報)
【道路】
宇都宮けんじ「住民の立ち退きなどをともなう外環道の新規建設部分は凍結します」(選挙公報)
トクマ「電線を地下化し、ヘリが発着できる広い道路を」「首都高速を地下に!工事費は空いた地上権の売却で」(選挙公報)
松沢しげふみ「首都圏高速道路地下化」(選挙公報)
猪瀬直樹:副知事を務める石原都政は道路建設を推進。住民反対運動が起きている。下北沢の都市計画道路の事業認可の差し止めを求めた裁判などを起こされている。
【築地市場】
宇都宮けんじ「築地市場は日本の文化遺産 移転計画を見直します」「土壌汚染が著しい豊洲への築地市場の移転は、安全性が認められるまで凍結します」(選挙公報)
笹川たかし「築地移転は前進。内容については都議会と再検討を」(選挙公報)
トクマ「築地市場の跡地にヘリポートを」「築地市場は一部を残して、観光地として活用」(選挙公報)
よしだ重信「不安、危険、不審に満ちた築地市場移転計画の見直し」(選挙公報)
五十嵐政一「築地市場跡地と大田区羽田空港の跡地に全世界の外国人観光客誘致する為国際エンターテインメント娯楽施設の開発及び対策」
猪瀬直樹:副知事を務める石原都政は道路建設を推進。
【住まい】
猪瀬直樹「若者のシェアハウスなど共生の場を重視します」(選挙公報)
副知事を務める石原都政は東急不動産だまし売り裁判において東急不動産に行政指導を実施(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』「東急不動産の遅過ぎたお詫び」)。
グリーンウッド(吉野敏和)など悪質なゼロゼロ物件業者を宅地建物取引業法違反で業務停止処分にした(東京都都市整備局「宅地建物取引業者に対する行政処分について」2010年6月8日)。
【歴史的建造物】
よしだ重信「伝統的な建築物群や文化的価値の高い街の景観の保存。歴史的建造物保護・保全のための補助金の充実」(選挙公報)
松沢しげふみ「江戸城天守閣復元、日本橋の再生」(選挙公報)
【臨海地区再開発】
宇都宮けんじ「臨海地区再開発を見直しします」(選挙公報)
松沢しげふみ「お台場にIR(総合型リゾート)誘致」「東京湾埋立地に緑地公園型の都営墓地整備」
【その他】
宇都宮けんじ「都有地は防災基地や緑地など、都民みんなのために活用します」(選挙公報)
トクマ「「ホウキ」革命 携帯型ホウキを都民の希望者に!ゴミのない美しいTOKYOを」(選挙公報)
トクマ「芸術家たちが公共空間を自由に活用できる「芸術都市」に」(選挙公報)
よしだ重信「米軍横田基地の騒音対策の強化と返還要求運動を推進する」(選挙公報)
http://www.hayariki.net/8/faqindex.htm

2012年12月8日土曜日

ブリーチ57巻v林田力wiki書評

ブリーチ57巻は見えざる帝国との戦いの続きである。黒崎一護は閉じ込められてしまい、戦いに参加できない。バトル漫画は圧倒的な力を持つ敵を、それを上回る力を持つ主人公が倒すという筋書きが典型である。それならば最初から主人公が敵の大将を倒せば終わりであるが、それでは物語は続かない。そのために主人公は修行などを通じてパワーアップし、最初は敵わなかった敵を倒すという筋書きになる。しかし、努力しても報われない格差社会では修行して強くなるという展開はリアリティが欠ける。ブリーチでも一護は敵のバンカイ封じが効かないという最初から有利な状況にある。その一護が戦いに参加できないという状況は筋書きとして巧みである。
林田力wiki

ハンターハンター31巻Facebook林田力書評

ハンターハンター31巻はキメラアント編とは大きく変わった。キルアの妹のアルカがキーパーソンになる。キルアの妹を守ろうとする覚悟が光る。アルカの能力説明が複雑で頭を使う漫画である。
並行してハンター協会の会長選挙が進行する。腹黒い悪役と予想された副会長のパリストンであったが、フェアに戦っている。自分の不利になるルールを提言し、障害を楽しんでいる節がある。そこはネテロ会長に似ていると評されている。「相手の弱いところをセットで叩くから報復」という卑怯者とは大違いである。林田力wiki

『新世紀エヴァンゲリオン』林田力facebook書評

貞本義行『新世紀エヴァンゲリオン』は人気アニメのコミックスである。『新世紀エヴァンゲリオン (13)』では人類補完計画が発動される。碇ゲンドウは個人的な動機で人類補完計画を進め、理知的な赤木リツコも感情的に振る舞う。いくら偉ぶっていても人を突き動かすものはエゴである。

