2012年11月30日金曜日

宮部みゆき『火車』林田力wiki書評

宮部みゆき『火車』は多重債務問題を背景にしたミステリー小説である。負傷して休職中の刑事が遠縁の男性の頼みで失踪した女性を探す。
クレジットやキャッシングなどの多重債務問題が債務者個人の自己責任と切り捨てられる問題ではなく、金儲け社会の犠牲者であることが理解できる。真面目な人ほど多重債務で苦しみがちである。
『火車』に登場する多重債務問題に取り組む弁護士は実在の弁護士をモデルとしている。その弁護士は「多重債務者が原発の掃除などの作業をする労働者になる。過去を隠しているから、危険な仕事に就かざるを得なくなる」と発言している。201頁。原子力発電の非人間性への批判的視点が福島第一原発事故以前から存在したことを感じさせる台詞である。
『火車』には東京が機能ばかり便利になったが、人の生活する故郷と呼べなくなったとの記述がある。「現在の東京は、人間が根をおろして生きることのできる土地ではなくなってしまっている」。大都会としての機能は「とっ替えのきく備品みたいなものである。」236頁。
『火車』は平成初年の出来事であるが、国際競争力やら都市再生やらのかけ声によって住民が追い出される街づくりが進められている。東京の街づくりを考え直す時期に来ている。
一方で東京の特徴として都心部でもインテリジェント・ビルと背中合わせに二階建て建築が残っていることを挙げる。379頁。また、伊勢神宮の街としての風情を守るために鉄筋の建物を壊して木造に建て替えている伊勢市の動きを紹介する。437頁。木造住宅や商店街を再開発の名目で破壊するのではなく、住み続けられる街にすることが大切である。人口減少時代の街づくりは高過ぎる高層ビルの減築である。
『火車』には多重債務問題の底流には住宅ローンがあったとの指摘がある。マイホームを持ちたくて無理をしてローンを組み、毎日の生活がきつくなるからサラ金で借りるというパターンである。260頁。物語の中でも住宅ローン破産は重要な意味を持っている。
日本は格差社会になったと言っても、まだまだ中流意識を持つ人々が多い。住宅ローンを借りられる層は貧困問題を対岸の火事のように思いがちであるが、その浅はかさを気付かせてくれる。『火車』でも「マイホームさえ持てば、幸せになれる」という小市民的願望を「錯覚から生じたものではなかったか」と自問する。413頁。貧困問題と持ち家偏重の歪みは近いところにある。

2012年11月29日木曜日

インセクツv林田力wiki書評

インセクツは現代日本を舞台に、人為的に操作されて凶暴・巨大化した昆虫が人間を襲うパニック作品である。
化学会社のミスによるバイオハザードと思われた事件の背後には、生物兵器を作り、実験しようとする国家的陰謀があった。しかし、陰謀の主体が卑称である。昆虫の凶暴・巨大化を制御できておらず、いたずらに被害を拡大させ、最終的には外国の介入を招いてしまう。何をやりたかったのか理解できない。このような卑称な陰謀で殺された人々は浮かばれない。この卑小さは日本のエリートの属性としてリアリティがある。有効な対処をせず、情報隠しだけは徹底する。これは福島第一原発事故対応に重なる。昆虫以上に日本という体制に恐怖と絶望感を覚える作品である。林田力wiki
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2012年11月28日水曜日

ガンダム・サンダーボルトv林田力wiki書評

『機動戦士ガンダム・サンダーボルト』は機動戦士ガンダムの外伝である。一年戦争末期の戦いを描く。戦争の非人間性を色濃く描いた作品である。
主人公サイドはムーア同胞団というジオンに破壊されたコロニーの残存住民からなる地球連邦軍部隊である。ガンダム・シリーズの特徴として地球連邦の腐敗、堕落、無能、官僚制がある。地球連邦こそが悪の組織であると言っても過言ではない。そのような連邦のために主人公達が戦うことは大きな疑問である。それ故に比較的新しい作品であるMS小隊ではシロー・アマダは地球連邦軍を抜けた。21世紀のガンダムであるSEEDでは主人公達は連邦に相当する連合を脱走した。物語のリアリティを高めるためには主人公に連邦を否定させる必要がある。
これに対して『サンダーボルト』ではジオンへの復讐と故郷の復興という連邦軍で戦う明確な目的がある。一方で連邦の腐敗した体質を踏まえればムーア同胞団が利用されるだけ利用されて切り捨てられることは目に見えている。連邦の救い難さが再確認できそうである。
ガンダム・シリーズでは連邦の腐敗を描きながらも、政治体制の面では形式的には連邦は民主主義で、ジオンはナチスドイツや戦前の日本のような軍事独裁と、辛うじて善悪を保てていた。しかし、『サンダーボルト』では連邦側が若者を戦死させるような作戦を明示て英雄に仕立てあげ、戦意高揚のプロパガンダに利用する軍国主義的な企みを有している。連邦のマイナス面を暴くリアリティに期待する。林田力
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自由報道協会の印税問題

自由報道協会に対して印税使途不明金疑惑が持ち上がっている。自由報道協会有志の会が出版した書籍の印税が当初の目的に使われていないのではないかとの問題である。木星通信が報道している。木星通信は東急電鉄による東急大井町線追い出し問題も報道した。東急電鉄による非情な追い出しは大きな反響を呼んだ。
自由報道協会は記者クラブ独占に風穴を開けることに寄与した団体である。東急不動産だまし売り被害者として、スポンサーに遠慮して真実が報道されないマスメディアの実態を知る立場として好意的に評価している。しかし、木星通信が明らかにしたインタビュー内容は酷いものであった。一言で言えば東急不動産だまし売り裁判における東急リバブル東急不動産のような対応である。東急リバブル東急不動産との話し合いに比べればカンボジア和平会議の方がはるかに友好的であった。目は心の窓である。東急リバブル東急不動産営業の目は裸電球一つ灯っていない穴蔵のような奥深い闇を宿していた。
説明責任や透明性、納得性というものを考えていない。自由報道協会には設立当初から記者会見の万人への解放ではなく、一部のフリー記者に記者クラブ同等の特権を得られるようにするための第二記者クラブを目指しているだけというシニカルな見方があった。そのような批判者を勢いづかせるような内容である。
「組織内部で説明責任を果たしている。部外者に説明する義務はない」は東急リバブル東急不動産のような消費者や住民から逃げ続ける内向きの組織の発想である。これではジャーナリズムの存在意義がなくなる。ジャーナリズムの自己否定になる。林田力
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2012年11月27日火曜日

mccmccmcc3Facebook

被告準備書面の内容は被告の従前の主張と照らし合わせても不可解な内容になっている。被告準備書面を受領した22日からの短い時間の中でまとめられた一部を以下に述べるが、改めて反論の機会を提供されることを求める。
被告の主張は変遷しており、自己矛盾に陥っている。被告の主張は信憑性が欠ける。それ故に既に申し立てている文書提出命令や検証を求める。
数茶碗・京焼風の個数を9とするが、虚偽である。
「特に茶会用としてない」とするが、経験則に反する虚偽である。茶人で、かつ、茶道教室を経営しているならば茶会用と稽古用の道具を揃えていることは当然である。通常人が普段着とよそ行きの服を揃えていることと同じである。

林田力・行政代執行研究

熊本県宇城市は海のピラミッドを不法占拠するクラブピラミッドに対して行政代執行を実施した。音響機材などを撤去する。公共施設の不法占拠は反社会性の強い行為である。
クラブピラミッドは有川理氏が運営するクラブである。有川理氏はレストラン凱旋門の経営者で、熊本市出水の結婚式場・レストランのスターライト・カフェを運営する。前市長時代に公共施設の海のピラミッドをクラブピラミッドに貸し出していたが、箱もの行政や業者との癒着を批判する新市長が当選した。新市長の下で海のピラミッドの利用実態が精査され、クラブピラミッドには公共性がなく、地域活性化に貢献していないと判断された。クラブは騒音源であり、地域住民には迷惑でしかない。元のフェリー待合所に戻して欲しいとの声も強い。加えてクラブピラミッドによる違法改造も発覚した。このために宇城市はクラブピラミッドに海のピラミッド明け渡しを求めたが、クラブピラミッドは拒否した上に「愛国無罪」と称して不法占拠を正当化する。中国で愛国無罪の名目で日本人や日本企業が被害を受けている中で非常識極まりない。
クラブピラミッドのホームページには左翼的な思想が充満している。一方で愛国だから無罪という論理は、真面目な左翼ならば採らないものである。真面目な左翼ならば愛国の名目で行われる不法に抗議する。クラブピラミッドの思想的な異常性が現れている。単に日本や日本人が嫌いで、日本を叩けるならば何でもいいという思想である。
クラブピラミッドは、海のピラミッドの名前を使ってホームページやTwitterで思想宣伝している。公共施設の名前が日本を敵視する異常思想に使われることも問題である。
クラブピラミッドが行政代執行を受けたことは、企業の信用にとって民事で強制執行を受ける以上のインパクトがある。有限会社凱旋門との取引や融資は厳しくなるとの意見がある。公共施設を不法占拠して行政代執行を受けたことは反社会的である。スターライトカフェでの飲食や結婚式の挙式を避けた方が安心である。特に結婚式は一生の記念になるものである。信頼できる式場で挙式したいとの声が出ている。

林田力・東急リバブル研究

林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』は読んでいて震えが来る一冊である。読後はびしょ濡れになった。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りへの執着は常軌を逸している。東急不動産の冷酷さは窯の中の氷の像を凍ったままにできそうであった。
『東急不動産だまし売り裁判』は東急リバブル東急不動産に対する激しい憤りを伝える。林田力がいかに真摯に東急不動産だまし売り裁判に取り組んでいるかということも。林田力の根底には熱い感情と論理的な思考がある。林田力は悪徳不動産業者に苦しむ人々の叫びの声を拾い上げ、言葉を武器に戦う作家である。東急不動産だまし売り裁判は終わった出来事ではなく、他人事でもない。人間の尊厳と正義と幸福のための闘争に終わりはない。消費者の権利を擁護する人々の多くが東急不動産だまし売り裁判に喝采を送り、東急不動産だまし売り裁判を踏まえて新たなる旅立ちを志すことになる。
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2012年11月26日月曜日

天野明『家庭教師ヒットマンREBORN!』

天野明『家庭教師ヒットマンREBORN!』が連載を終了した。『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載されていた漫画である。まだまだ引き延ばすことも可能に見える余力を残した最終回となった。

主人公・沢田綱吉(ツナ)は勉強も運動もダメで気弱な「のび太」的な中学生である。このツナの前に赤ん坊リボーンが現れる。リボーンはイタリアのマフィア・ボンゴレファミリーの超一流ヒットマンで、ツナをボンゴレの10代目ボスにするための家庭教師になる。

『REBORN』ではミルフィオーレファミリーと戦った未来編が盛り上がった。『REBORN』はイタリアのマフィアの話であるが、主人公らは日本人であり、日本の漫画としての限界があった。これに対してミルフィオーレはマフィア風のメンバーが揃っていた。組織内部もホワイトスペルとブラックスペルに分かれ、読者を惹き付ける要素があった。

未来編の次の継承式編で戦った相手はメンバーの大半が日本人的風貌の中学生であるシモンファミリーである。漫画の世界であっても、あまりのリアリティーのなさが継承式編低迷の一因である。その意味でミルフィオーレの再登場は人気浮揚策になり、次の「虹の呪い編」で実現した。

「虹の呪い編」はオールスター勢揃いによるアルコバレーノの代理戦争である。アニメで先行して登場していた呪われた赤ん坊アルコバレーノが7人全員登場する。勝者一人だけ呪いが解かれるという代理戦争には黒曜、ヴァリアー、ミルフィオーレファミリー、シモンファミリーという過去の敵勢力が参加し、オールスター戦の様相を呈した。懐かしのキャラクターが再登場し、新たな盛り上がりを見せた(林田力「『家庭教師ヒットマンREBORN!』第37巻、オールスター戦で人気浮揚」リアルライブ2012年1月19日)。

バトル漫画では主人公達は戦いを重ねる度に強くなっていく。強さのインフレと呼ばれる現象であるが、『REBORN』も例外ではない。最初のバトル長編である黒曜編で戦った頃よりもツナ達は格段に強くなっている。武器も進歩している。そのため、ツナはビビっているものの、読者から見ると黒曜は敵としては見劣りする。黒曜のリーダーの六道骸も、お笑いキャラが板に付いてきている。その黒曜がどれだけ活躍するか、読者が想定する強さのランクを打ち破る意外性を「虹の呪い編」には期待していた。
http://www.hayariki.net/5/3.htm
ダメ少年もヒーロー的な活躍をする『REBORN』であったが、最終回ではダメなまま変わっていないことを強調する。それを肯定的に位置付ける。安易なリセット願望を否定する教育的価値ある作品である。自分の惨めな人生をリセットするために福島第一原発事故による放射能汚染からの自主避難を口実とした夜逃げ者もいるが、転落人生を深めるだけである(林田力「放射脳カルトと一線を画す保坂区政の脱原発」真相JAPAN第115号、2012年9月7日)。
http://hayariki.x10.mx/mccmccmcc3.html
最終回ではマフィアのボスになりたくないというツナの意思が形式的には尊重されている点も優れている。日本社会では状況の変化を理由に本人の意思を無視して話を進め、結果オーライと正当化する愚か者が多い。リボーンは形式的には本人の意思を尊重した点で優れた家庭教師の資質を示している。(林田力)

マギv=?iso-2022-jp?B?GyRCTlMbKEI=?=田力wiki書評

『マギ』はアラビアンナイト風の世界を舞台としたファンタジー漫画である。アニメ化もされた。
第2巻ではダンジョン攻略が完結する。物語の冒頭でダンジョンという大きな謎が提示されながら、僅か2巻で完結することは意外である。しかも、見どころはダンジョン攻略そのものよりも、領主一行との対決である。自分では有能と思っている領主のメッキが剥げていく様が見物である。アニメでは現在の出来事だけが描かれたが、原作では登場人物の背景が説明されており、奥深い。漫画とアニメの表現手法の差違を実感する。
アラジンが領主に下す「すごい人には見えない」との評価が印象的である。自己責任が強調される新自由主義経済において、金を稼げる人が立派であるとの風潮が生まれた。しかし、そのような人々が人間的に立派であるとは限らない。高級マンションに居住し、高級レストランで食事し、高級車に乗っても、値段が高いだけで一般人の消費活動の延長線上にあり、新しい価値を生み出していない。それよりも主人公アリババのような行動こそが心に響く。現代社会に置き換えるならば虐げられた人々、マンションだまし売り被害者やゼロゼロ物件被害者との連帯である。東急不動産だまし売り裁判原告として闘い、二子玉川ライズ反対運動と連帯する立場として(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)、アラジンの人物評は共感するところ大である。
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2012年11月25日日曜日

遅刻の常習犯

愚かな人間の典型例は遅刻の常習犯である。「社会人として、遅刻は非常にマズイです。時間を守れない人は、すべての分野でだらしないというレッテルが貼られ、責任のある仕事を任せてもらえません。」(佐藤優のインテリジェンス人生相談「朝起きれず、遅刻ばかりしている人の対処法」日刊SPA! 2012年11月17日)

愚かな遅刻の常習犯は遅刻で迷惑をかけたことを謝罪するどころか、遅刻をフォローしてくれくれた人の悪口を言いふらす。遅刻して迷惑をかけるような愚か者は申し訳ないという気持ちすらない。逆にフォローさせられた人のことを「誰々は仕事が早くて助かった」などと悪口を言い触らす。性格が歪んでいる醜い人間である。救いがたい点は、それが悪口であることも気づかないことである。
http://book.geocities.jp/hedomura/mccmccmcc3.html

社会人経験の欠ける愚か者に限って、自分に割り当てられた仕事だけでなく、遅刻した人間をフォローできる人間の方が仕事ができると勘違いする傾向がある。遅刻した人間のフォローをするならば、その分、本来の仕事が遅れるという単純な計算もできない愚か者である。遅刻した人間をフォローするバカと、自分に割り当てられた仕事を守る人間がいたら、後者を採用することが社会人としての正しい態度である。当然のことながら悪口を言いふらした罰で切り捨てることが正解である。