現在の人間関係の醜さと対照的に回想シーンは美しい。むしろ美しい過去が強烈であるからこそ、と言うべきか。しかし、それほど大切な人を失ってしまう実験とは何であるのか。科学の業を感じてしまう。
http://www.hayariki.net/6/60.htm
同じく人気アニメをコミックスとして再構成した安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でも回想シーンは充実していた。回想シーンを充実させることで、登場人物の奥行きが増し、作品世界が豊かになる。(林田力)

大高忍『マギ 15』林田力facebook書評

大高忍『マギ』はアラビアンナイト風の世界を舞台としたファンタジー漫画である。『週刊少年サンデー』(小学館)に連載中である。アニメ化もされている。

『マギ 2』ではダンジョン攻略が完結する。物語の冒頭でダンジョンという大きな謎が提示されながら、僅か2巻目で完結することは意外である。しかも、見どころはダンジョン攻略そのものよりも、領主一行との対決である。自分では有能と思っている領主のメッキが剥げていく様が見物である。アニメでは現在の出来事だけが描かれたが、原作では登場人物の背景が説明されており、奥深い。漫画とアニメの表現手法の差違を実感する。

アラジンが領主に下す「すごい人には見えない」との評価が印象的である。自己責任が強調される新自由主義経済において、金を稼げる人が立派であるとの風潮が生まれた。しかし、そのような人々が人間的に立派であるとは限らない。高級マンションに居住し、高級レストランで食事し、高級車に乗っても、値段が高いだけで一般人の消費活動の延長線上にあり、新しい価値を生み出していない(林田力「『紅い棘』 奥菜恵著」オーマイニュース2008年5月1日)。
http://hayariki.net/7/47.htm
それよりも主人公アリババのような行動こそが心に響く。現代社会に置き換えるならば虐げられた人々、マンションだまし売り被害者やゼロゼロ物件被害者との連帯である。東急不動産だまし売り裁判原告として闘い、二子玉川ライズ反対運動と連帯する立場として(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)、アラジンの人物評は共感するところ大である。

『マギ 15』では主要登場人物が各々の旅を続ける。アリババはレーム帝国の剣闘士となり、モルジアナは暗黒大陸に向かう。アラジンはマグノシュタットで魔法を学び、白龍は煌帝国に帰る。

奴隷を解放するというアリババの活動はレーム帝国で人間以外の存在にも拡張された。伝統的なヒーロー像は弱者を助ける者であるが、それだけでは構造的な問題は解決しない。特に現代日本では格差が固定化し、反貧困が重要な課題になっている。目の前の問題にだけカッコ付けても救われない。奴隷を解放するアリババは格差社会のヒーローに相応しい。

後半は中華帝国風の煌帝国が舞台である。皇帝が亡くなり、皇后の陰謀が露骨になり、宮中が穏やかではなくなる。現代でも相続紛争の深刻化の原因は配偶者の不当な野心と指摘される(林田力「『相続の「落とし穴」親の家をどう分ける?』灰谷健司著」オーマイライフ2009年3月12日)。典型的な紛争の雰囲気である。

『マギ』には様々な国や民族が登場するが、基本的に同じ言葉を話す。これは現実の世界と異なり、フィクションならではの御都合主義である。しかし、『マギ』では同じ言語であることに意味があることが登場人物の口から仄めかされる。

2012年12月7日金曜日

『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』林田力facebook書評

Ark Performance『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』は機動戦士ガンダムの外伝的作品である。一年戦争末期のジオン公国を舞台とし、要人暗殺テロを追う公安捜査官が主人公である。ミステリー仕立てでモビルスーツの出番は乏しい。ガンダム世界の奥深さを味わえる作品である。

ガンダム世界で救い難い悪の組織は、実は連邦である。連邦の腐敗、堕落、差別、官僚制はどうしようもない。まるでドラッグ中毒患者のようである。『ギレン暗殺計画』はジオン公国内の話であり、不愉快な連邦は描かれない。『ギレン暗殺計画』で描かれたジオン社会はナチス・ドイツや大日本帝国のような専制ではなく、自由や人権という概念もある。ギレンも力で押さえるだけの独裁者ではなく、巧みな人身掌握術を持っている。
http://www.hayariki.net/6/59.htm
傀儡のジオン公国首相ダルシア・バハロがギレンへの反抗を決意した契機をコロニーレーザー砲開発とすることが興味深い。コロニーレーザー砲開発のためにコロニー住民は住居を失い、移転しなければならなくなった。傀儡首相は「国民の住居を守れなくて何が政治家だ」との怒りを抱く。安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でもデギン・ソド・ザビ公王がギレンを無視して和平に動く理由としてコロニーレーザー開発を批判させる。スペースノイドの故郷を奪う政策を悪魔の所業と批判する。