東急田園都市線でNHKアナが痴漢逮捕

東急田園都市線でNHKアナウンサーが痴漢で逮捕された。容疑は強制わいせつである。東急田園都市線の渋谷から二子玉川駅までの間に女子大生に痴漢を続けていたという。
東急田園都市線での痴漢行為の実態については情報が錯綜しており、冤罪説や陰謀説まで流れている。この問題の背景には東急田園都市線の異常なまでの混雑がある。東急電鉄や東急不動産などの東急グループは二子玉川ライズなどで東急田園都市線を乱開発し、沿線はキャパシティーオーバーになっている。田園都市とは名ばかりで高層ビルが乱立する乱開発である。二子玉川ライズではビル風の被害が深刻化している(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。東急田園都市線沿線では東急電鉄に対する住民反対運動が続発し、東急の開発は自己矛盾を来している。
一方で東急電鉄は痴漢防止を名目にいち早く終日女性専用車両を導入した差別企業と批判されている。女性専用車両は痴漢防止に逆効果と批判される。女性専用車両でなければ痴漢できるという誤ったメッセージを発することになるためである。東急田園都市線の状況は東急電鉄批判者の正しさを裏付ける一要素になる。
http://hayariki.net/

旧中村是公邸(羽澤ガーデン)のメモリーを保存する合意【転載】

2012年11月21日

ステートメント

旧中村是公邸(羽澤ガーデン)のメモリーを保存する合意の成立について

羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会
総務理事 栗山尚一
総務理事 前野まさる

羽澤ガーデン開発差止訴訟弁護団長
弁護士 斉藤 驍

1 渋谷区広尾3丁目の旧中村是公邸(旧羽澤ガーデン)は、敷地全体が約3000坪の豊かな樹林につつまれた庭園があり、その中に大正時代に建てられた近代和風武家造りの母屋と離れがあった。中村是公は、夏目漱石と同年であり、無二の親友であった。満鉄総裁、東京市長等を歴任し、日本の近代史に大きな足跡を残した人物である。

この地には江戸時代から現在までの日本の歴史があり、庭と一体となる建物は、関東大震災、戦災、バブル期の乱開発をくぐり抜けてきた近代和風建築の貴重な証人であった。広尾・麻布周辺の景観を代表する豊かなみどりを擁し、また、第二次大戦後は料亭やレストランとして使用され、囲碁や将棋の名人戦の舞台となるなど、政治・経済・文化をはじめ、すそ野の広い人々とゆかりを持つところであった。

ところが、2007 年に、これらの建物と樹木を取り払い敷地全体にマンションを建築する計画が発表された。

これをきっかけに、この地のみどりと歴史を体現した趣のある建物と庭を惜しむ「羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会」が結成され、建物と庭について国に重要文化財としての保存を働きかけ、周辺住民は裁判所に対して開発差し止めを求める訴訟を提起するなど、幅広く活動してきた。

2 しかし、残念なことに、マンション建築計画は進行し、昨年来、外周部の一部を残して樹木は伐採され、建物も取り壊されるに至った。

私たちはこの状況に心を痛め、せめて、この地にあった旧是公邸が、歴史的文化的なものであり、敷地全体が庭園を包む豊かな樹林であったことの記憶を、本件土地上に建設されるマンションの内外にとどめたいと考え、開発事業者である三菱地所レジデンス株式会社と交渉を続けてきた。

長期の交渉となったが、ようやく2012年11月20日、同社との間で、この方向での合意が「覚書」としてまとめられた。その詳細は資料のとおりである。これは、羽澤ガーデンを守る会の会員のみならず、みどりと文化に心を寄せる人々に見守って頂いた賜物である。

3 もはや庭園と豊かな樹林の大部分は失われ、私たちは、二度と、旧是公邸の3000坪の木立に包まれてみどりの大気に触れることも、豪壮な大正期の近代和風の邸宅を見ることもできない。
http://www.hayariki.net/7/8.htm
しかし今回、4年後の是公と漱石の生誕150 周年を前に、このような異例の形で、この地にあったみどりと歴史ある文化的な邸宅の記憶が新たな建物の内外に具体的な形で残されることになったことは、都市で続く開発の際の「土地の文脈」の記憶を残す一つの新しいモデルとなったものであって、私たちの使命の一端は果たされたと考えている。

私たちの活動を、共感をもって見守って下さった方々に深く感謝するとともに、多くの国民の皆様の共感により豊かに活用されれば幸いである。

2012年11月24日土曜日

林田力・東京都知事選挙研究

東京都知事選は開発問題を争点にすべきである。石原慎太郎知事の突然の辞任表明で降ってわいた東京都知事選であるが、市民派にとって大きなチャンスである。問題が明らかにも関わらず、一般の支持を得ていた石原氏が相手でなくなるためである。石原氏という良くも悪くもユニークな人物が都知事選挙に出ないことで石原都政に対する本質的な議論が可能である。
石原都政の本質は新自由主義である。小泉構造改革の先取りであった。新自由主義は思想的には国家権力(を握った人物)の限界という問題意識がある。それ故に「民間でできることは民間に」となる。これは理念としては評価できる面があるものの、その実態は権力を都合よく使った金儲けである。東急リバブルが転売で濡れ手で粟の利益を得た「かんぽの宿」問題が典型である。権力志向の強い石原氏では新自由主義の自由主義的側面は乏しく、権力性が露骨である。
東京都では外郭環状道路や築地市場移転などの多数の開発問題を抱えている。住環境破壊の再開発・二子玉川ライズも住民の圧倒的な反対意見を無視して東京都が認可したものである。下北沢では保坂世田谷区長が住民とのシンポジウムなどを重ねて作成した跡地利用計画案の公表に抗議することまでしている。
石原批判と言えば石原氏のウルトラ保守主義批判に集中する傾向があったが、それは逆効果があった。一般都民は逆に批判者のイデオロギー的な異常性を感じてしまうことが多い。
石原氏のウルトラ保守主義は弱者の痛みを理解しない偏狭さを反映したものである。しかし、イデオロギー的な石原批判者も一般人の目に寛容とは映らない。君が代日の丸の強制を批判する元教師が教育委員会と戦う元校長を教育委員会に対する批判と同じトーンで批判するなど尋常ではない。そのような立場からの石原批判は一般人に石原批判者の異常性を認識させ、石原応援団として機能してしまう。
脱原発は重要な政治テーマであるが、それをメインとすべきではない。前回の選挙で小池候補の票が伸びなかったように脱原発だけでは勝てない。
石原氏は自他共に認めるバリバリの原発推進論者であるが、東京都政は電気料金値上げの前に東電病院の売却を求めるなど重要な動きを見せている。脱原発を進める上で電力会社の地域独占という特権的地位の打破は必要である。脱原発か否かで色分けすることはナイーブである。
また、脱原発を前面に出すと放射脳カルトが寄ってくるというマイナスの問題がある。真っ当な政治勢力ならば左右を問わず、放射脳カルトを切り捨てなければ成り立たない。
石原氏が後継として指名した猪瀬副知事は道路公団の民営化で名を馳せた人物である。無駄な道路建設による税金の無駄遣いを批判する立場からの広範な支持が見込まれる。これは石原氏を相手とする場合とは異なる新たな脅威である。
しかし、実態は道路公団が民営化しても不要な道路建設は続いている。ネクスコ東日本の道路建設への住民反対運動も起きている。むしろ、民営化したために近視眼的な皮算用で道路建設が正当化され、将来的な人工減少を見据えた議論が一層通じにくくなった。これは開発問題を主要争点とすることで問題を浮き彫りにできる。
http://hayariki.net/

水上勉『沢庵』書評 林田力 wiki

水上勉『沢庵』は沢庵和尚の一代記である。宮本武蔵や徳川家光らとの絡みやタクワンの開発者として知られているが、その生涯は必ずしも知られていない。その沢庵を本書は史料に基づいて生い立ちから詳述する。

『沢庵』は桃山時代から江戸時代初期に至る政治史の中で沢庵の人生を物語る。この時代は幕藩体制が強固になる過程で多数の人々が「長い者には巻かれろ」で権力に迎合した時代であった。仏教も支配体制に組み込まれ、葬式仏教に堕落した。その中で沢庵の権力に迎合せず、反骨精神と清貧生活を貫く姿勢は清々しい。東急不動産だまし売りと闘った立場として大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。

沢庵は紫衣事件で幕府に抗議して流刑に処せられた。『沢庵』では沢庵の権力に媚びない姿勢は紫衣事件以前から一貫していたことを描く。紫衣事件は江戸幕府の横暴であるが、その一方で既得権擁護者の抗議というネガティブな評価も成り立つ。現実に抗議活動が盛り上がらなかった背景には腰砕けになった僧侶もいたためである。しかし、沢庵は既得権擁護者ではない。地位を求めず、自ら清貧生活を貫いた。そこには痩せ我慢ではない自然体がある。それを『沢庵』は丁寧に描いている。贅沢することに喜びはない。
http://www.hayariki.net/4/23.htm
『沢庵』は大徳寺についても詳述する。室町幕府の庇護を受けた五山に対して大徳寺を後醍醐天皇に由来する朝廷ゆかりの寺と位置付ける。紫衣事件で朝廷と幕府が対立した背景が一層理解できる。また、『沢庵』には「大徳寺は茶道のサロン」との表現がある(27頁)。大徳寺と茶道の関係の深さは本書にも表れている。参禅した茶人を「よくお寺に行ったりして」と遊んでいるかのように非難した人物がいるが、茶道の研鑽について無知であることを暴露する発言である。(林田力)

林田力・脱法ハーブ被害研究

脱法ハーブを吸ったと自白する男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力
http://hayariki.net/

2012年11月23日金曜日

メグレ『アナスタシア』書評 林田力 wiki

ウラジミール・メグレ『アナスタシア 〜響きわたるシベリア杉 シリーズ1〜』(ナチュラルスピリット)はシベリアの森林地帯で自然と共生する生活を送る女性アナスタシアとの不思議な交流記である。著者の体験を記述する形になっている。著者はペレストロイカで経済活動に目覚めた実業家である。西側の物質的な文明生活に憧れていた実業家がアナスタシアとの交流によって人生観を変えていく。

アナスタシアは技術優先、科学絶対の文明社会で忘れ去られた真理を語る。科学信奉者ならば非科学的と切り捨てるだろうが、現代文明の行き詰まりは明白である。水に挨拶すると水が力を持つという話もある。これは日本でも論争を巻き起こした話である。スピリチュアル思想の国境を越えた普遍性が実感できる。

アナスタシアは隠遁生活を送る賢者風の存在である。一方でアナスタシアは若い女性であり、性格にも若い女性風のところがある。このミスマッチが『アナスタシア』をユニークな書籍にしている。
http://www.hayariki.net/7/27.htm
また、著者は実業家であり、物質的な価値観に染まった人物である。そのために優秀な生徒とは言い難い。アナスタシアの発言に対して何度も激怒している。ある主張を伝えるために一人の人物に説明させるのではなく、話し手と聞き手の対話形式にすることはオーソドックスな手法である。古くはプラトンや論語がある。現代ではヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』がある。

これらの書籍では生徒の方も優秀な人物であることが多い。それによって聞き手の無理解による繰り返しを何度も読まされるもどかしさを回避できる。これに対して『アナスタシア』は聞き手のレベルは低い。このために肝心のアナスタシアの話が十分に聞けないが、それによって読者にもっとアナスタシアの話を聞きたいという渇望感を与えている。(林田力)

林田力・十条駅西口地区再開発研究

東急不動産が参加組合員になっている十条駅西口地区第一種市街地再開発が街壊しとして批判されている。十条では過去にも再開発の構想があったが、反対の声が強く、今回は施工地域を狭くした上での計画である。
十条は木造住宅あり、商店街あり、学校ありと生活者の街として成り立っている。百メートルを超えるマンションは異質であり、不要である。大型道路は街を分断する。大型道路ができると道路の反対側の住民は道路を渡ってまで商店街に来なくなり、商店街が成り立たなくなる。
参加組合員の東急不動産は自社の利益しか考えておらず、ステークホルダーの犠牲の上に成り立っている企業である。不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産だまし売り裁判が典型である(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。十条再開発でも権利変換率が異常に低く、平均予想値は百パーセントに満たない。地権者は再開発に参加すると従前よりも狭い面積の区分所有権しか得られない。
しかも、区分所有権であるために共益費や修繕積立金などの出費がかかる。商店ならば内装費などの初期投資が必要である。数千万円かかった例がある。熱海再開発の反対理由も小規模商店が再開発ビルに移っても内装費を負担できないというものであった。道路に面した店舗が再開発ビルに入居すると客の入りが悪くなる。
再開発計画地では反対運動の旗が立てられた。反対運動の旗が立つことで住民の中にも他に反対者がいることを認識し、新たな連帯が生まれている。東急不動産は世田谷区の二子玉川ライズでも街壊しの再開発が批判されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。広域の連帯にも期待したい。
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保坂展人『闘う区長』v林田力wiki書評

保坂展人『闘う区長』は先の統一地方選挙で世田谷区長に当選した人物の書籍である。保坂氏は脱原発や大型開発優先からの転換などの公約を掲げて当選した。
二子玉川ライズ反対運動の立場から保坂区長に注目する立場として『闘う区長』とのタイトルには少し違和感がない訳ではない。闘う首長として連想する人物は田中康夫長野県知事やアグネ市長、橋下徹大坂府知事らである。彼らの共通点は地方議会との対決である。正面から議会の多数派と衝突し、社会に問題を提起し続けた。保坂区長も前提条件は同じである。従来の区政を根本的に転換する公約が支持されて当選したものの、世田谷区議会は前区長与党の自民党と公明党が多数を占める。区民のために公約を実現するために議会という障害と闘うことが期待された。
ところが、保坂区長の実際は前区長の踏襲が大半で自民党や公明党との対立を避けてきた。これが闘う区長に違和感を抱く理由である。それでも自著の表題を『闘う区長』としたことからは自己を闘う区長と規定している、少なくとも闘う区長でありたいと思っているためであり、この点に希望がある。
闘う区長らしい点としては東京電力との交渉がある。脱原発を目玉公約とした保坂区長であったが、原発立地自治体でない首長として具体的にできることは多くない。保坂氏はイデオロギー的な脱原発に陥らず、「放射脳怖い」だけの放射脳カルトとも一線を画す。そこには電力自由化という未来像が描けている。
既存の闘う首長達には議員や公務員という悪者を作ってバッシングし、人気取りするポピュリスト政治家との批判があることも事実である。電力自由化を志向する保坂区長の闘いには、スケープゴートをバッシングするだけの壊し屋にはない価値を見出だすことができる。世田谷区民の期待に応えられるか、注目していきたい。林田力wiki
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家庭教師リボーン最終回v林田力wiki

『家庭教師ヒットマン・リボーン』が連載を終了した。週刊少年ジャンプに連載されていた漫画である。まだまだ引き延ばすことも可能に見える余力を残した最終回である。勉強も運動もダメな少年ツナがマフィアのボス候補として、殺し屋の家庭教師に鍛えられるという筋書きである。ダメ少年もヒーロー的な活躍をするようになる。
しかし、最終回ではダメなまま変わっていないことを強調する。それを肯定的に位置付ける。安易なリセット願望を否定する教育的価値ある作品である。自分の惨めな人生をリセットするために福島第一原発事故による放射能汚染からの自主避難を口実とした夜逃げ者もいるが、転落人生を深めるだけである。
最終回ではマフィアのボスになりたくないというツナの意思が形式的には尊重されている点も優れている。日本社会では状況の変化を理由に本人の意思を無視して話を進め、結果オーライと正当化する愚か者が多い。リボーンは形式的には本人の意思を尊重した点で優れた家庭教師の資質を示している。林田力wiki
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2012年11月22日木曜日

吉川永青『時限の幻』書評 林田力 wiki

吉川永青『時限の幻』は戦国時代末期の奥州を舞台に「会津の執権」と呼ばれた金上盛備と独眼竜・伊達政宗の二人を主人公とした歴史小説である。伊達政宗は戦国ファンならば説明不要の有名人である。金上盛備は会津蘆名氏の家老である。歴史ファンであっても戦国のヒーロー伊達政宗に潰される障害の一つという程度の認識が一般的である。その蘆名の視点の物語という点で先ず新鮮である。

奇しくも福島第一原発事故からの復興が社会的なテーマとなっている。大河ドラマも会津を舞台とした『八重の桜』が放送される。福島の復興を応援する立場としても、会津視点の歴史小説は楽しめる。著者もブログで「震災と事故で多分に実害を受け、また風評被害を受けて人の見る目が変わってしまった福島、会津も、いつか清々しい輝きを取り戻してくれる、という期待を込めてこの物語を送り出したい」と述べている(「永青の日々雑感」2012年10月13日)。