現代日本では再開発や道路建設を理由に追い出しが行われている。二子玉川ライズや十条駅西口地区第一種市街地再開発などである(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。開発業者やゼネコンの金儲けのための開発が公共の福祉の名の下に正当化される。ジオンの政治家の感覚に学びたいものである。

ゴルゴ13ボリバル二世Facebook林田力書評

『ゴルゴ13ボリバル二世暗殺計画』は三話を収録する。最初と最後の話は南米を舞台としたものである。反米政権とアメリカ合衆国の対立を背景にする。
二番目の話は日本と中国の資源をめぐる紛争が背景にある。三話とも対立する政府の全面対決という話ではない。国家間の対立を背景とした周辺のトラブルである。それだけネタになる火種は転がっているということである。日本の対立国は中国になっている。
二番目の話は被害者が殺される後味の悪さが残る話で、表題作とならないことは仕方がないが、それだけ日本と中国の対立の根深さを物語る。悪役である中国側の残虐さを描き、日本人にとっては最も印象が残る。
物語の見せ場であるゴルゴの神業の射撃も振動周期という理論が下敷きとなっている。耐震建築の超高層マンションも固有の周期と重なる揺れには脆い。東日本大震災で超高層マンションの怖さは体験済みである。これも日本人にとって見過ごせないテーマである。林田力wiki

2012年12月5日水曜日

山本太郎と猪瀬直樹に公職選挙法違反疑惑

山本太郎に公職選挙法違反疑惑が出ている。衆議院議員選挙告示後にツイートしただけでなく、自分の発言を繰り返し呟くボットまで登場した。ボットは自動的に呟くプログラムだから関係ないという論理が通用すると思っているならば悪質である。良識的な市民からは警視庁や東京都選挙管理委員会に山本太郎の告発や通報を呼びかける声が出ている。山本太郎の逮捕を望む声も出ている。
私見は公職選挙法の規制を批判し、選挙運動の自由化を求める。しかし、政治家を目指すものが現行の法律を無視してよいかは別問題である。
山本太郎の姉は大麻取り締まり法違反で逮捕された。「脱原発運動に疲れて大麻吸引」という言い訳は何かにすがり付きたいという放射脳カルトの精神的未熟さを浮き彫りにする。
山本太郎の遵法精神は疑問視される。熊本県宇城市でも放射脳カルト的な実業家が公共施設の海のピラミッドを不法占拠して行政代執行を受けた。ごく一部の放射脳カルト的な脱原発には脱原発のためならば法律を無視してよいという異常な傾向がある。放射脳カルトから線引きすることが脱原発が市民に浸透するために必要である。
山本太郎の公職選挙法違反の問題は、脱原発派全体へのネガティブキャンペーンとして使われる。既に社民党の福島みずほ党首が槍玉に挙がっている。山本太郎がボットによって呟きを続けることで、社民党の批判者は福島みずほ党首の失敗を強調できる。山本太郎を脱原発派を分裂させ、脱原発派のイメージをダウンさせる原発推進派からの工作員とする意見もある。そのような効果が現実に生まれている。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/
東京都知事選に立候補した猪瀬直樹にも公職選挙法違反疑惑がある。凱旋車が証紙ビラ以外のビラを名刺と称して配布したという。組織的に行っている点で問題性が高い。

ヱヴァンゲリヲン12巻v林田力wiki

『ヱヴァンゲリヲン』は人気アニメのコミックスである。文字通りアニメをコミックス化した感じで、アニメを観るようにスピーディーに読み進められる。同じアニメ先行のコミックスでも活字で読ませる感のある『機動戦士ガンダム・オリジン』とは対照的である。
第12巻ではネルフが戦略自衛隊に攻撃される。葛木ミサトの壮絶な最後と碇シンジの不甲斐なさが見所である。シンジの内向的性格が強調されるシーンであるが、過去に観た時ほどのインパクトではなかった。シンジの言動は目の前の問題の解決にはならないものであるが、シンジでなくても同じ状況に置かれたならばシンジのような言動をしても、それほど異常とは思えなくなった。ヱヴァンゲリヲンはシンジという少年の普通の少年とは違う性格が大きな特徴とされているが、あまり特別に感じなくなっている。シンジの言動に違和感がなくなってきたことは、日本社会が焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むだけのガンバリズムでなくなってきた好ましい傾向の現れである。
第13巻では人類補完計画が発動される。碇ゲンドウは個人的な動機で人類補完計画を進め、理知的な赤木リツコも感情的に振る舞う。いくら偉ぶっていても人を突き動かすものはエゴである。林田力wiki

二子玉川ライズ実風被害

東京都世田谷区玉川の二子玉川ライズのビル風問題について世田谷区民四名と世田谷区が協議した。
事故が起きることを前提に考えて下さい。監視体制を強化する。常時測定しなければならない。
私達の要望が実現できていない。強風時の情報提供が不十分。歩行者を補助する警備員が出る基準が出てこないことは大きな問題である。
目に見える対策が進んでおらず、不十分なところが多々あることは承知している。
2年半前から言っていることが、ようやくでてきた。住民の時間を浪費させた。物の泥棒ならば弁償によって被害を回復できる。時間泥棒は許せない。二子玉川東地区第一種市街地再開発組合は対策しない。一期工事の補助金を懐に入れたならば出すことはしない。2年半を無駄にして誰も責任をとらない。私は電気職を入れろと繰り返し言ってきた。最近になってようやく部長から『電気職を入れろとはどういうことか』と質問があった。その程度であった。私は外部の人間を入れろと言ってきた。それに対する答えは『拠点で対応する。必要ならば外部の人間を入れる』であった。ところが、区長の一言で外部を入れることになった。
それ以前から外部を入れる方針であると説明してきた。
再開発組合は風速データを出さない。それについて、お詫びもない。再開発組合は補助金を取るだけである。世田谷区は悪い人間に引っ掛かっている。
副区長に二回会ったが、何の足しにもならなかった。区長の政治判断を仰ぐ。区長に話を聞いてもらう。所管の担当と言うが、所管は何をしているか。
木を植えさせた。
誰も効果があるとは思っていない。事故は起きることが前提。監視体制をしっかりすべき。
庁内で風対策のチームを作る。営繕課や玉川総合支所地域振興課から人が出ている。
引っ掻き回すつもりはないが、体制図を出してください。
専門家は実務者に委嘱するつもり。
予算化はしているか。予算化しなければ仕事はできない。
来年度の予算を要望している。今年度は専門家の来訪時の謝礼くらいは捻出する。
今後の方針として三段階を考えている。年内に至急することを実施する。年度末に中間まとめを実視する。それから実態把握として一定の環境変化の測定である。これは長期間の測定である。通年のデータを把握する。
東急に頼らないで下さい。東急はやらない。これだけだまされていても気付かないのか。何百億円という金を取られて、何一つ住民のためになることはしない。複数箇所測定する。東急は区民の安全を守ると言っているのか。東急をあてにしてはダメ。
事業者が何もしていないとは考えていない。
何をしているのか。
強風時の注意喚起の装置を設置した。
一ヶ所では駄目と何度も言っている。
風避けのパネルも設置した。
検証したのか。行き当たりばったりで仕事をして「やった、やった」と言っても駄目。モデル実験をしてデータを基に効果が出たと言うならば別である。あれで役に立っていると思っているならば何もする必要はない。

2012年12月4日火曜日

脱法ハーブ包括規制

厚生労働省は脱法ハーブを包括指定し、規制を強化する。構造の似た化学物質を包括的に規制することで、悪徳業者の脱法を防ぐ。包括指定の対象薬物は増加させていく方針。
東京都渋谷区で脱法ハーブを吸引したと見られる女性が死亡した。女性は渋谷区円山町のホテルにいた。一緒にいた少年は脱法ハーブを吸引したと警察に述べているという。現場にあった植物片は警察が鑑定している。
大坂府議会は本会議において脱法ハーブを規制する条例を全会一致で可決した。脱法ハーブの使用や所持にも罰則を設けた。
この条例に世論は好意的である。脱法ハーブは社会問題になっている。脱法ハーブ吸引によって凶暴化した人間が無関係な周囲の人々を傷つける事件も起きている。
一方で所持を罰することを懸念する声もある。人を陥れるために脱法ハーブ所持者を作り上げる危険があるためである。脱法ハーブを宣伝広告し、販売する輩を罰する方がストレートである。

脱法ハーブを吸ったと述べる男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力wiki
http://hayariki.net/

太田垣康男『機動戦士ガンダム サンダーボルト』

太田垣康男『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は機動戦士ガンダムの外伝である。一年戦争末期の戦いを描く。戦争の非人間性を色濃く描いた作品である。

ジオン公国軍の重要な補給路となっているサンダーボルト宙域をめぐる地球連邦軍ムーア同胞団とジオン軍リビング・デット師団の戦いである。ムーア同胞団はジオンに破壊されたコロニーの残存住民からなる部隊である。リビング・デット師団は戦傷によって身体が欠損した隊員によって構成されている部隊である。どちらも戦争の悲惨さを反映した部隊になっている。