金上盛備の知名度は低いが、織田信長や豊臣秀吉との対面シーンやダブル主人公の伊達政宗を視点人物としたパートと半々にすることで、会津蘆名家に思い入れのない読者でも楽しめる。伊達家や蘆名家に起きたことのほとんどが相手方による陰謀として描かれている。政宗が奥州の覇者になった過程に新鮮な視点を提供する。

伊達政宗は一代で奥州の覇者となった「暴れん坊」として知られている。しかし、周辺の大名の視点で見ると政宗以前から伊達は強国であった。戦国大名は個人の才覚が強調されがちであるが、織田信長にしても武田信玄にしても父親の代からの蓄積を活かした面がある。伊達政宗にも同様な側面があることが理解できる。

金上盛備は伊達政宗の好敵手に相応しい知謀の武将である。政宗とは一進一退の攻防を繰り広げ、天下人の信長や秀吉とも渡り合った。しかし、人身掌握の点では問題がある。蘆名の有力家臣から反発や離反が相次ぐが、自業自得の側面がある。
http://www.hayariki.net/4/22.htm
盛備は最も忠実な味方になるべき相手にも真相を隠した。真相を知らされない家臣が疑念を抱くことは当然である。結果オーライで済まされるほど世の中は甘くない。また、敵に回してはならない親しくない相手に興奮して暴言を吐き、離反される。暴言を吐いた側は「一時の興奮による言葉で、深い悪意がある訳ではない」と軽く考えがちであるが、吐かれた側は根に持つものである。相手を尊重する配慮がなければリーダーの資格はない。

最後の摺上原の戦い直前で盛備も反省するが、「説明しなくても分かってくれるだろう」という基本的に古いタイプの人間である。新世代の政宗に滅ぼされることは歴史の必然と思えてくる。敗者の歴史を描きながらも、敗者を過度に美化しない歴史小説であった。(林田力)

林田力・東急不動産だまし売り研究

東急不動産から何か言ってくるということはありません。ここにも無責任体質が現れています。近隣住民との交渉は近隣対策会社に丸投げ、消費者へのセールスは販売代理の東急リバブルに丸投げで東急不動産は住民や消費者の前に現れません。
東急不動産だまし売り裁判での裁判前の交渉でも東急不動産の担当者と名乗った人物はマンション建設に全く関係ない人物でした。だからマンション建設時の経緯を知らず、真相を誤魔化すには最適の人間でした。さすがに裁判の証人尋問では本当の担当者を出しました。東急不動産には担当者だけでなく、責任者を名乗るグループリーダーもいますが、裁判には出てこず、逃げ続けました。東急不動産だまし売り裁判の判決後に退職したと聞いています。このため、東急不動産だまし売り裁判に対して自分の責任で何とかするという人物がいない状態です。だから何か言うということもできません。正面から物申すことはしない代わりに影で個人情報を悪用した卑劣な攻撃をしてきます。うんざりするほど卑怯な不動産業者です。

2012年11月21日水曜日

林田力・ブランズタワー大坂備後町研究

大阪市中央区の新築マンション・ブランズタワー大坂備後町に低評価の声がある。立地の悪さを指摘する。ブランズタワー大坂備後町は一ブロック全体がマンション敷地ではなく、同じ敷地内のマンションなどの建物に囲まれている。しかも同じブロック内の建物は敷地目一杯に建てられており、圧迫感がある。一般的なタワーマンションの開放感を期待することは誤りである。ブランズタワー大坂備後町が面している道路は南側と東側だけであるが、どちらも狭い。引っ越し時に苦労することは確実である。
ブランズタワー大坂備後町の近くには高架がある。東側には高架が迫る。南側の高架も肌感覚では近い。
ブランズタワー大坂備後町の南側の狭い通りを挟み、郵便局がある。集配の車が頻繁に停発車する。
東側のマンションには入居者募集中の広告が大々的に掲げられている。同じブロック内には飲食店やオフィスがある。同じブロックに再開発ビルがあり、住居の用途で使用しなければならないことになっているが、実際には事務所ばかりである。この再開発ビルには公開空き地があるが、自転車置き場などに使われて一般公衆に公開された空き地ではない。
東急不動産に対しては「土地勘のない人間が企画していることが丸分かり」と酷評される。タワーマンションの高級感が全くないとの感想も寄せられた。
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2012年11月20日火曜日

宇都宮けんじさんと東京から脱原発を! 大集会

公示2日前の大集会を行います。脱原発を高く掲げる宇都宮さんとともに、
熱気あふれる野音にして、奮闘を誓い合います。デモはありません。

宇都宮けんじさんと東京から脱原発を! 大集会
★日時:11月27日[火]
     開場:17時 開会:17時30分 閉会:19時
★場所:日比谷野外音楽堂
★登壇:宇都宮けんじ、他ゲスト多数
http://www.hayariki.net/8/

林田力カイロプラクティック

カイロプラクティック (Chiropractic) は代替医療の一つである。Chiropractic is an alternative medical system. カイロプラクティックは1895年にアメリカのダニエル・デビッド・パーマー(D.D.Palmer)によって確立された。世界保健機関WHOによって認可されている。脊椎調整療法とも呼ばれる。語源はギリシャ語のカイロ(手)とプラクティコス(技術)で、「手技療法」という意味になる。カイロプラクティックの施術者をカイロプラクターと呼ぶ。

カイロプラクティックは手技(アジャストメント)によって骨格の歪み、特に脊椎の歪みを矯正し、神経生理機能を回復し、症状の改善及び健康を増進させようとする施術である。腰痛、肩こり、O脚矯正、坐骨神経痛、ぎっくり腰、骨盤調整、骨盤矯正、姿勢改善などに向いている。一時的な症状の軽減ではなく根本的な改善を目指す。人間の身体は一つの線で繋がっている。 腰痛などの慢性的な不調で困っている方は相対的に身体のバランスが崩れている可能性がある。
http://www.hayariki.net/10/faqindex.htm
カイロプラクティックは東洋医学的な考え方を西洋医学の言葉で説明する治療術である。東洋医学的な考え方とは身体に自然治癒力があるとの考えである。薬物で病気を治すのではなく、神経の働きを良くし自分の体内にある自然治癒力を活用する自然療法である。注射が嫌いな人や薬物アレルギーのある人でもカイロプラクティックは安心である。西洋医学の治療で効果が思わしくない方に試していただきたい手技療法である。

悪徳不動産業者の立証責任

社会の現実を見るならば悪徳不動産業者の故意または過失の存在は容易に推認できる。従って、悪徳不動産業者は、この推認を覆すことができる事実を主張立証しなければならない。 つまり、悪徳不動産業者の故意または過失の存在を証明する責任は、消費者にあるのではなく、故意または過失が自分に存在しないことを証明する責任は悪徳不動産業者にある。何故ならば悪徳不動産業者が「自分は知らなかった」と言った時に悪徳不動産業者が「知らなかった」ことをどうして消費者側が「知っていた」と証明できるのか。消費者に証明責任があると、悪徳不動産業者は全て「知らなかった」で押し切れることになる。
http://hayariki.net/
東急不動産だまし売り裁判での東急不動産従業員は社会人として不適格であった。社会人になるための必要な影響を家庭教育や学校教育から受けているとは見受けられない。東急不動産従業員は一人の人間として成長する段階において欠けているものがある。これは悲しむべきことである。

2012年11月19日月曜日

黒川博行『繚乱』書評 林田力 wiki

黒川博行『繚乱』は不祥事で大坂府警を退職した元警察官(暴力団対策の刑事)を主人公とした小説である。競売屋の調査員になり、倒産寸前のパチンコ屋を食い物にする悪に迫る。

『繚乱』にはウンザリするほどの警察の腐敗、個人情報濫用、業者の癒着が登場する。敵対者側の警察OBは上から下まで悪が揃っている。小物は小物なりに卑劣な悪である。それは現実の警察を下敷きにしたものでリアリティがある。警察を取り巻く闇の深さが理解できる小説である。

主人公も正義ではない。警察の人脈を利用して警察の保有する個人情報を入手し、自分達の調査に役立てる。個人情報不正利用に対して主人公には罪悪感は皆無である。この種の犯罪も現実に起きている。警察不祥事では不祥事そのものの悪質さに加えて警察の隠蔽体質も問題になる。警察組織は仲間内でかばいあい、臭いものに蓋をする。

警察内の監察組織も本来の目的を果たしていない。時の上層部が都合の悪い相手の弱みを握り、相手を失脚させるために機能しているだけである。閉鎖的な組織内の人脈が腐敗の温床であり、外部の人間を入れなければ警察改革は不可能であると再認識させられる。
http://www.hayariki.net/7/26.htm
『繚乱』の特徴は勧善懲悪ではないことである。主人公が悪でも勧善懲悪的なカタルシスとは両立する。純粋には正義とは言えない立場の主人公が巨悪を滅ぼすという筋書きもあるためである(林田力「『白竜LEGEND』第16巻、医療過誤追及でカタルシス」リアルライブ2011年2月 12日)。巨悪を滅ぼすためには主人公側も悪事に手を染める必要があるとの考えも一理ある。しかし、『繚乱』は異なる。小悪が巨悪から掠めとる程度である。そこに警察物のリアリズムがある。

正義ではない主人公を描いた『繚乱』にとってラストは印象的である。因果応報の世界観を実現した。ここでは名前も紹介されないヤクザが重要な役割を果たす。このヤクザの行動は全体的な利害関係からは無意味な行動である。しかし、ヤクザ個人の意地を通した行動である。警察の腐敗を見せつけられた後であるために名もないヤクザの行動に一種の爽快感があり、悲劇的な結末にも妙な納得感がある。(林田力)

海のピラミッド行政代執行

熊本県宇城市は海のピラミッドを不法占拠するクラブピラミッドに対して行政代執行を実施した。音響機材などを撤去する。公共施設の不法占拠は反社会性の強い行為である。
クラブピラミッドは有川理氏が運営するクラブである。有川理氏はレストラン凱旋門の経営者で、熊本市出水の結婚式場・レストランのスターライト・カフェを運営する。前市長時代に公共施設の海のピラミッドをクラブピラミッドに貸し出していたが、箱もの行政や業者との癒着を批判する新市長が当選した。新市長の下で海のピラミッドの利用実態が精査され、クラブピラミッドには公共性がなく、地域活性化に貢献していないと判断された。クラブは騒音源であり、地域住民には迷惑でしかない。元のフェリー待合所に戻して欲しいとの声も強い。加えてクラブピラミッドによる違法改造も発覚した。このために宇城市はクラブピラミッドに海のピラミッド明け渡しを求めたが、クラブピラミッドは拒否した上に「愛国無罪」と称して不法占拠を正当化する。中国で愛国無罪の名目で日本人や日本企業が被害を受けている中で非常識極まりない。
クラブピラミッドのホームページには左翼的な思想が充満している。一方で愛国だから無罪という論理は、真面目な左翼ならば採らないものである。真面目な左翼ならば愛国の名目で行われる不法に抗議する。クラブピラミッドの思想的な異常性が現れている。単に日本や日本人が嫌いで、日本を叩けるならば何でもいいという思想である。
クラブピラミッドは、海のピラミッドの名前を使ってホームページやTwitterで思想宣伝している。公共施設の名前が日本を敵視する異常思想に使われることも問題である。
クラブピラミッドが行政代執行を受けたことは、企業の信用にとって民事で強制執行を受ける以上のインパクトがある。有限会社凱旋門との取引や融資は再考せざるを得ない。公共施設を不法占拠して行政代執行を受けたことは反社会的である。スターライトカフェでの飲食や結婚式の挙式を避けた方が安心である。特に結婚式は一生の記念になるものである。信頼できる式場で挙式したいとの声が出ている。

2012年11月18日日曜日

時限の幻v林田力wiki書評

『時限の幻』は戦国時代末期の奥州を舞台として会津蘆名(芦名)家の家老を主人公とした歴史小説である。会津の執権と呼ばれた金上盛備が主人公である。蘆名は伊達政宗に滅ぼされた大名である。歴史ファンであっても戦国のヒーロー伊達政宗に潰される障害の一つという程度の認識が一般的である。その蘆名の視点の物語という点で先ず新鮮である。
奇しくも福島第一原発事故からの復興が社会的なテーマとなっている。大河ドラマも会津を舞台とした『八重の桜』が放送される。福島の復興を応援する立場としても、会津視点の歴史小説は楽しめる。
主人公の知名度は低いが、織田信長や豊臣秀吉との対面シーンや伊達政宗を視点人物としたパートなどがあり、マニアックな蘆名家のファンでなくても楽しめる。伊達家や芦名家に起きたことのほとんどが相手方による陰謀として描かれている。政宗が奥州の覇者になった過程に新鮮な視点を提供する。
伊達政宗と言えば一代で奥州の覇者となった暴れん坊である。しかし、周辺の大名の視点で見ると政宗以前から伊達は強国であった。戦国大名は個人の才覚が強調されがちであるが、織田信長にしろ武田信玄にしろ父親の代からの蓄積を活かした面がある。伊達政宗にも同様な側面があることが理解できる。
金上盛備は伊達政宗の好敵手に相応しい知謀の武将である。政宗とは一進一退の攻防を繰り広げ、天下人の信長や秀吉とも渡り合う。しかし、人身掌握の点では問題がある。芦名の有力家臣から反発や離反が相次ぐが、同情できない。金上は最も忠実な味方になるべき相手にも真相を隠した。真相を知らされない家臣が疑念を抱くことは当然である。結果オーライで済まされるほど世の中は甘くない。敵に回してはならない親しくない相手に興奮して暴言を吐き、離反される。暴言を吐いた側は「一時の興奮による言葉で、深い悪意がある訳ではない」と軽く考えがちであるが、吐かれた側は根に持つものである。相手を尊重する配慮がなければリーダーの資格はない。最後の最後で金上も反省するが、基本的に古いタイプの人間である。政宗に滅ぼされることは必然的である。敗者の歴史を描きながらも、敗者を過度に美化しない歴史小説であった。林田力wiki
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人にやさしい街づくりをめざし、宇都宮さんを応援する会

人にやさしい街づくりをめざし、宇都宮さんを応援する会
(略称・ひとまち勝手連)よびかけ

私達は、「誰もが人らしく生きられるまち、東京」の実現をめざす宇都宮けんじ氏を支持する。宇都宮氏は、「大規模再開発などの支出を見直し、福祉・医療を充実できる財政を確立します」と述べている。これは、私達が以前から求めてきた内容である。
大手開発業者やゼネコンばかりが潤い住民が追い出される再開発や道路建設を続けるか、老若男女が住み続けられる街をめざすか。これは「人にやさしい都政」への大きな分岐点である。
私達は大規模再開発で苦しめられてきた市民である。それぞれの地域でマンション建設反対運動や再開発反対運動、道路建設反対運動などに取り組んできた。私達の問題は東京都政の問題である。
都市再生、規制緩和、国際競争力の強化、オリンピック誘致などの名目で高層ビル建設や再開発事業、道路建設が推進され、私達の莫大な税金が投入されてきた。再開発地域や道路建設予定地の住民は長年居住していた住まいを追い出され、小規模事業者は生業も失った。
開発地の周辺住民は日照阻害や景観破壊、ビル風、自動車交通の増大による通行の危険や大気汚染などの住環境破壊に苦しめられている。街はどこにでもあるような高層ビルとチェーン店ばかりになり、街の個性も人のつながりも喪失した。高齢者が買い物できる馴染みの店がなくなり、買い物難民も生まれている。
このような街づくりを強力に進めてきたのが石原東京都政であった。築地市場の豊洲移転や外郭環状道路、八ッ場ダム、スーパー堤防など、石原慎太郎氏が推進し、無責任に放り投げた問題への対応は、人にやさしい都政への転換の中心となる課題である。人口減少社会の日本に不要不急の大規模再開発はいらない。それは、今暮らしている都民だけでなく次の世代にも負担を強いるものである。

私達は、新しい都知事の下で大型開発優先から人にやさしいまちづくりに転換したい。
東京はよみがえった、東京にいてよかった、と思えるように。
そのための行動にたちあがろう。