機動戦士ガンダム・シリーズの特徴に地球連邦の腐敗、堕落、無能、官僚制がある。地球連邦こそが悪の組織であると言っても過言ではない。そのような連邦のために主人公達が戦うことは大きな矛盾である。それ故に比較的新しい作品では主人公も変わった。

1990年に制作された『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の主人公コウ・ウラキは地球連邦軍の正規兵であるが、連邦の卑劣さに苦悶する。1996年から制作された『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の主人公シロー・アマダも地球連邦軍の正規兵であるが、敵兵と心を通わせ、軍を抜ける。

『機動戦士ガンダムSEED』では主人公キラ・ヤマトらは連邦に相当する連合を脱走した。『機動戦士ガンダムUC』の主人公バナージ・リンクスは成り行き上、連邦軍に巻き込まれるものの、それに甘んじることなくネオジオンとも行動を共にする。物語のリアリティを高めるためには主人公に連邦を否定させる必要がある。

これに対して『サンダーボルト』ではムーア同胞団にはジオンへの復讐と故郷の復興という連邦軍で戦う明確な目的がある。しかし、連邦の腐敗した体質を踏まえればムーア同胞団が利用されるだけ利用されて切り捨てられることは目に見えている。連邦の救い難さが再確認できそうである。
http://www.hayariki.net/4/71.htm
ガンダム・シリーズでは連邦の腐敗を描きながらも、政治体制の面では形式的には連邦は民主主義で、ジオンはナチスドイツや戦前の日本のような軍事独裁と、辛うじて善悪を保てていた。しかし、『サンダーボルト』では連邦側が若者を戦死させるような作戦を命じて英雄に仕立てあげ、戦意高揚のプロパガンダに利用する軍国主義的な企みを有している。連邦のマイナス面を暴くリアリティに期待する。(林田力)

2012年12月3日月曜日

マギ15巻

『マギ』はアラビアンナイト風の世界を舞台としたファンタジー漫画である。アニメ化もされた。
第15巻ではアリババがレーム帝国で剣闘士として修行する。奴隷を解放するというアリババの原点は人間以外の存在にも拡張されている。伝統的なヒーロー像は弱きを助ける者であるが、それだけでは構造的な問題は解決しない。特に格差が固定化し、反貧困が重要な課題になっている現代日本では当てはまる。奴隷を解放するアリババは格差社会のヒーローに相応しい。
後半は中華帝国風の国が舞台である。皇帝が死に皇后の陰謀が露骨になり、宮中が穏やかではなくなる。現代でも相続紛争の深刻化の原因は配偶者の不当な野心と指摘される。典型的な紛争の雰囲気である。
『マギ』には様々な国や民族が登場するが、基本的に同じ言葉を話す。これは現実の世界と異なり、フィクションならではの御都合主義である。しかし、『マギ』では同じ言語であることに意味があることが登場人物の口から仄めかされる。
第2巻ではダンジョン攻略が完結する。物語の冒頭でダンジョンという大きな謎が提示されながら、僅か2巻で完結することは意外である。しかも、見どころはダンジョン攻略そのものよりも、領主一行との対決である。自分では有能と思っている領主のメッキが剥げていく様が見物である。アニメでは現在の出来事だけが描かれたが、原作では登場人物の背景が説明されており、奥深い。漫画とアニメの表現手法の差違を実感する。
アラジンが領主に下す「すごい人には見えない」との評価が印象的である。自己責任が強調される新自由主義経済において、金を稼げる人が立派であるとの風潮が生まれた。しかし、そのような人々が人間的に立派であるとは限らない。高級マンションに居住し、高級レストランで食事し、高級車に乗っても、値段が高いだけで一般人の消費活動の延長線上にあり、新しい価値を生み出していない。それよりも主人公アリババのような行動こそが心に響く。現代社会に置き換えるならば虐げられた人々、マンションだまし売り被害者やゼロゼロ物件被害者との連帯である。東急不動産だまし売り裁判原告として闘い、二子玉川ライズ反対運動と連帯する立場として(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)、アラジンの人物評は共感するところ大である。
http://hayariki.net/

杉山敏『インセクツ』

杉山敏『インセクツ』は現代日本を舞台に、人為的に操作されて凶暴・巨大化した昆虫が人間を襲うパニック作品である。製薬会社・テルバイド化学は昆虫を突然変異させるペレナドウイルスを開発した。テルバイド化学は有用なタンパク質を生み出すために山一つを実験場として生物実験を繰り返す。しかし、被験体となった昆虫の凶暴・巨大化という予期せぬ結果を招いてしまった。

製薬会社のバイオハザードと思われた事件の背後には、生物兵器を作り、実験しようとする国家的陰謀があった。しかし、陰謀の主体が卑称である。昆虫の凶暴・巨大化を制御できておらず、いたずらに被害を拡大させ、最終的には外国の介入を招いてしまう。何をやりたかったのか理解できない。
http://www.hayariki.net/7/48.htm
このような卑称な陰謀で殺された人々は浮かばれない。この卑小さは日本のエリートの属性としてリアリティがある。有効な対処をせず、情報隠しだけは徹底する。この無責任さは福島第一原発事故対応に重なる。昆虫以上に日本という体制に嫌悪感と絶望感を覚える作品である。(林田力)

2012年12月2日日曜日

ヱヴァンゲリヲン13巻

『ヱヴァンゲリヲン13巻』は人類補完計画が発動される。碇ゲンドウは個人的な動機で人類補完計画を進め、理知的な赤木リツコも感情的に振る舞う。いくら偉ぶっていても人を突き動かすものはエゴである。林田力wiki

青海波蒔絵

「青海波蒔絵」は半円形を三重に重ね、波のように反復させた柄の炉縁である。ペルシャ・ササン朝様式の文様が中国を経由して伝播した文様である。道具屋・青松堂は蒔絵の炉縁に25万円の価格を付けている。
「唐松蒔絵」の作者・漆園は、京都の塗師漆専堂である。家元より「漆園」の号を頂くほどの有名な塗師である。道具屋・青松堂は蒔絵の炉縁に25万円の価格を付けている。
「菊蒔絵 溜塗」は木地に下地塗りを施したあと朱に染め、その上に透明な漆を厚く塗る技法によるものである。濃いワインカラーの深みのある色である。道具屋「古美術ささき」では菊蒔絵で溜塗の炉縁に13万8000円の価格が付けられている。
「桑」と同種の炉縁は道具屋「御池」で33600円の価格が付されている。
松花堂は、近衛信尹や本阿弥光悦と並ぶ寛永の三筆の一人の松花堂昭乗のことである。現物や茶会記をみれば分かるが、書付に元東京国立博物館資料課長の堀江知彦の鑑識がある。
堀江知彦は『三筆三蹟』(淡交社)、『日本の名筆』(木耳社)、『日本の書』(創元社)、『書道の歴史(至文堂)』、『原色日本の美術22書』(小学館)、『良寛』(筑摩書房)等の著書のある高名な古筆鑑定家である。
又、堀江は、短歌を会津八一に師事し歌を詠み達筆であり、堀江の書は、茶人間でも人気が高い。
後籐家コレクションSHOPでは松花堂昭乗の掛け物に50万円の価格が付けられている。
膳所焼きは元和7年(1621)膳所城主の菅沼織部定芳が御用窯として始めたものと言われている。遠州七窯の一つに数えられる。遠州七窯とは、江戸時代中期の茶人、小堀政一(遠州)が全国津々浦々の窯場から自分好みの茶器を焼いていたことで賞賛した七つの産地の総称である。
共に陽炎園(岩崎新定)の作である。陽炎園は大正2年生まれで、膳所焼の窯を復興した父・健三に師事した。道具屋「青松園」は陽炎園の膳所焼きの茶入れの市場価格を15万円、展示会特価を5万8千円とする。
http://www.hayariki.net/4/39.htm

大高忍『マギ』書評 林田力 wiki

大高忍『マギ』はアラビアンナイト風の世界を舞台としたファンタジー漫画である。『週刊少年サンデー』(小学館)に連載中である。アニメ化もされている。

第2巻ではダンジョン攻略が完結する。物語の冒頭でダンジョンという大きな謎が提示されながら、僅か2巻で完結することは意外である。しかも、見どころはダンジョン攻略そのものよりも、領主一行との対決である。自分では有能と思っている領主のメッキが剥げていく様が見物である。アニメでは現在の出来事だけが描かれたが、原作では登場人物の背景が説明されており、奥深い。漫画とアニメの表現手法の差違を実感する。

アラジンが領主に下す「すごい人には見えない」との評価が印象的である。自己責任が強調される新自由主義経済において、金を稼げる人が立派であるとの風潮が生まれた。しかし、そのような人々が人間的に立派であるとは限らない。高級マンションに居住し、高級レストランで食事し、高級車に乗っても、値段が高いだけで一般人の消費活動の延長線上にあり、新しい価値を生み出していない(林田力「『紅い棘』 奥菜恵著」オーマイニュース2008年5月1日)。
http://www.hayariki.net/7/47.htm
それよりも主人公アリババのような行動こそが心に響く。現代社会に置き換えるならば虐げられた人々、マンションだまし売り被害者やゼロゼロ物件被害者との連帯である。東急不動産だまし売り裁判原告として闘い、二子玉川ライズ反対運動と連帯する立場として(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)、アラジンの人物評は共感するところ大である。