■私たちのよびかけに、あなたが「そうだな」と思われる部分があったら、あなたの地域、仕事場、学園などどこででも、あなた自身がまず「○○勝手連」1号になり、あるいはつながり仲間と一緒に「○○勝手連」をつくり、「宇都宮さんと都政を□□に変えよう」とか「宇都宮さんと□□な都政にしよう」とかご自身(たち)のよびかけを発信して、仲間を広げてください。その仲間が、さらに仲間を広げていくように、よびかけて下さい。
■連絡をとりあいながら(連絡網、メーリング・リストをつくりながら)、一挙にこの活動を広げたいと思います。
■11月28日までと、29日(都知事選告示日)からでは、活動の仕方を変える必要があります。添付4枚のうち、「宇都宮けんじさんを応援したい!」を見ると「勝手連で何ができるの?」がわかります。できることを確認し、のびのびと活動を広げていきましょう。
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2012年11月18日
よびかけ人(アイウエオ順)
新井英明(二子玉川再開発)、金子秀人(外環道)、橋本良仁(高尾の自然を守る市民の会)、長谷川茂雄(都市計画道路連絡会)、林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)、深澤洋子(八ッ場ダム)、堀達雄(スーパー堤防)
「人にやさしい街づくりをめざし宇都宮さんを応援する会」略称:「ひとまち勝手連」

2012年11月17日土曜日

公共事業徹底見直しを実現する院内集会後半

ラムサールネットワーク。日本各地で湿地が埋め立てられている。平城宮の埋め立てでは反対署名を集めている。
那覇空港の利用は頭打ちになっている。ところが、需要予測では右肩上がりになっている。ハブ空港にすると言っているが、沖縄で東アジアのハブ空港ができれのか。那覇空港の滑走路増設は不要不急の事業そのものである。
国会が解散された。かつしかあきひろは民主党に離島届けを出してきた。ヤンバダムに最後の最後まで抵抗した。一年以上前から民主党で選挙を戦うのは止めようと思っていた。消費増税にも反対した。官房長官裁定の条件をクリアしなければ、予算執行はないかと確認した。しかし、やることを前提になっている。
江戸川区スーパー堤防取消訴訟を支援する会。スーパー堤防の実態を国民に知らせたい。スーパー堤防も安全神話。マンションの土台だけ作っている。国が金を出している。その上に乗っかってはこものを作る。治水を考えていない。街づくりの計画。江戸川区議会では自民党と公明党が占めており、論戦せずに数だけで進めている。堤防の上に建物を作ることがおかしい。自己矛盾を起こしている。
日本湿地ネットワーク。千葉県三番瀬。千葉の干潟を守る会。堂本知事が埋め立て白紙撤回された。しかし、第二湾岸は生きている。作ることが目的化している。
福井県の中池見湿地に新幹線建設が認可された。ラムサール条約湿地となった。北陸新幹線が敦賀まで延長する。新幹線のトンネルによって水が湿地に供給されなくなり、湿地が破壊される。
渓流保護ネットワーク・砂防ダムを考える、水と緑の会。生命を守ると言われると反論できなくなる状況は誤り。ハードで山野から守ることはできない。土砂災害がどこで起こるかは分からない。土砂を砂防ダムで止め続けたことで川に問題が起きている。土砂の供給不足で海の浸食が起きる。サケが遡上できず、死亡してしまう。ダムの新設を止めて、既存ダムのスリット化を進めていこうと訴えている。
小水力発電で砂防ダム利用が言われているが、これを認めると砂防ダムの免罪になる。
日本森林生態系保護ネットワーク。日本の森林の劣化。熊が里に出てくるが、それは数が増えているのではなく、追い出されている。奥山には生産力のない森になった。役所は静的な自然観であるが、自然は動いている。ダムなどで循環を止めてはならない。住民訴訟で受益者ふか金の支出には合理性がないとの判断が出た。
全国自然保護連合。リニアの問題を取り上げる。予算オーバーになる可能性が高い。JR東海には負担能力がない。東海道新幹線も別に新幹線があれば利用客が減る。日本航空のように税金を注ぎ込まなければならなくなる。
エネルギーの問題。原発の電力が必要になる。電磁波の健康被害。南アルプスへトンネルを通すことで地下水への影響など自然破壊の危険。沿線住民で住民運動のネットワークを作る。
泡瀬干潟を守る連絡会。沖縄県沖縄市。国が埋め立てをしている。毎年のように億単位の赤字が出る計画。経済的合理性がない。無駄遣いの最たるもの。心が洗われる干潟。生き物同士が生き合っている。人間として豊かになれる。
沖縄県名護市へのこ埋め立て。日本自然保護協会。本土のダムのしゅんせつ土を埋め立てに使う。外来種による自然破壊の危険。
成瀬ダムをストップさせる会。秋田。合計事業費千五百億円にも上る。
流水の維持。渇水の時に水を流すというメリットを国は主張。専用ダムを作るよりもコスト安という詭弁。成瀬ダム住民訴訟継続中。
最上小国川の清流を守る会。ダムのない清流である。鮎釣り客で賑わう川である。漁協も一貫してダム反対を貫いている。公金差し止めの訴訟を提訴した。浸水被害の大半は内水氾濫。
思川開発事業を考える流域の会。栃木県。南摩ダム。広域水道事業計画は全く進展していない。本体着工されずに来た。予定地は水没せずにいる。自然の生態系が豊かである上に歴史遺跡がある。遺跡公園にすることを訴える。
設楽ダムの建設中止を求める会。愛知県設楽町。無駄なダム。愛知県に負担金支出差し止めを求める住民訴訟を起こした。立木トラストも実施する。
香川県小豆島、寒霞渓の自然を守る連合会。新内海ダム。水はあり余っている。小豆島の人口は減少している。洪水対策も嘘である。川の洪水では死者や負傷者はない。
石木ダム建設絶対反対同盟。長崎県。治水でも利水でも無駄である。県の話し合いは土地の売買で、それ以外の話しはしないと主張。事業認定申請の取り下げが先と主張。絶対反対を貫いている。
川辺川ダム。ダム中止特措法に期待していた。住民がうまく利用すればダムを作らなくても金になる。
八つ場あしたの会。ダム中止特措法は廃案になったが、成立するように努力する。ダム特措法と五木村の八点についてブックレットを作った。
北海道自然保護協会。サンルダム。平取ダムはアイヌの聖地に作るが、平取町から仕事をもらっている関係で正面から反対しにくい状況にある。
当別ダム周辺の環境を考える市民連絡会。札幌市は水が余っている。札幌市には一滴の水が供給されないのに50億円を札幌市が負担する。維持管理費もかかる。水道料金も値上げされた。
外環ネット。練馬、武蔵野、三鷹、世田谷区。問題点の最大は交通センサスで交通量が減少している。着工式で住民に怒りが渦巻いている。立ち退きを防ぐために地下になったのに一部地上にも作ることになっている。
司会者は「北海道から沖縄まで熱い思いが伝わった」と述べる。
集会宣言。聖域なき情報公開、住民参加の徹底、見直し中は工事凍結。これらを公共事業見直しの三原則にする。
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林田力カイロプラクティック健康取材

カイロプラクティック院のカイロプラクターはベクレル・フリーに警告する。ベクレル・フリーを求める心理が放射脳ノイローゼを悪化させるためである。
熊本での一部の脱原発や放射能フリー(ベクレルフリー)の運動には良識的な脱原発派からも警戒の声が出ている。放射能汚染の危険を過大に煽り、被災地への差別を助長するためである。このような放射脳カルトが幅を効かせると脱原発運動に対する市民の拒否反応を強めてしまう。つまり脱原発運動にも有害である。
熊本は典型的な公害病である水俣病の発生地である。水俣病患者の家族が就職や結婚などで差別されたという負の歴史がある。熊本での放射脳カルトの言動は、過去に水俣病患者家族を差別した熊本県民と重なる。被災地の食材を差別するベクレルフリーは福島県民差別に向かう危険を内包する。既に水俣市長は憂慮を表明している。放射脳に染まったベクレルフリーの飲食店で飲食することは福島差別に加担する危険がある。

林田力カイロプラクティック取材

カイロプラクティック院のカイロプラクターは脱法ハーブによる深刻な健康被害を警告する。カイロプラクティックは代替医療の一つで、自然治癒力を重視する。
東京都渋谷区で脱法ハーブを吸引したと見られる女性が死亡した。女性は渋谷区円山町のホテルにいた。一緒にいた少年は脱法ハーブを吸引したと警察に述べているという。現場にあった植物片は警察が鑑定している。
大坂府議会は本会議において脱法ハーブを規制する条例を全会一致で可決した。脱法ハーブの使用や所持にも罰則を設けた。
この条例に世論は好意的である。脱法ハーブは社会問題になっている。脱法ハーブ吸引によって凶暴化した人間が無関係な周囲の人々を傷つける事件も起きている。
一方で所持を罰することを懸念する声もある。人を陥れるために脱法ハーブ所持者を作り上げる危険があるためである。脱法ハーブを宣伝広告し、販売する輩を罰する方がストレートである。

脱法ハーブを吸ったと述べる男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力wiki
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公共事業徹底見直しを実現する院内集会

参加者160人。
道路連絡会・橋本挨拶。国土交通省前で要請してきた。無駄な公共事業を止めよう。国民の暮らしを考えよう。日本の美しい国土が公共事業の名の下に破壊されている。国会解散の日に開催することは因縁。
福島瑞穂。公共事業をどうするかが問われる選挙である。古い政治には戻さない。政権交代でも公共事業にメスが入らなかった。怒りを感じながら政治の場で頑張っている。資料をキッチリと読む。消費税で得た財源を公共事業に使える仕組みになっている。公共事業を許すかどうかが問われる選挙である。
赤嶺衆議院議員。日本共産党。公共事業チェックという皆さんと同じ姿勢で頑張ってきた。那覇空港の沖合い滑走路の問題が浮上している。沖合い滑走路が出来たら米軍も使いたいと言っている。公共事業が軍事予算になる。この選挙を勝ち抜く。
国民の生活が第一。ひろのただし副代表。東日本の復興予算を役所が流用する。防災に役に立つのか、問いたださなければならない。今度の解散は民主党、自民党、公明党の談合解散。そういう正当とは負けない。
民主党、大河原まさこ参議院議員。コンクリートから人へは理念として守っていきたいと考える。公共事業を見直して国民の生活を安定させる。公共事業削減で雇用が失われたと批判する正当もある。公共事業を見直すというルール化に未熟であった。残った私達は実質的にヤンバダムを凍結している。公共事業を見直すために、どのような議員を選ぶか。
国民の生活が第一。東祥造幹事長。歴史的な集会になる。官僚主導の政治を変えると民主党は約束した。しかし、官僚に呑み込まれた政治になった。ヤンバダム。政治が決定したら、やってはいけない。約束が違うと野田首相や民主党執行部に何度も言ってきた。力及ばず、新党を結成した。
基調講演。市川弁護士。消費税増税法附則。消費税の財源を公共事業に使うと規定した。官僚が露骨に自分達の取り分を要求する。
日本は官僚国家。官僚を統制できない。憲法の枠外の政治が行われている。消費税増税法案は官僚が全て決めていることを象徴する。官僚がいかに姑息なことをしているか、を現場で見聞きした。
小泉内閣時代に高速道路を株式会社方式と新直轄方式で税金を使って作ることになった。共に国幹会議を経て決めることになった。しかし、自動車専用道路、一般国道の名目で道路建設が進められている。
作られた地元の要請。大雪山には森はない。すっかすかのモヤシのような木があるだけ。太い木や金になる木は伐られている。
やんばるの森は森林整備事業によって瀕死の状態に追い込まれている。やんばるの森は元々豊かな森で整備事業は必要ない。だから補助金を得るために森を荒し、木を伐採する。目に見えないところで色々な嘘が行われている。
熊本県のダム。目的は下流で洪水が起きる。国交省の定めたマニュアルさえ守っていない。マニュアルにも問題があるが、それすら守っていない。中止された川辺川ダムの見返りで業者のために進めたとしか考えられない。
日本は岐路に立っている。私達は一致団結声を上げなければならない。
宇都宮けんじ。自治体を作り替えることも必要。市民と一緒に都政を作り替える。石原都政は世界都市を作ることを名目に大型開発を進めた。都知事になったら検証していきたい。特に問題に取り組む住民の意見を聴いて検証していきたい。
鈴木弁護士。高尾山の圏央道で環境や景観が破壊された。公共事業複合体の下で公共事業が拡大した。
民主党政権が八ツ場ダム中止を明言したが、棚上げされ、撤回された。12年の国家予算で大型公共事業が復活した。自民党の国土強靭化基本法案で200兆円規模のインフラ投資を謳う。「人からコンクリートへ」政策の具体化。
人口減少社会で公共事業を続けたならば未来人は負担に耐えられなくなる。
試案。情報公開の保障。公共事業に関する情報は全て開示するようにする。現実は裁判でも開示しない。それは許されない。
市民参加の保障。市民の意見に応答する義務を定める。公聴会も言いっぱなしではなく、双方向の討論にする。
市民監察委員会を設置し、意見を述べ、勧告できるようにする。
環境保全の優先。
国と地方公共団体の役割分担。地域における行政の自主的かつ総合的な公共事業にする。
審議会の改革。委員の経歴の公表。
第三者機関のチェック。不正行為の禁止。科学的合理的な費用便益分析の確立。
ムダで有害な公共事業の中止を求める運動を全国各地て粘り強く展開する。問題を提起して世論を盛り上げる。
道路連絡会・幹事高柳。千葉県市川。外環道の千葉県部分の反対運動に関わっている。道路問題は事業費の膨大さ、何年経っても止めない。住民反対運動が強ければ放置し、後からゾンビのように復活させる。
防災を名目に大型公共事業が進められている。防災ならば一般道路を放置したままの状態が問題である。皆さんと共に阻止していきたい。
水源開発問題全国連絡会。コンクリートから人への象徴はダムである。民主党政権に期待したが、急速に萎んでいった。人口減少社会にダムを作ってはならない。作りすぎた社会資本のメンテナンスにコストがかかる。
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宇都宮けんじキックオフ後半

湯浅誠メッセージ。ともに貧困問題に取り組んできた。どんな政党も一面的ではないし、ある論点で対立する人とも別の論点で組める。このような姿勢を学んだ。宇都宮氏に理想的な活動家像を見る。
高原みえこ。都知事選挙で宇都宮さんが立候補したと聞いて霧が晴れた。都の財政を私達の生活の向上のために使ってくれるはずです。
鈴木邦夫。田中ゆうこ法政大学教授。
鎌仲ひとみ。一緒に応援しましょう。東京が抱える様々な問題を一つ一つ解決していきましょう。
田中。福島の事故は東京によって起こされたようなものである。
鈴木。今憲法を改正したら米国の傭兵になる。ギスギスした暗い戦争を準備するような東京ではだめだ。
鎌仲。都知事選挙では私達のネットワーク力が試されている。
市民からの応援メッセージ。ジェンダー。どいとみえ。石原は女性差別発言。ひどい発言である。石原を提訴したが、不特定多数への発言は不法行為にならないと敗訴した。石原就任時は臨海副都心の開発の赤字で財政難であったが、福祉や女性施策を切り捨てた。一人以上の女性副知事を誕生してほしい。
教員。君が代裁判原告団の共同代表の星野。日の丸や君が代の強制、従わない教師の処分は石原教育行政の破壊的教育改革の象徴。奉仕の必修化。教師にはパワハラなどで精神疾患になる若者がいる。教室に学ぶ喜びを回復する。
子どもの貧困。シングルマザーズフォーラム理事長の赤石。児童扶養手当てが削減されそうになった。宇都宮さんの助言でロビー活動し、撤回に成功した。東京都でも子どもの貧困が深刻化している。仕事に就けない若者がいる。東京都は定時制高校を統廃合した。
渡辺弁護士。築地市場は都政の重大な争点である。豊洲移転を東京都は進めている。移転予定地は汚染まみれ。築地市場は世界も認める市場である。東京都は土地を買い取っているが、汚染浄化を売り主に義務付けなかった。汚染浄化費用は都民の税金で使われる。豊洲移転は確定していない。やさしい都政であれば築地市場をどうするかは目に見えている。
黒田節子。原発いらない福島の女達。東京の電気は福島で使われている。東京と福島と共に手を携えながら脱原発を進めていこう。東京の人と金と情報を正しく使って福島を助けてください。待ったなしの時間を未来の命のために使いましょう。
一問一答。野宿者の排除が行われている。
強制排除には反対する。止めさせるべく全力をあげる。
朝鮮学校の差別。
日弁連で声明を出した。個人としても声明に従う。
外環道。現在の状況下で、これ以上の道路建設はムダ。開発に金を使うならば福祉を充実させる。石原都政の大型開発は住んでいる人が幸せにならない。
青少年育成条例。表現の自由を侵害する。知事になっても見解を変えるつもりはない。
性的少数者の人権。同性婚。一個の人間として人権侵害は許されない。
風営法でダンス規制。許されない。
住宅政策。住まいの問題が基本的人権の一つとして理解されていない。ゼロゼロ物件で一日でも家賃の滞納をしたら、追い出される。住まいの保障が重要である。都内では空き家が広がっている。家賃補助。ヨーロッパでは人間らしい住まいは基本的人権の一つとされる。
上原公子。これほど来てくれるとは思わなかった。やっと辞めてくれた。こんなチャンスを逃したら、歴史の恥になる。ネット社会で表現方法が変わってきた。新しいやり方で怒りを乗り越えていこう。都民の選挙にしなければならない。勝手連を山ほど作ってください。宇都宮さんの本を読むと涙が出る。イメージカラーはオレンジ。オレンジカラーに染めましょう。
田中弁護士。法曹界で宇都宮氏を知らなければモグリである。言論による政治活動は自由である。選挙運動(投票依頼)はダメ。候補者の名前を書いた文書は告示後に配布することはダメ。告示前のWebページを告示後にそのままにすることも可能である。

公共事業徹底見直しを実現する集会

公共事業徹底見直しを実現する集会で国土交通省に要請文を提出しようとしたが、国土交通省側が庁舎に入ることを拒否。国民を蔑ろにする仕打ちに住民側は激怒した。国土交通省は路上で要請文を受け取ると主張した。これに対して住民をコジキ扱いするもと反発。代表者がロビーで要請文の読み上げとなった。
代表者以外は国土交通省前でシュプレヒコールをあげた。
無駄な公共事業を中止しろ震災復興便乗のバラマキを許さないぞ。
国家強靭化基本法案反対。
防災・減災ニューディール推進基本法案反対
スーパー堤防で住民は泣いている。東北の復興に金を回して欲しい。
主権者たる国民が要請に来たことを重く受け止めてもらいたい。税金を有効に使ってください。大型公共事業を止めて東北の復興に使ってください。愛知県から来た。
長崎県は地権者との土地の売り買いしか話をしないと言っている。国土交通省は中にさえ入れてくれない。
秋田県成瀬ダム。発表者全員が反対意見であった。住民の賛成意見はない。必要性も緊急性もない。共に頑張ろう。
リニア新幹線反対。住民には詳しい状況を説明しない。安全対策。リニア新幹線は運転手はいない。一人か二人の車掌で千人の乗客を避難させられるか。リニアの電磁波は健康に有害。放射能と同じ問題がある。
道路連絡会。腸が煮え繰り返っている。防災を理由に公共事業を大幅に増やした。野田政権の下で進められている。外環や外環の2などである。とんでもない大盤振る舞いをしている。国民の生活が大変なのに増税で得た財源を公共事業に充てようとしている。ダムはムダである。
「コンクリートから人へ」で政治が変わると思っていた。国土交通省も変わると思っていた。何だったのか。建設推進側は子どもだましの嘘をついてくる。水は余っている。人口は減少している。巨大な公共事業をする暇はない。国民は黙って見ていない。これ以上、公共事業のために国を潰す訳には行かない。

2012年11月16日金曜日

最高裁裏金疑惑裁判第2回口頭弁論

最高裁裏金疑惑裁判の第2回口頭弁論の第2回口頭弁論が東京地方裁判所で開催された。相変わらず場所は監獄法廷であったが、人権侵害と強く批判された前回とは変わった。原告の一人によると警備員の数は半減した。以前は受け取りを拒否した抗議文も受け取ったという。これはインターネットなどで批判されたためと考えられる。社会の監視がなければ好き放題行うという自浄能力のない救い難い体質を示している。

元外交官の天木直人氏が最高裁裏金疑惑裁判を批判し、反響を呼んでいる。天木氏の批判はブロゴスの一日で読まれた記事の1位となった。
最高裁裏金疑惑裁判は日刊ゲンダイが報道したものである。最高裁判所が裏金を作っていると告発された。それに呼応して原告百人以上が情報公開や損害賠償を求めて提訴した。
その口頭弁論の過剰警備ぶりが人権侵害と批判されている。傍聴人を過激派扱いしていると憤る。しかも傍聴席は8席しかなかったという。多数の警備員を配した暗黒裁判と批判される。日本国憲法で保障された裁判の公開原則を踏みにじるものである。天木直人氏は裁判の形骸化を強く批判する。天木氏の批判は多くの人々の共感を得て、繰り返しリツイートされた。
裏金裁判を担当する裁判官は北本イジメ裁判も担当している。北本イジメ裁判では悪口を言われ、「便器に顔をつけろ」と言われたなどの事実がありながら、イジメを否定した。この判決は非常識と批判された。裁判官はイジメの実態を理解していない、証拠を読んでいないのではないか、と批判された。
イジメは教育や社会の問題であると同時に人権問題でもある。イジメはイジメ加害者だけの問題ではなく、傍観することもイジメを加速し拡大させることにつながる。北本イジメ判決もイジメの傍観であり、イジメを加速し拡大させる。
北本イジメ裁判も最高裁裏金疑惑裁判も、裁判官の思いがどこにあるとしても、世間の注目を集める方向に働いている。北本イジメ事件と最高裁裏金疑惑裁判が同一の裁判官によるものであるとの事実が判明したことで一過性の怒りでは終わらない、息の長い批判になる。

池上永一『テンペスト』書評 林田力 wiki

池上永一『テンペスト』は19世紀後半の琉球王国を舞台とした歴史小説である。首里天加那志や聞得大君加那志、ノロなど琉球王朝の言葉が多用され、琉球王朝の雰囲気が伝わってくる。日本では江戸時代の幕末に相当する。日本と同様、琉球王国にも列強の船が出没するようになってきた。

性を偽って王府の役人になる女性・真鶴(仲間由紀恵)が主人公である。頭脳明晰な少女・真鶴は宦官・孫寧温と称して王府に出仕し、薩摩や清国、欧米列強の間に揺れる琉球を救うために活躍する。孫寧温は大奥に相当する御内原(ウーチバラ)にも手を入れ、破天荒な巫女・聞得大君に正体を見破られ脅迫されながらも、最終的には阿片の密売組織を摘発する。当時は現代以上にジェンダーが厳然と存在する社会で、女性が男性になりすますことの緊張感は現代以上である。

一般に琉球は平和的な王国であったが、薩摩藩によって侵略され、虐げられ続けたという固定的な歴史観がある。1993年のNHK大河ドラマ『琉球の風 DRAGON SPIRIT』が典型である。これに対して『テンペスト』では守旧派の頑迷さや王宮の権力闘争など琉球王国の醜い面も描く。その一方で、薩摩藩士に爽やかで良心的な人物を配置する。

米軍基地の大半を押し付けられているなど沖縄の現状を鑑みれば、大和に虐げられる沖縄という歴史認識は基本線として維持すべきものである。それでも琉球王国や薩摩について固定的な歴史観に捉われない作品が登場したことは、それだけ日本とは異なる独自の国家であった琉球王国の存在が当然の前提となった証拠である(林田力「男装ドラマ対決の意外な伏兵、仲間由紀恵のNHK『テンペスト』」リアルライブ 2011年7月20日)。

『テンペスト』で興味深い点は柵封体制を東アジアの国際連合のように捉えていることである。朝貢国は中国に一方的に従属するのではなく、国際社会のメンバーとして外交を展開する。日本では聖徳太子の「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや」以来、柵封体制に入らなかったことを誇りとする傾向がある。しかし、東アジアの国際社会から見れば偏狭な鎖国精神でしかない。NHK大河ドラマ『平清盛』でも中国との貿易によって国を富ませようとする清盛の革新性と体面にこだわって朝貢関係を否定する公卿の保守性を対比させている。

下巻はペリー来航から琉球処分に至る琉球王国の最後を描く。流刑に処せられたネイオンは側室・真鶴として王宮に戻る。ペリー来航の国難に対処するために孫寧温も赦免され、真鶴と孫寧温の二重生活を送ることになる。側室の立場では政治に全く口出しできないところがポイントである。真鶴にとっては才能を発揮できず、それ故に性を偽って孫寧温とにならなければならなかった。
http://www.hayariki.net/7/23.htm
これは女性抑圧的な制度であるが、一方で王朝の知恵でもある。昔から王朝の乱れは王妃や側室の一族の専横にあった。現代でも配偶者の口出しが相続紛争泥沼化の原因と指摘される(灰谷健司『相続の「落とし穴」 親の家をどう分ける?』角川SSコミュニケーションズ、2008年、58頁)。それ故に側室に政治的発言権を持たせないことは王朝の安泰にとって意味がある。

王朝の安泰という点で琉球王国の大きな特徴は聞得大君の存在である。一般に王の姉妹が就任する聞得大君は王国の宗教的権威である。政治的権威と宗教的権威の二元化と位置付けられるが、王宮内では王妃や寵愛を受けた側室を牽制する存在になる。『テンペスト』の大君はふてぶてしい存在で王妃に同情したくなる読者も少なくないだろう。しかし、王妃や側室の口出しが王朝の乱れとなった歴史を踏まえれば聞得大君の存在意義は大きい。

宇都宮けんじキックオフ集会

宇都宮けんじ前日弁連会長のキックオフ集会が東京都中野区で開催された。中野駅前ではギターを弾いて歌っている人がいた。「東京なのに宇都宮。弁護士だけど、けんじ」と。
中山たけとし弁護士。石原知事の辞任表明後に親しい人が集まって声明を出した。所属や立場を越えて、やさしい東京を作るという一点で集まった。多くの都民に参加を呼び掛ける。言葉と行動が一致して裏表がない。ヒューマニズムに基づいている。平和や人権は私達の行動で作り上げる。
松元ヒロ。太陽の党は火傷しそうなので離しておきましょう。平和を食い物にすることは、戦争を食い物にすることよりいい。
宇都宮けんじ。石原都政を変える闘いに参加できることを喜ばしく思っている。東京に民主主義を取り戻す運動と思っている。出馬してくれてありがとう、と激励された。脱原発の東京を作らなければならないと改めて認識した。原発のない日本は人にやさしい、環境にやさしい日本になる。
脱原発の運動は福島の被災者の支援、被害実態と向き合わなければならない。避難者には家族がバラバラになるケースがある。高齢者は環境が異なると体を壊す。配偶者が亡くなられたことを数日間も知らされなかった。見ず知らずの土地で火葬をしなければならなかった。原発事故は惨たらしい。原発事故被害は国が責任を負うべきである。
東京都の原発政策。東京都や東京都民は福島原発事故被災者を支援しなければならない。
貧困問題に取り組んできた弁護士であるため、石原都政の福祉切り捨てを許すことができない。石原都政の福祉切り捨てで貧困と格差が拡大している。労働者の最低賃金は生活保護以下の水準である。
石原都政は大規模開発をやってきたが、貧困と格差を拡大した。人に優しくない都政であった。
日の丸や君が代の強制は思想信条の自由を侵害する憲法違反。管理統制の一番の被害者は子ども達。学力競争などがいじめの原因になっている。いじめのない学校を取り戻す。
憲法を守る。東京が平和のメッセージを出すことはアジア諸国との良好な関係を作る。
雨宮かりん。宇都宮さんと言えばあんパンと牛乳。反貧困ネットワークの会議でコンビニの袋からあんパンと牛乳を取り出して食べた。思いきった決断をした。
宇都宮。もっといい人がいるのではないか、と思っていた。二年前にも声をかけられたが、日弁連会長を目指しており、断った。東京のような財政力のある都市ならば、貧困問題に何とか出きるのではないか、と考えた。
日弁連は福島原発事故以前からエネルギー政策の転換を求める決議をしていた。先進性があるが、決議だけではダメである。
弁護士の発想は東電への賠償請求。申し立てた被害者は救済される。申し立てない人が救済されなくてもいいということにはならない。国が責任をもって被災者の生活支援をすべき。
都民投票34万人の署名は重い。住民参加について考えていこうと思っている。
貧困問題。追い出し屋の問題などを取り組む。高齢者の施設は解決しなければならない。住まいは基本的人権の一つ。家賃補助をする。
公契約条例。最低賃金以上の企業にしか入札させない。内需を拡大して経済の活性化になる。
石原都政で破壊されたものが復活しそうである。
鎌田慧。長い間、東京都の都民でいることを恥ずかしく思ってきた。東京ほど非国際的な都市はない。都知事が差別的な人間であった。女性や障害者、マイノリティへの差別。差別は犯罪である。彼は自分から投げ出した。これはチャンスである。デタラメで勝手放題の暴君は去った。後継者を指名する。民主主義ではない。
脱石原都政、脱石原後継者、脱原発で日本を変えるチャンス。
落合恵子。宇都宮出身。脱原発の集会を栃木で行った。原発単体だけでなく、原発的体質を批判しなければならない。石原単体のみならず、石原的体質を批判しなければならない。
人が生きていく痛みが分からない人が政治をやってはならない。選挙のためだけに脱原発を言ってはいけない。選挙の日まで怒りを抱き続け、やさしさに手渡す。
佐高信。石原には都民という言葉はなかった。猪瀬直樹を相手にしたくない。かつては小泉純一郎の子分であった。今は石原慎太郎の子分である。子分を親分にしてはならない。
宇都宮さんは藤沢周平ファン。サラ金問題などでは暴力団の追い込みなど、凄まじい。
海渡雄一。原発訴訟をやってきた。日弁連の事務総長を任命された。宇都宮さん以上に都知事にふさわしい人はいない。
素晴らしい人格。弱いものへの共感。
人の気持ちを人格的に包容して変えていく。
勉強熱心。シンポジウムの最後まで聴いていく。真剣にメモをとる。
行動力。被災地に飛ぶ。
決断力。突破力。ローンの問題などを解決してきた。
山本太郎。サプライズも何も一聴衆として来た。舞台袖と言われた。東京を市民の手に取り戻せる時が来た。宇都宮さんについて悪いことを聞かない。
東京都は原発一ワットも使っていない。宣言する
瓦礫処理。住民の意見を聞く。石原はトップダウンで決めていたが、住民と話して決める。
山本。焼却文化は問題。
宇都宮。十分検討する。
山本。東京都は汚染されていく地域もある。
宇都宮。健康調査をやっていく。
山本。細かな土壌調査をやってほしい。
宇都宮。調査をやっていきたい。

2012年11月15日木曜日

道路住民運動全国連絡会要請書

はじめに

昨年3月の東日本大震災以降、防災・減災を理由に、これまで凍結してきた高速道路の凍結解除や新たな高速道路建設の事業化を進めています。

東京外環道東京部分の本格着工(事業費1兆2800億円)、道路公団民営化の際に凍結した新名神二区間の凍結解除(6800億円)、三陸沿岸道路建設(事業費1兆4000億円)などが上げられます。

また、国史跡八王子城跡や国定公園・高尾山をトンネルで串刺しにし、横浜の閑静な住宅地を分断する首都圏中央連絡自動車道は、H23、24年の各年に1000億円近い事業費を投入しています。

東京外環道の千葉部分は、沿線住民の反対の声を無視して、強制収用手続きに入りました。

国民に多大な税金を強要しながら、その多くの財源を大型道路事業に使おうとする国の税金の使途に強く抗議します。

道路住民運動全国連絡会は、上記の高速道路建設や強制収用の中止を求めます。さらに来年度予算の作成に当たっては、これら事業の見直しと中止を要請します。

個別の住民団体からの質問や要請に対し、説明責任を果たすべく誠意ある回答を強く求めます。

東京外環道千葉区間

公害調停における千葉県郊外審査会・調停委員会の勧告の趣旨に従い、模型実験、風洞実験による環境影響予測をジャンクションやインターチェンジなど、影響の著しいと予測される地点で実施し、その結果を踏まえ、住民との協議の場を通して環境問題を解決して下さい。
http://hayariki.net/7/7.htm
首都圏中央連絡自動車道の八王子城跡と高尾山部分