等々力コインパーキング問題

世田谷区等々力二丁目のコインパーキング建設計画が近隣住民から批判されている。計画地は東急大井町線尾山台駅の側である。4メートルの細い道に面した場所である。この細い道は元々は私道であった。そこに不特定多数が駐車するコインパーキングが建設されると住環境が悪化する。狭い道に不特定多数の車が入ることは通行の危険を生じさせる。子ども達の遊び場にもなっている。騒音や排気ガスの問題もある。不特定多数が入ることは防犯面の不安もある。住民は契約者が特定し、車の利用パターンも決まっている月極め駐車場ならば許容できると述べている。
住民側が疑念を高めた背景に事業主の建設方式がある。コインパーキング計画地は狭い通りにのみ面する奥まった通りにあるが、その隣の表通りにも面した土地に同じ事業主が賃貸アパートを建設している。このため、近隣住民はアパート住人向けの駐車場と受け止めていた。それを否定する説明を事業主もしなかった。住民側はコインパーキングにするならば、表通りに面した土地にすべきてあったと指摘する。
コインパーキングの説明会が11月30日に玉川支所で開催された。住民側は月曜日に連絡して金曜日に開催する、勤め人が参加しにくい時間帯に設定することを問題視する声が出た。また、説明会開催の案内が周知されていない、住民をフォローしていないと批判された。
説明会ではコインパーキングの弊害の指摘が出た。今でも車の出し入れを隣近所で譲り合っている状態である。顔見知りの隣同士だから譲り合いできるが、コインパーキング利用者が住民に配慮するとは思えない。それに対して事業主側は「譲い合いの精神で」 と言った。これは自分達の金儲けのために住民に迷惑を押し付ける発想である。住民が一方的に譲ることは譲り合いとは言わない。
住民側は事故や犯罪などコインパーキングによる様々な問題を指摘したが、事業主側は「何故、事故が起こることを前提に考えるのか」と反論した。これには失笑を禁じ得なかった。これは福島第一原発事故をもたらした原発推進派と同じ論理である。事故が起きれば想定外と責任逃れし、被害者には「ザマーミロ」と隠れて舌を出す。無責任な悪徳業者と同じである。
コインパーキング建設反対運動は珍しい。コインパーキング業者も説明会開催自体が初めての経験と述べていた。この問題は、住民しか利用しないような細い道しかない場所にコインパーキングを作ろうとする異常性が根源にある。世田谷区では重層長屋問題などニッチな建築不動産紛争で先進的な取り組みをする住民運動が根付いている。コインパーキング反対運動という新しい運動の可能性も否定できない。

2012年12月1日土曜日

梁宰豪『囲碁の戦術 1 序盤編』

梁宰豪著、洪敏和訳『囲碁の戦術 1 序盤編』(東京創元社、2012年)は序盤での囲碁の戦術をまとめた解説書である。囲碁の解説書シリーズ「碁楽選書」に属する。著者は韓国の囲碁棋士である。

囲碁は黒と白が互いに陣地(地)を広げあい、囲った陣地の大きい方を勝ちとするゲームである。『囲碁の戦術』では三連星から始まる40パターンを紹介する。一つのパターンに数頁を費やしており、約10ターン分の図が掲載されているため、紹介された戦術を採用した場合の展開が分かりやすい。

この点は同じ「碁楽選書」シリーズの『死活の壁』とは対照的である。『死活の壁』は石の生死を扱う。活きた石とは絶対に取られることのない石である。死んだ石とは眼を持たないなど最終的に相手に取られる石である。『死活の壁』では様々なパターンにおいて、どこに石を置けば石が活き、または死ぬのかを分かりやすく解説する。

分かりやすく解説すると言っても、一つの図で静的なパターンとして紹介している。そのため、石が活き、または死ぬかの確認は読者が頭の中で石を配置して想像する必要があった。これに対して『囲碁の戦術』は展開も説明されるため、より初心者向きである。但し、囲碁のルールそのものの説明はなく、ルールを知っていることが前提である。
http://www.hayariki.net/7/50.htm
著者は韓国人であるが、中国流や日本流の戦術、伝統的な戦術や現代的な戦術をバランスよく紹介している。囲碁が日本と韓国、中国で共有される不易流行の文化であることを再確認させられる。(林田力)