1 2012年3月に圏央道高尾山トンネル部分の供用が開始されましたが、国史跡八王子城跡の御主殿の滝は涸れた状態が続いている。

地下水位は文化庁との協議同意の水位を現在にいたるも回復していないが、水位はいつ回復するのか説明して下さい。

2 高尾山トンネル近傍の地下水位を観測していた観測孔H20-1、No3-3を地下水位が回復したとして閉鎖し、これまで公表してきた地下水位データの開示も中止してしまいました。

地下水位データの開示を求めます。そのため閉鎖した観測孔を回復させるか新たな観測孔を設置して下さい。

3 城山・八王子トンネル工事によって涸れた榎窪川を元の状態に復活させて下さい。

松井優征『暗殺教室』

松井優征『暗殺教室』は地球の破壊を予告するタコ型の謎生物「殺せんせー」が進学校の落ちこぼれクラスの教師になり、生徒達は日本政府の依頼で教師の暗殺を目論むという漫画である。週刊少年ジャンプに連載されている。

無茶苦茶な設定であるが、読ませる内容になっている。私立椚(くぬぎ)ヶ丘中学校は進学校であったが、3年E組は落ちこぼれ生徒を集めたクラスである。E組の生徒達は様々な面で差別され、自信喪失していた。「殺せんせー」は立派に教師をしており、E組の生徒達も向学心を取り戻していく。

『暗殺教室』の特徴が「殺せんせー」の特異なキャラクターにあることは言うまでもない。加えて落ちこぼれクラスの生徒達を普通の子ども達としている点も大きな成功要因である。かつては落ちこぼれと言えばヤンキーと決まっていた。しかし、ヤンキーでは読者は感情移入できない。ヤンキーは他の生徒に迷惑を及ぼす有害な存在である。むしろ落ちこぼれクラスに隔離することが正しい教育施策と受け止められかねない。

また、ヤンキーの更正物語は使い古された筋書きであり、新鮮味に欠ける。もともと日本社会はヤンキーという迷惑かつ恥ずかしい存在に対して寛大過ぎた。ヤンキーには荒れるだけの原因や理由があるかもしれない。それ故に非行を理由にヤンキーを退学処分にすることが教育者として責任放棄であるかのようなナイーブな論調も出てくる。

しかし、ヤンキーに荒れる原因があるとしても、ヤンキーが暴走行為などで他人に迷惑をかけることを正当化する理由にはならない。他の生徒の教育環境を維持するという視点に立つならば、ヤンキーの事情を無視して問答無用に排除することが教育者として正しい解決策になる。
http://www.hayariki.net/7/50.htm
他の生徒の迷惑を省みず、教育者にヤンキーの抱える問題に向き合わせることを期待することは、ヤンキーの甘えであり、自己中心主義である。相手がヤンキーだからといって、相手に一目置き、相手の心情を理解して向き合わなければならない理由はない。むしろヤンキーの暴言を逆手にとって硬直的な対応をした方が、ヤンキーに甘えを自覚させることができる(林田力「AKB48「カチューシャ」PVで教師役の篠田麻里子の教育的センス」PJニュース 2011年6月3日)。ヤンキーは甘ったれでしかない。周囲がヤンキーの苛立ちや不満を汲み取って温かい目で見守ることは完全な誤りである。

『暗殺教室』の落ちこぼれクラスには問題児はいても、ヤンキーはいない。後の修学旅行編で登場した他校生徒のようにヤンキーは徹底的に外道に描かれている。残念なことに日本のエンタメでは恥ずかしい存在であるヤンキーを持ち上げる作品も少なくないが、『暗殺教室』は異なる。ヤンキーを排除する健全な道徳観が背後に存在することが、一見すると反道徳的な『暗殺教室』を楽しめる要因である。

流行語

オスプレイ/いいね!/原発ゼロ/ナマポ/iPS細胞/もっといい色のメダル/維新の会/維新八策/塩こうじ/爆弾低気圧/遠隔操作ウイルス/これまでに経験したことのないような大雨/近いうちに解散/東京ソラマチ/ワイルドだろぉ?/27人のリレー/手ぶらで帰らせるわけにはいかない/竜巻/ネトウヨ/50℃洗い/終活/ロングブレスダイエット/LCC/美魔女/タニタ食堂/ジュリー/決められない政治/体幹トレ/街コン/ビッグパフェ食べたい/奇跡の一本松/金メダルに負けない人生/ソー活/佐川男子/あじさい革命/イクジイ/たかが電気のために/チーム力/休眠口座/キンドル/金環日食/うどん県/ステマ/この人を見よ/キラキラネーム/霊長類最強女子/オッケ〜/第3極/自称霊能者/野獣

林田力『東急不動産だまし売り裁判』エネルギー

林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』には、すさまじい力を帯びたエネルギーがある。読者の間からは、まるで地上に降り注ぎ泥を流し去る雨のように沢山の詩がほとばしり出てきた。
東急不動産工作員の怒りと陰湿な誹謗中傷は東急不動産だまし売り裁判の有効性の確認になる。東急不動産だまし売りの悲惨さには息が止まりそうになる。それでも林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』には愛する親族や母親がすぐそばにいるような安心感、言葉にできないほどの心地よい感覚がある。『東急不動産だまし売り裁判』の一行一行の背後には膨大な量の情報が含まれている。

都知事選・松沢成文氏の政策分析

松沢成文・前神奈川県知事は前回の東京都知事選挙で立候補を表明しながら、石原慎太郎氏が立候補を表明すると出馬を取り止めた経緯がある。この過去はマイナスイメージになる。石原支持層からも反石原層からも反発を受ける可能性がある。一方で、その立場を上手に逆手に取れば石原支持層からも反石原層からも支持を得る可能性は皆無ではない。有力政党の支持も取りざたされており、現時点の有力候補である。
松沢氏は脱原発を述べていない。これは脱原発を掲げる候補者からすると差別化事由になる。しかし、決定的な要素にはならない。松沢氏は環境問題を重要な政策に掲げている。それらは既存の方向性の延長線上にあり、新味はないが、多数の人が支持できる内容である。
ようやく日本社会でも脱原発が多数意見になったが、その大半はソフトな脱原発志向である。決して脱原発デモ参加者の意見が多数意見になった訳ではない。逆に多数の良識ある市民は放射能危険デマを煽り、自主避難やベクレルフリーを呼び掛ける放射脳カルトに眉をひそめている。東京都世田谷区で重層長屋問題に取り組むグループが開催したシンポジウムでは福島原発事故で拡散した放射能による健康被害は小さいという立場から講演がなされた。
ソフトな脱原発志向の人々にとって松沢氏の環境政策は心地よいものである。環境問題について考えている政治家と支持できるものである。これに対して脱原発運動から「松沢氏は脱原発を述べていない」と批判できるが、批判に必死になればなるほど逆効果である。一部の脱原発運動の過激さが浮き彫りになり、ソフトな脱原発志向の人々の拒否感が強くなる。もともと脱原発は都政の本来的な争点ではない。都知事選挙で脱原発を過度に強調することは市民を離反させる。
松沢氏の政策で最も個性的なものは江戸城天守閣の復元やお台場カジノ構想である。ここには開発推進姿勢が見え隠れする。開発優先からの転換が都知事選の本質的な争点となる。
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2012年11月14日水曜日

黒川博行『繚乱』林田力wiki書評

黒川博行『繚乱』は不祥事で大坂府警を退職した元警察官を主人公とした小説である。競売屋の調査員になり、倒産寸前のパチンコ屋の闇に迫る。うんざりするほどの警察の腐敗、個人情報濫用、業者の癒着が登場する。それは現実の警察を下敷きにしたものでリアリティがある。主人公も正義ではない。警察の人脈を利用して警察の保有する個人情報を入手し、自分達の調査に役立てる。この種の犯罪も現実に起きている。純粋には正義とは言えない立場の主人公が巨悪を滅ぼすという筋書きもあるが、『繚乱』は異なる。小悪が巨悪から掠めとる程度である。敵対者側は黒幕から小物に至るまで悪が揃っている。小物は小物なりに卑劣な悪である。警察を取り巻く闇の深さが理解できる小説である。
正義ではない主人公を描いた『繚乱』にとって最後は印象的である。善悪の筋を通した結果になった。ここでは名前も紹介されないヤクザが重要な役割を果たす。このヤクザの行動は全体的な利害関係からは無意味な行動である。しかし、ヤクザ個人の意地が込められた行動である。警察の腐敗を見せつけられた後であるために名もないヤクザの行動に一種の爽快感があり、悲劇的な結末にも妙な納得感がある。林田力wiki
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渋谷区で脱法ハーブ吸引女性が死亡か

東京都渋谷区で脱法ハーブを吸引したと見られる女性が死亡した。女性は渋谷区円山町のホテルにいた。一緒にいた少年は脱法ハーブを吸引したと警察に述べているという。現場にあった植物片は警察が鑑定している。
大坂府議会は本会議において脱法ハーブを規制する条例を全会一致で可決した。脱法ハーブの使用や所持にも罰則を設けた。
この条例に世論は好意的である。脱法ハーブは社会問題になっている。脱法ハーブ吸引によって凶暴化した人間が無関係な周囲の人々を傷つける事件も起きている。
一方で所持を罰することを懸念する声もある。人を陥れるために脱法ハーブ所持者を作り上げる危険があるためである。脱法ハーブを宣伝広告し、販売する輩を罰する方がストレートである。

脱法ハーブを吸ったと述べる男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力wiki
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2012年11月13日火曜日

水上勉『沢庵』

水上勉『沢庵』は沢庵和尚の一代記である。宮本武蔵や徳川家光らとの絡みで有名な存在であるが、個人としては必ずしも知られていない。その沢庵を本書は史料に基づいて生い立ちから詳述する。
『沢庵』には「大徳寺は茶道のサロン」との表現がある(27頁)。大徳寺と茶道の関係の深さは本書にも表れている。参禅した茶人を「よくお寺に行ったりして」と遊んでいるかのように非難した人物がいるが、茶道の研鑽について無知であることを暴露している。
本書は桃山時代から江戸時代初期に至る政治史の中で沢庵の人生を物語る。この時代は幕藩体制が強固になる過程で多数の人々が「長い者には巻かれろ」で権力に迎合した時代であった。仏教も支配体制に組み込まれ、葬式仏教に堕落した。その中で沢庵の権力に迎合せず、反骨精神と清貧生活を貫く姿勢は清々しい。東急不動産だまし売りと闘った立場として大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
沢庵は紫衣事件で幕府に抗議して流刑に処せられた人物として知られる。沢庵の権力に媚びない姿勢は紫衣事件以前から一貫していたことを本書は描いている。
紫衣事件は江戸幕府の横暴である一方で、既得権擁護者の抗議というネガティブな評価も成り立つ。現実に抗議活動が盛り上がらなかった背景には腰砕けになった僧侶もいたためである。しかし、沢庵は既得権擁護者ではない。地位を求めず、自ら清貧生活を貫いた。それを丁寧に描本書はいている。
本書は大徳寺についても詳述する。室町幕府の庇護を受けた五山に対して大徳寺を後醍醐天皇に由来する朝廷ゆかりの寺と位置付ける。紫衣事件で朝廷と幕府が対立した背景が一層理解できる。林田力
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アナスタシアv林田力wiki書評

ウラジミール・メグレ『アナスタシア』はシベリアの森林地帯で自然と共生する生活を送る女性アナスタシアとの不思議な交流記である。著者ウラジミールの体験を記述する形になっている。著者はペレストロイカで経済活動に目覚めた実業家である。西側の物質的な文明生活に憧れていた実業家がアナスタシアとの交流によって人生観を変えていく。
アナスタシアは技術優先、科学絶対の文明社会で忘れ去られた心理を語る。科学信奉者ならば非科学的と切り捨てるだろうが、現代文明の行き詰まりは明白である。水に挨拶すると水が力を持つという話もある。これは日本でも論争を巻き起こした話である。スピリチュアル思想の国境を越えた普遍性が実感できる。
著者は実業家であり、物質的な価値観に染まった人物である。そのために優秀な生徒とは言い難い。アナスタシアの発言に対して何度も激怒している。これが本書の特徴である。
ある主張を伝えるために一人の人物に説明させるのではなく、話し手と聞き手の対話形式にすることは一般的な手法である。古くはプラトンや論語がある。現代ではヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』がある。これらの書籍では生徒の方も優秀な人物であることが多い。それによって聞き手の無理解による繰り返しを何度も読まされるもどかしさを回避できる。これに対して『アナスタシア』は聞き手のレベルは低い。このために肝心のアナスタシアの話が十分に聞けないが、それによって読者にもっとアナスタシアの話を聞きたいという渇望感を与えている。林田力wiki
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2012年11月12日月曜日

築地市場移転反対wiki林田力

築地市場駅を降りると外国人を含む観光客の大群に出会う。観光資源としても価値があり、移転は損失である。築地市場内には松平定信の邸宅・浴恩園跡やマグロ塚もある。マグロ塚はビキニで被爆したマグロを埋めたものである。
築地市場ではカモメを始め、鳥が多く飛んでいた。あまり人間を恐れず、人が歩いている頭上のすぐ上を飛んでいた。築地市場が移転され、高層マンションやオフィスになれば鳥の生存は脅かされる。林田力wiki

国立市上原裁判とは

上原。司法世界が歪んでいる。狭い世界。個人の問題ではない。川神裁判長が上原元市長の賠償金を請求せよとの判決を下す。悪い裁判官はドンドン名前を言うようにした。39名の弁護団を結成。キーワードは市民自治。
国立市は環境意識が古くから高かった。上原市長の当選は市民の景観を守るとの意思の現れである。判決は無理している。個々の行為は不法行為を構成しないが、一連の行為として全体的に観察すれば営業妨害になるとの判断。
自分達の街を自分達で作っていこう。地方自治の本旨。日本国憲法に規定されている。市民の意思がどこにあるか、どのような街を望むのかを行政は聴かなければならない。オール国立でやってきた。手続きは全て踏んだ。石原慎太郎や橋下徹とは異なる。
政治家は中立ではない。政治家はチェンジを主張するものである。ダムを止めるということも利害関係がある。
国立市は上原を攻めたいがために明和地所のような主張になっている。川神裁判長が市民自治を踏みにじる判決を言い渡した。上原裁判でも川神を担当した。川神に回避を要求し、自ら回避したが、新しい裁判官の上司は川神である。自治とは何だろうという虚しい思いが出てくる。東京都知事選は主権者として役割を果たすチャンスである。
保坂区長。国立市の控訴取り下げで裁判を確定させてしまった、司法判断が練れていないことが第一の問題である。
去年の今頃は飛び抜けて放射線量の高い場所が出ていた。それを発表するかどうかは大きな決断であった。ラジウムであったということは分からなかった。床下にラジウムがあった。これを発表した。世界中のメディアの中継車が区役所を囲む。福島原発事故の影響ではなかった。東京都に連絡しても、世田谷区の出方を注目していると言われた。
世田谷区では重層長屋の問題がある。ロフト付きなので四階建て。マンションならば規制があるが、長屋には規制がない。何か問題があれば規制や見直しは不可欠である。原発の稼働停止要求も電力会社に損害を与える。
裁判官は世間知らず。官舎に住んで一般人と付き合わない。タクシー運転手を雲助と呼んだ裁判官がいる。裁判員制度導入のタウンミーティングを広告会社に丸投げした。契約書を作成しなかった。司法の体質が出た判決である。東日本大震災があって街づくりの問題意識を変えなければならない。多くの人が関心を持つべき問題である。
対談。上原。首長のできることには意外と縛りがある。議会の役割、市民の役割。予算が決められて初めて執行できる。予算も条例も決定権は議会にあるが、責任は負わない。議員は言いたい放題。何故、議員は責任を負わないのか。
裁判が始まると梯子を外された感じである。市民からもっとやれと言われたのに。
保坂。今回の件は誤った判決として是正されなければならない。民主主義のルールから外れた判決である。利益を私するようなケースでは首長が責任を負うこともあるが、上原さんのケースは異なる。市民も問われている。個人の問題にすりかえられているが、景観や環境への歩みが否定されている。
上原。本当は市民が怒らなければならない。市民の活動が否定された。市民運動は継続が大変である。脱原発デモも減っている。権力者は市民が日常に戻ることを待っている。市民は最後まで応援しなければならない。誰も責任をとらない日本。世界から見て恥ずかしい。責任を明確にしなければ日本に民主主義は育たない。
保坂。大日本帝国憲法と比べた日本国憲法の土台は国民主権。安倍政権のタウンミーティングのシナリオは広告代理店が作っている。世論のねつ造ではないか。
上原。丁寧に議論すれば良識的な結論が出るが、知事にしたいアンケートを見てガッカリした。猪瀬直樹が一位、辞めたはずの石原慎太郎が二位になっている。ここが試される時期である。人気投票になってしまう。命の瀬戸際を自分達で決める時代になった。首長の腹のくくり方で住民の命が左右される。
弱者はどうするのか。貧困が広がっている。就学児援助が広がっている。東京都知事選挙を一人一人が自分の選挙として戦わないと勝てない。
保坂。災害対策では統治機構の指揮命令系統の強化が述べられることが多い。東日本大震災では指揮命令系統が固すぎて機能不全になった。民主主義の構造のベクトルが問われている。住民自治の自治体が災害では強い。地域から積み上げて迅速柔軟に対応する自治力が必要。世田谷区は過去に細かな地域に分けて権限を委譲した。後に統廃合された。効率は上がったが、災害対応は落ちただろう。
上原。高齢化社会で皆が居心地のよい街づくりをすることが防災になる。自分達の手で日常的な街づくりをすることが災害時の助け合うことになる。
保坂。国立市も世田谷区も江戸時代は見分けがつかない姿であった。行政は旧住民との接点が強い。新しいつながりを作っていくことを課題にしている。
上原。街づくりを楽しまないか。日本のコミュニティーは祭である。縛りではなく、街を楽しむ。世田谷区はモデルにしてきた。リードして楽しい街を作ってください。
質問。裁判官のフルネームを教えて下さい。
議会が債権を放棄して市長の責任を負わせない。
裁判官は片寄った判断を下す典型例である。損害がないから請求には当たらないとなる筈ではないか。
上原。裁判長が片寄った人物であった。
保坂。判検交流にもメスを入れる必要がある。
川神裁判長は日比谷公園の使用を却下した裁判官である。

2012年11月11日日曜日

暗殺教室v林田力wiki書評

『暗殺教室』は地球の破壊を予告する怪物が進学校の落ちこぼれクラスの教師になり、生徒達は教師を暗殺しようとする設定の漫画である。週刊少年ジャンプに連載されている。
無茶苦茶な設定であるが、面白いストーリーである。怪物はキチンと教師になっており、落ちこぼれクラスの生徒達も向学心を取り戻していく。
この漫画の成功した点は、殺せんせーの特異なキャラクターにあるが、加えて落ちこぼれクラスの生徒達を普通の子ども達に描いている点である。かつては落ちこぼれと言えばヤンキーと決まっていた。しかし、ヤンキーでは読者は感情移入できない。ヤンキーは他の生徒に迷惑を及ぼす存在であり、落ちこぼれクラスに隔離することが正しい教育施策と受け止められかねない。ヤンキーの更正物語になってしまったならば、ありきたりであり、つまらない。
ヤンキーには非行に走る理由があるかもしれないが、暴走行為などで他人に迷惑をかけてもいい理由にはならない。ヤンキーは甘ったれでしかない。周囲がヤンキーの苛立ちや不満を汲み取って温かい目で見守ることは完全な誤りである。
『暗殺教室』の落ちこぼれクラスには問題児はいても、ヤンキーはいない。後の修学旅行編で登場した他校生徒のようにヤンキーは徹底的に外道に描かれている。残念なことに日本のエンタメでは恥ずかしい存在であるヤンキーを持ち上げる作品も少なくないが、『暗殺教室』は異なる。ヤンキーを排除する健全な道徳観が背後に存在することが、一見反道徳的な『暗殺教室』を楽しめる要因である。林田力wiki
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梶川卓郎『信長のシェフ 5』書評 林田力 wiki

梶川卓郎・原作、西村ミツル作画『信長のシェフ 5』では自治都市・堺との交渉から始まる。ここでは千利休が登場する。面従腹背の堺の納谷衆の中で一本筋の通った人物として描かれる。利休は豊臣秀吉との関係が有名であるが、むしろ信長との関係が深かったとする見解がある(武田正受庵『妻・宗恩の語る利休の貌』中央公論事業出版、2002年、56頁)。

『信長のシェフ 5』の利休も信長に心服している。信長の影響を受けた利休にとって、秀吉は小者にしか映らなかっただろう。内心で見下す意識が秀吉にも分かり、二人の関係は抜き差しならなくなったのではないか。そのような想像を広げられる利休像である。

ケンは明智光秀とも本能寺で対面する。この時点で信長と光秀の関係は本能寺の変に至るような要素はない。光秀は自分を新参者と位置づけ、古参の森可成には及ばないところがあると認めるなど謙虚である。どのように本能寺の変の動機が描かれるか、興味深い。
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新たなタイムスリッパーと思われる人物も登場する。この人物は歴史上の人物に歴史知識で影響を与えている。ケンと同じく自分のことについての記憶をなくしている。未だ当該人物の正体は明らかにされていないが、ケンと関係の深い人物ではないかと推測する。今後の展開に期待大である。

そしてケンの理解者であり、友人のように思っていた森可成に危機が迫る。後に行われる比叡山延暦寺焼き討ちは信長の残虐性を示すものと伝えられているが、可成のような忠臣を失ったことを踏まえれば、それほど異常とは言えなくなる。(林田力)

2012年11月10日土曜日

反貧困の宇都宮健児氏が都知事選出馬

宇都宮健児・前日弁連会長が東京都知事選挙への立候補を表明した。反貧困運動家の都知事就任による都政の変革を期待する。
支持母体の「人にやさしい都政をつくる会」声明では、石原都政は人々の生活を苦しめるような予算削減で捻出した財源で再開発などの無駄遣いを進めてきたと批判する。東京都世田谷区の二子玉川RIZEや北区の十条駅西口地区第一種市街地再開発は典型である(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。
宇都宮氏の東京都知事選挙出馬は反貧困運動にとっても良い影響を及ぼす。反貧困運動は格差が拡大して固定化する日本社会で重要な運動である。しかし、深刻な格差社会が永続する中で反貧困運動にも混迷が見られる。
反貧困運動にとって、ゼロゼロ物件などの貧困者を搾取する貧困ビジネスは倒すべき敵である。実際、住まいの貧困に取り組むネットワークはゼロゼロ物件業者の違法を告発し、東京都は宅地建物取引業法違反で業務停止処分とした。これは反貧困運動の大きな成果である。
ところが、福祉制度が切り捨てられ、セーフティネットが崩壊する中で、反貧困運動の中には貧困ビジネスの批判一辺倒ではなく、貧困ビジネスをセーフティネットとして一定の評価をする動きが出た。日雇い派遣を規制すれば日雇い労働者が困る、消費者金融を規制すればヤミ金融が増えるなどの議論である。この種の主張が貧困ビジネスの側からだけでなく、反貧困運動の中にも出ている。貧困ビジネスを必要悪とする見方である。
このような考え方が出てくる背景には政府への絶望がある。セーフティネットは公共セクターが構築することが筋であるが、そこには全く期待しないために貧困ビジネスに必要悪を見出だそうとする。これは政治意識の欠如から生まれる限界である。そこからは根本的な社会悪との闘いができなくなる。その点で反貧困運動が都知事選挙に取り組むことは政治による貧困問題の解決というアプローチを取り戻すことになる。林田力wiki
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ワンピース68巻v林田力wiki書評

ワンピース68巻はパンクハザードの戦いの続きである。ワンピースは大人気のエンタメ作品であるが、実は社会性にも富んでいる。空島編はパレスチナ問題を連想させる。魚人島編では人種差別がテーマになっている(林田力リアルライブ記事参照)。この巻では依存性薬物の恐ろしさが描かれる。現実社会では脱法ハーブの健康被害が社会問題になっている。脱法ハーブ蔓延という社会悪に警鐘を鳴らす作品になった。
この巻ではナミの正義感を見ることができる。泥棒猫の異名を持つエコノミックアニマルなナミであったが、ここでは薬物依存の子ども達を救おうと奮闘する。依存性薬物への怒りは本物の人間に共通する感情である。林田力wiki
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十条駅西口地区再開発は催眠商法

東京都北区の十条駅西口地区市街地再開発に対し、デメリットを調査し、住民に説明することを求める陳情が北区議会に提出された。陳謝では北区も再開発準備組合も再開発のメリットは強調するが、デメリットは説明せず、催眠商法のようであると批判する。新築マンション分譲で利益となる事実は告げたが、不利益事実を告げずに販売し、消費者契約法違反となった東急不動産と同じである(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。十条駅西口地区市街地再開発で懸念される日照阻害、風害、電波障害は二子玉川RIZEで現実の被害になっている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。二子玉川RIZEの被害を繰り返してはならない。

東急不動産が参加組合員になっている十条駅西口地区市街地再開発は街壊しとして批判されている。十条では過去にも再開発の構想があったが、反対の声が強く、今回は施工地域を狭くした上での計画である。
十条は木造住宅あり、商店街あり、学校ありと生活者の街として成り立っている。百メートルを超えるマンションは異質であり、不要である。大型道路は街を分断する。大型道路ができると道路の反対側の住民は道路を渡ってまで商店街に来なくなり、商店街が成り立たなくなる。
参加組合員の東急不動産は自社の利益しか考えておらず、ステークホルダーの犠牲の上に成り立っている企業である。不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産だまし売り裁判が典型である(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。十条再開発でも権利変換率が異常に低く、平均予想値は百パーセントに満たない。地権者は再開発に参加すると従前よりも狭い面積の区分所有権しか得られない。
しかも、区分所有権であるために共益費や修繕積立金などの出費がかかる。商店ならば内装費などの初期投資が必要である。数千万円かかった例がある。熱海再開発の反対理由も小規模商店が再開発ビルに移っても内装費を負担できないというものであった。道路に面した店舗が再開発ビルに入居すると客の入りが悪くなる。
再開発計画地では反対運動の旗が立てられた。反対運動の旗が立つことで住民の中にも他に反対者がいることを認識し、新たな連帯が生まれている。東急不動産は世田谷区の二子玉川ライズでも街壊しの再開発が批判されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。広域の連帯にも期待したい。
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2012年11月9日金曜日

最高裁裏金裁判の第2回口頭弁論

最高裁裏金疑惑裁判の第2回口頭弁論が11月12日4時から東京地方裁判所の監獄法廷で開かれる。
日刊ゲンダイが最高裁裏金裁判について報道し、大きな波紋を呼んでいる。原告百人以上が情報公開や損害賠償を求めて提訴した。原告代理人は生田弁護士である。
その第1回口頭弁論の過剰警備ぶりが人権侵害と批判されている。傍聴人を過激派扱いしていると憤る。しかも傍聴席は8席しかなかったという。
裏金裁判を担当する裁判官は北本イジメ裁判も担当している。北本イジメ裁判では「便器に顔をつけろ」と言われたなどの事実がありながら、イジメを否定した。この判決は非常識と批判された。

宇都宮健児(宇都宮けんじ)

宇都宮健児(宇都宮けんじ)氏は多重債務問題をはじめとして、弁護士として貧困問題に長く関わってきた反貧困の運動家である。
宇都宮氏は1946年に愛媛県東宇和郡(現西予市)明浜町田之浜といぅ小さな漁村で誕生した。小学3年生の時に家族で大分県の国東半島へ開拓農家として移り住む。熊本で中学(西山中学)、高狡(熊本高校)を過ごす。野球と卓球が得意であった。東京大学でも卓球部に所属する。
学生時代に東上高恙『わたしゃそれでも生きてきた』と、芝竹夫『小さな胸は燃えている』を読み、衝撃を受ける。豊かとは言えない自分の家よりもずっと貧しい人たちの存在を知り、社会のために働こうと弁護士を志した。
弁護士時代は他の弁護士の事務所に居候して働く「イソ弁」生活が計12年と長くしかも事務所を二度クビになった。「落ちこぼれ弁護士」を自称する。そのイソ弁生活の中で多くのサラ金 ヤミ金被害者達と出会い、その被害救済に尽力した。法律そのものの改正にも取り組み、2006年には「グレーゾーン」金利を撤廃させる画期的な貸金業法改正の成立に尽力した。
反貧困ネットワーク代表であり、宮部みゆき『火車』に登場する弁護士のモデルにもなった。リーマンショックのあった2008年暮れから翌年の「年越し派遣村」では名誉村長を務めた。
2010年には完全無派閥の弁護士としては初めて日弁連会長に当選した(林田力「宇都宮健児氏、日弁連会長選挙当選の要因」JANJAN 2010年3月11日)。「市民のための日弁連」を掲げた宇都宮氏の改革姿勢が当選要因である(林田力「宇都宮健児日弁連新会長の課題はモンスター弁護士の排除」PJニュース2010年3月27日)。
日弁連会長としては人権擁護活動や東日本大震災と原発事故の被災者・被害者支援などに積極的に取り組んできた。宇都宮会長時代の日弁連は積極的に政策提言も行った。「希望社会の実現のため、社会保障のグランドデザイン策定を求める決議」では「住宅保障を社会保障に位置付け、国の責任において、多様な低家賃の公的住宅を確保・提供するとともに、家賃補助(住宅手当)や公的保証制度を創設すること」などを求めている(林田力「日弁連理事会で貧困問題を提言」PJニュース2011年7月20日)。
http://hayariki.net/8/faqindex.htm

【転載】「人にやさしい東京」をめざして

都政で実現をめざす4つの柱
宇都宮けんじ
1300万の人たちが暮らし、働き、学び、育つ、東京。
私は、東京の持つ大きなポテンシャルを考えたとき、都知事が本気になって人びとの生活と社会のために働けば、どれほど大きな貢献ができるだろうと考えてきました。
さる11月6日に公表された「新しい都政の実現を求める声明」に、私は名を連ねました。私がつくりたいのは、まさに「人にやさしい東京」です。
私は、多重債務の問題をはじめとして、弁護士として貧困の問題に長くかかわってきました。リーマン ショックのあった2008年の暮れから翌年にかけておこなわれた「年越し派遣村Jでは名誉村長をつとめ、その後、完全無派閥の弁護士としては初めて日弁連会長となり、人権擁護活動や、東日本人震災と原発事故の被災者・被害者支援などに取り組んできました。
やさしさこそ本当の強さだと、私は確信します。「上から目線」ではない、人にやさしい東京——。その実現のために、皆さんとともに働くことを、私は決意しました。
◆ 東京を変える4つの柱の実現をめざします。
(1)誰もが人らしく、自分らしく生きられるまち、東京をつくります。
貧しい家庭で育った私は、誰もが人間らしく、そして自分らしく生きられる社会にしたいという思いで、弁護士になりました。「何が無駄といってまず福祉」という姿勢の前都政のもと、破壊されてきた東京の「生きやすさ」を、私は再建します。
私は、若者もお年寄りも、女性も男性も、障がいのある人もない人も、みんなが参加できるまち・東京をつくります。雇用の拡大のための施策、失業時の所得保障を充実し、人間らしい働きかたのできる東京をめざします。
私は、高齢者や収入のすくない人、自営業者にさらに負担を強いる消費税引き上げに反対します。東京にシャッター街は似合いません。
大規模再開発などの支出を見直し、福祉・医療を充実できる財政を確立します。
(2)原発のない社会ヘーー東京から脱原発を進めます。
絶対に繰り返してはいけない原発事故。大消費地として東京は、福島の原発事故にも少なからぬ責任を持っていると私は考えます。福島をはじめとする被災地への支援のために、自治体としてできるあらゆることをおこないます。これまでのように、事故などのリスクを他県に押し付けながらエネルギー供給を得てきた構造そのものの見直しを進め、再生可能エネルギーの普及など、脱原発のために東京都ができるあらゆることを、都民の参加と知恵を得ながら検討し、実施していきます。
(3)子どもたちのための教育を再建します。
私は、自由と自治の気風があふれる東京の学校を再建します。教育現場が自由であるほど、子どもたちにとっても良好な教育環境と成果がもたらされることは、諸外国の例を見ても明らかです。前都政が進めた「日の丸」・「君が代Jの強制によって、多くの教育関係者が言葉に表せない苦しみを強いられてきました。私は「上から目線」の教育の統制に反対し、自由で生き生きした教育をつくります。学校選択制などで競争をあおるのではなく、着実な教育インフラ整備をはじめとする、子どもたちにあたたかい教育行政に転換し、いじめ問題の解決に取り組みます。
(4)憲法のいきる東京をめざします。
憲法は法律家としての私の原点であり、戦後日本の平和の基盤となってきた宝です。
私は憲法「改正」に反対します。前都政では、アジア諸国をはじめとする都市との交流は停滞しました。私はそれをすぐに再開します。沖縄の人々とともに、自治をまもる立場からも、普天間基地の辺野古移転、欠陥機オスプレイの配備は認めません。米軍基地のない東京をめざします。
憲法9条とともに、憲法25条は、「反貧困弁護士」としての私のライフワークです。
◆都民みんなの声に耳を傾けて、「東京の難問」の解決をはかります。
4期つづいた石原都政のもとで、都政には課題が山積しています。
オリンピック招致、築地移転問題、新銀行東京、尖閣諸島買収で集めた寄付金の処理など、前知事が突然、放り出してしまった課題は、「強いリーダーシップ」という名のもと、都民の声に耳を傾けない強引な施策によって引き起こされてきました。
「解決」を押し付けることは、本当の解決にはなりません。私は、パブリックコメントはもちろん、タウンミーティングなどを積極的に開催し、住民参加のもと、実質的な議論を丁寧に進めて、着実に解決していきます。それこそが、自治とコミュニティの中で求められる本当のリーダーシップだと考えるからです。
東京は変えられます。人と人が支えあう、もっとあたたかい社会に変えることができます。誰かが変えるのではなく、私たち自身の手で、変えることができます。それが今度の都知事選挙なのではないでしょうか。
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尾田栄一郎『ONE PIECE 68』書評 林田力 wiki