オリンパス裁判口頭弁論

最高裁判決に従わないオリンパスに損害賠償を求める裁判の口頭弁論が11月30日に開かれた。東急不動産だまし売り裁判でも裁判後に東急不動産が約束に違反し、無茶苦茶な要求を突き付けたためにトラブルが再燃した(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
平成24年(ワ)25114号損害賠償請求事件。第二次裁判の第二回口頭弁論。内部通報を行ったところ、報復人事を受けた。第一次訴訟では配転の無効確認、損害賠償請求。判決が出る直前に第二配転。地裁判決は敗訴。控訴後に第三配転。東京高裁では原告逆転勝訴。第一から第三配転を無効とした。オリンパスが上告したが、上告棄却となった。
第二次訴訟提起。東京高裁判決弁論終結後のハラスメントに対する損害賠償請求。通報者に不利益を与えてはならないというオリンパスの規定にも反している。
第四配転に対する抗議文書提出後に第五配転が命じられる。チームリーダーの呼称が付与されたが、部下はいない。第五配転に対して無効確認と損害賠償請求。オリンパスだけでなく、総務人事本部長個人も提訴した。
仙波。正当なことをしたのに報復した。最高裁の決定に従わない。オリンパスは恥の上塗り。原告へのジェラシーがある。よく耐えていると思う。
小さい世界に閉じこもっているから、恥の上塗りであることが分からない。
オリンパスは社員をいじめるための裁判費用に使っている。これは内視鏡の技術者に失礼である。
自分がいじめられるのが嫌だから苛めるいじめっこと同じ。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/

林田力・住民反対運動研究

重要な指摘です。住民運動には色々な志向の人がいます。裁判、政治活動、直接行動などなど。直接行動にも行政への働きかけ、企業への要請、世論へのアピールなど様々なアプローチがあります。同じ運動体の中でも行政訴訟への関心が低い人もいます。その中で行政訴訟に意識を喚起し続けることは疲れると思います。行政訴訟を抱える運動同士が横の連携をして情報発信することが考えられます。既に環境行政訴訟の集まりはありますが、代理人を同じくする運動の集まりとの感もあります。下北沢も二子玉川ライズも上原公子元国立市長も同じ裁判官に苦しめられています。そういうところが共同で声明を発表して裁判官の偏りを明らかにしていくことも必要ではないかと考えています。

宮部みゆき『火車』書評 林田力 wiki

宮部みゆき『火車』は多重債務問題を背景にしたミステリー小説である。負傷して休職中の刑事が遠縁の男性の頼みで失踪した女性を探す。クレジットやキャッシングなどの多重債務問題が債務者個人の自己責任と切り捨てられる問題ではなく、金儲け社会の犠牲者であることが理解できる。真面目な人ほど多重債務で苦しみがちである。

『火車』に登場する多重債務問題に取り組む弁護士は実在の弁護士をモデルとしている。その弁護士の発言に「多重債務者が原発の掃除などの作業をする労働者になる。過去を隠しているから、危険な仕事に就かざるを得なくなる」というものがある(201頁)。原子力発電の非人間性への批判的視点が福島第一原発事故以前から存在したことを感じさせる台詞である。
http://astore.amazon.co.jp/hayariki-22/detail/4752930773

『火車』には東京の街づくりについても考えさせられる記述がある。東京は機能ばかり便利になったが、人の生活する故郷と呼べなくなったとする。「現在の東京は、人間が根をおろして生きることのできる土地ではなくなってしまっている」。大都会としての機能は「とっ替えのきく備品みたいなものである」(236頁)。

一方で東京の特徴として都心部でもインテリジェント・ビルと背中合わせに二階建て建築が残っている点を好意的に登場人物に語らせている(379頁)。また、伊勢市を訪問した主人公は、伊勢神宮の街としての風情を守るために鉄筋の建物を壊して木造に建て替えている動きを見る(437頁)。

『火車』は平成初年の出来事である。その後の東京では国際競争力や都市再生のかけ声によって住民が追い出される街づくりが進められている。しかし、木造住宅や商店街を再開発の名目で破壊するのではなく、住み続けられる街にすることが大切である。人口減少時代の街づくりは高過ぎる高層ビルの減築である。東京の街づくりは考え直す時期に来ている。

『火車』には多重債務問題の底流には住宅ローンがあったとの指摘がある。マイホームを持ちたくて無理をしてローンを組み、毎日の生活がきつくなるからサラ金で借りるというパターンである(260頁)。物語の中でも住宅ローン破産は重要な意味を持っている。
http://astore.amazon.co.jp/hayariki-22/detail/4925181866

日本は格差社会になったと言っても、まだまだ中流意識を持つ人々が多い。住宅ローンを借りられる層は貧困問題を対岸の火事のように思いがちであるが、その浅はかさを気付かせてくれる。『火車』でも「マイホームさえ持てば、幸せになれる」という小市民的願望を「錯覚から生じたものではなかったか」と自問する(413頁)。貧困問題と持ち家偏重の歪みは近いところにある。(林田力)