尾田栄一郎『ONE PIECE 68』(集英社)はパンクハザード編の続きである。『ONE PIECE 68』は大人気のエンタメ作品であるが、実は社会性にも富んでいる。空島編はパレスチナ問題を連想させる。魚人島編では人種差別がテーマになっている(林田力「『ONE PIECE』第65巻、排外主義者の思想に迫る」リアルライブ2012年2月9 日)。

『ONE PIECE 68』では依存性薬物(ドラッグ)の恐ろしさが描かれる。現実社会では脱法ハーブの健康被害が社会問題になっている。脱法ハーブ蔓延という社会悪に警鐘を鳴らす作品になった。『ONE PIECE』ではキャンディが依存性薬物になっている。これもファッション感覚でドラッグを吸引する風潮への警鐘になる。
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『ONE PIECE 68』ではナミの正義感が見られる。泥棒猫の異名を持ち、金銭が大好きというエコノミックアニマルなナミであったが、ここでは薬物依存の子ども達を救おうと奮闘する。依存性薬物への怒りは本物の人間に共通する感情である。

ゼロゼロ物件とブランズ田園調布が危険

ゼロゼロ物件業者のホームページがGoogleによって危険サイトに認定された。ゼロゼロ物件業者のホームページにアクセスするとコンピューターに害悪を及ぼす可能性があるという。ウイルスやスパイウェアに感染すると推測されている。
同種の問題は東急不動産のブランズ田園調布のホームページでも確認された。ブランズ田園調布のホームページはウイルス対策ソフトから危険認定された。東急不動産もゼロゼロ物件業者も個人情報悪用が批判されている。閲覧者の情報が悪徳不動産業者によって悪用されることが懸念される。
問題のゼロゼロ物件業者は東京都から宅地建物取引業法違反で業務停止処分を受けている。東日本大震災・福島第一原発事故後には自主避難者に劣悪なゼロゼロ物件を提供して金儲けしていると批判された。
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2012年11月8日木曜日

『NARUTO—ナルト— 62』書評 林田力 wiki

岸本斉史『NARUTO—ナルト— 62』はサスケとイタチの物語に決着がつく。『NARUTO』は主人公のナルトがダークサイドに堕ちたサスケが最後に闘うという筋書きが仄めかされてきた。サスケの心は頑なであり、悲劇的な終末が予想された。

ところが、『NARUTO—ナルト— 62』ではイタチと触れたサスケに変化が起きる。物語の終盤が見えてきた感もあった『NARUTO』であったが、まだまだ読者を裏切らせてくれそうである。
http://www.hayariki.net/7/46.htm
敵キャラクターの面の男はカカシとの因縁が仄めかされる。カカシには主人公達の師匠役にとどまらない重要な役回りが予想される。キャラクターを大事にする『NARUTO』らしい展開である。(林田力)

信長のシェフ5巻v林田力wiki書評

信長のシェフ5巻では自治都市・堺との交渉から始まる。ここでは千利休が登場する。面従腹背の堺の納谷衆の中で一本筋の通った人物として描かれる。利休は豊臣秀吉との関係が有名であるが、むしろ信長との関係が深かった。本書の利休も信長に心服している。信長の影響を受けた利休にとって、秀吉は小者にしか映らなかっただろう。内心で見下す意識が秀吉にも分かり、二人の関係は抜き差しならなくなったのではないか。そのような想像を広げられる利休像である。
ケンは明智光秀とも本能寺で対面する。この時点で信長と光秀の関係は本能寺の変に至るような要素はない。どのように本能寺の変の動機が描かれるか、興味深い。
新たなタイムスリッパーとおぼしき人物も登場する。この人物は歴史上の人物に歴史知識で影響を与えている。ケンと同じく自分のことについての記憶をなくしている。未だ当該人物の正体は明らかにされていないが、ケンと関係の深い人物ではないかと推測する。今後の展開に期待大である。林田力wiki
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バガボンド34巻v林田力wiki書評

バガボンド34巻の前半は佐々木小次郎、後半は宮本武蔵の話である。小次郎のパートに惹き付けられた。
武蔵のパートは、ひたすら敵を斬ってきた段階からの精神的成長を描く重要な話である。武蔵が養子にする伊織とも出会う。しかし、方向性は見えており、物語としての躍動感は少ない。
それよりも細川藩の剣術指南役になった小次郎のパートが面白い。既に細川藩には四人の剣術指南役がおり、一筋縄ではいかない曲者もいる。先代からの有力な家臣を抱える藩主の思惑もある。小次郎が剣術指南役となったことによる藩内の波紋に興味をそそられる。武蔵の最後の対戦相手という以上の物語を期待したい。林田力wiki
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2012年11月7日水曜日

いくさの子3巻

『いくさの子』は織田信長を主人公とした歴史漫画である。第3巻では父・信秀の死期が近づく。尾張の実力者・信秀の死は大国今川の尾張侵略に直結する危機であった。
織田信長が天下に覇を唱えられた要因として常備軍の存在がある。本書では、それを一歩進めて信長の統率の下で動く鍛えられた軍団として描く。兵は部隊として動き、個人の武功を求めない。これは源平時代の武士からの完全脱却である。
漫画作品では主人公らの超人的な活躍で勝利を導くという展開になりがちである。その中で集団での戦いを描く本書は異色である。林田力wiki
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2012年11月6日火曜日

よしながふみ『大奥』

よしながふみ『大奥』は男女の立場が逆転した設定で江戸城の大奥を描く漫画である。将軍は女性で、大奥には美男3000人という世界である。映画やテレビドラマにもなっている。

第1巻では若い男子を死に至らしめる疫病の蔓延を説明する導入部に続き、大奥に入った男性の視点で大奥が描かれる。そこは男の妬みが渦巻く陰湿な世界であった。史実と同じく七代将軍家綱は夭逝し、紀州藩主・徳川吉宗が将軍職を継承する。様々な改革に取り組む吉宗であったが、現在の大奥の仕組みにも疑問を持つ。

大奥は男女の立場が逆転したという奇抜な設定が注目される。それでも前半の視点人物のエピソードでは前近代社会の非合理さと時代劇的な人情で話をまとめている。歴史作品として荒唐無稽な設定でありながらも、歴史作品的な雰囲気は濃厚である。
http://www.hayariki.net/7/47.htm
現代人の常識とは異なる設定であるが、劇中人物はその設定を当然視する世界におり、奇抜とは思っていない。ここに読者とのギャップがあるが、改革志向の吉宗に疑問視させることで読者の目線に近付いている。謎の説明が期待されるところで第1巻が終わっており、続きへの期待が高まる。(林田力)

ブランズ

修正が発生したことは承知しました。本日は街づくり関係の集まりで大学に行きますので、明日以降の対応とさせてください。
修正によって良いものになることはいいですが、即座に反映させなければならないとなると逆に躊躇させてしまいます。反映に時間がかかることは多目に見てください。
明日の集まりは確認していませんでした。今夜、遅くなりますが、確認します。

2012年11月5日月曜日

のぼうの城v林田力wiki書評

『のぼうの城』は豊臣秀吉の小田原攻めの激戦・忍城攻めを守り手の立場から描いた歴史小説である。漫画化や映画化もされた。
忍城は小田原北条氏の支配下の城である。石田三成を大将とする大軍が攻め寄せたが、小田原城の降伏まで持ちこたえた唯一の城である。その忍城の城代を主人公とする。タイトルの「のぼう」は「でくのぼう」の略で、城代のニックネームである。無能そうに描かれながら、人を惹き付ける魅力がある。物語では忍城は戦わずに開城する方針であったが、豊臣側の横柄な態度に城代が徹底抗戦を決意する。「長いものには巻かれろ」の日本社会で爽やかである。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りと戦った立場として主人公には大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
本書では敵方の大将・石田三成を単なる悪役とは描いていない。戦下手で他人を陥れることが大好きな卑怯な人間という江戸時代に流布した悪役像とは異なる三成を描いている。それでも、三成を一層嫌いになってしまう。自分の理想を実現することしか考えず、他者を尊重しない。自分の哲学のために、わざと相手を怒らせ、戦争に持ち込む。本人は私心や悪意での行動ではないと思っているために始末に終えない。現場で苦労を重ねてきた加藤清正や福島正則に憎まれることは納得である。
忍城を陥落できなかったという事実は三成の戦下手を示すものとして解釈されることになる。それに対して本書は三成が無能だったわけではなく、それを上回る忍城側の強さを描いている。しかし、しなくてもいい戦争に持ち込んだ三成にとって忍城攻めが三成の戦下手を示すエピソードとして解釈されることは因果応報になっている。物語では水攻めは内側からの離反で失敗する。これも味方の裏切りで崩壊した関ヶ原を暗示していて興味深い。
http://hayariki.net/

和田竜『のぼうの城』

和田竜『のぼうの城』は豊臣秀吉の小田原攻めの激戦・忍城攻めを守り手の立場から描いた歴史小説である。漫画化や映画化もされた。

忍城は小田原北条氏の支配下の城で、関東七名城の一つである。石田三成を大将とする大軍が攻め寄せたが、小田原城の降伏まで抗戦を続けた唯一の城である。その忍城の城代となる成田長親を主人公とする。タイトルの「のぼう」は「でくのぼう」の略で、成田長親のニックネームである。無能と思われながらも、何故か人を惹き付ける魅力がある。

物語では忍城は戦わずに開城する方針であったが、豊臣側の横柄な態度に対して長親は徹底抗戦を決意する。その姿は「長いものには巻かれろ」の日本社会で爽やかである。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りと戦った立場として主人公には大いに共感する(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。
http://www.hayariki.net/7/30.htm
『のぼうの城』は敵方の大将・石田三成を単なる悪役とは描いていない。戦下手で他人を陥れることが大好きな卑怯な人間という江戸時代に流布した悪役像とは異なる三成を描く。それでも、三成を好きにはなれない。自分の理想を実現することしか考えず、他者を尊重しない。自分の哲学のために、わざと相手を怒らせ、戦争に持ち込む。本人は私心や悪意での行動ではないと思っているために始末に終えない。現場で苦労を重ねてきた加藤清正や福島正則に憎まれることは当然である。

忍城を陥落できなかったという事実は三成の戦下手を示すエピソードとして流布している。これに対して『のぼうの城』では三成が無能だったわけではなく、それを上回る忍城側の強さを描く。しかし、しなくてもいい戦争に持ち込んだ三成にとって忍城攻めが三成の戦下手を示すエピソードとして解釈されることは因果応報である。物語では水攻めは内側からの離反で失敗する。これも味方の裏切りで崩壊した関ヶ原と重なって興味深い。

2012年11月4日日曜日

魔法無用のマジカルミッションv林田力wiki書評

『魔法無用のマジカルミッション』は現代文明の中で魔法が使えるという設定の小説である。魔法が使える人間は一部に限られ、ハリー・ポッターの世界に近いが、ハリー・ポッターの世界とは異なり、人間社会で魔法を使うことは禁じられていない。むしろ、地下鉄を即座に呼び寄せる魔法など魔法も現代文明に即したものになっている。
魔法の絨毯の設定も考えられている。魔法の絨毯の運転手は魔法のフロントガラスも使っているという設定である。高速で飛んでも風の抵抗を抑え、虫が口に入ることも避けられる。80頁。
魔法を使えない人間に対して魔法を使うことも禁じられていない。だから強力な魔法使いの登場シーンは魔法を使って悪事を働くヤンキー集団を懲らしめるシーンになる。84頁。日本でも関東連合のような不良集団が社会問題になっており、不良集団が叩きのめされる展開は爽快である。
魔法アクションであるが、主人公カップルが魔法を使えないという設定である。これは著しく不利であるが、その設定が今回のミッション実現に活かされている。林田力
http://hayariki.net/

『SOUL 覇 第2章』書評 林田力 wiki

武論尊原作、池上遼一画『SOUL 覇 第2章』(小学館、2012年)は劉備を倭人とする異色の三国志である。元々は『覇-LORD-』という名前の作品であったが、倭軍の上陸という新展開を迎えるにあたってタイトルを一新した。

『覇-LORD-』の世界では劉備は残忍な人間であり、倭人の燎宇に殺害され、この燎宇が劉備を名乗っている。関羽や張飛と桃園の誓いをする点は三国志と同じであるが、この二人は横山光輝の『三国志』で描かれたような圧倒的な強さはない。曹操が後漢の献帝を殺害してしまうという史実を逸脱した展開になった。

『SOUL 覇 第2章』は劉備が倭国から大軍を呼び寄せ、中華を女王卑弥呼に服属させようとするところから始まる。実際のところは当時の倭国は中国から鏡をもらってキャッキャと喜んでいたレベルであり、中華に大軍を派兵するほどの国力はない。さらに呉がローマの剣闘士奴隷を率いており、国際色豊かである。漢民族中心の中華思想の歴史観とは異なるフィクションを提示する。
http://www.hayariki.net/5/63.htm
他にも趙雲が女性で、呉がキリスト教を信奉するなどユニークな設定が目白押しである。関羽と張飛が劉備から離反するなど三国志の内容からも大きく逸脱している。諸葛亮も劉備とは独自の立場で行動している。三国志で活躍する人物が、あっけなく退場するという驚きの展開も用意されている。

『SOUL 覇 第2章 2』は赤壁の戦いに突入する。諸葛孔明が劉備を殺害しようとするなど、史実から乖離した展開が続いている。その中で印象的なシーンは安易に寝返りを約束する裏切者を切り捨てるエピソードである。「昨日の敵は今日の友」「終わりよければ全てよし」というナイーブな筋書きはつまらない(林田力「【コミック】過去の敵への態度に注目『ONE PIECE 第51巻』」ツカサネット新聞2008年9月17日)。人間の精神の熱さを持っている内容である。(林田力)

井上雄彦『バガボンド』

井上雄彦『バガボンド』は吉川英治の原作に基づいて宮本武蔵を圧倒的画力で描いた漫画である。『バガボンド(34)』は2年半ぶりの刊行になる。前半は佐々木小次郎、後半は宮本武蔵の話である。小次郎のパートに惹き付けられた。

武蔵のパートは、ひたすら敵を斬ってきた段階からの精神的成長を描く重要な話である。武蔵が養子にする伊織とも出会う。しかし、方向性は見えており、物語としての躍動感は乏しい。
http://www.hayariki.net/7/faqindex.htm
それよりも細川藩の剣術指南役になった小次郎のパートが面白い。既に細川藩には四人の剣術指南役がおり、一筋縄ではいかない曲者もいる。先代からの有力な発言権を持つ家臣を抱えながら藩をまとめようとする藩主の思惑もある。小次郎が剣術指南役となったことで藩内に波紋が生じる。小次郎には武蔵の最後の対戦相手という以上の物語を期待したい。(林田力)

本屋さんで待ち合わせv林田力wiki書評

『本屋さんで待ち合わせ』は書評集である。書評と言っても堅苦しいものではなく、自由に書かれている。書籍の内容には触れず、著者の住環境の話で終わっているような書評と言えない書評もあるが、著者の読書への愛は伝わる。軽いタッチで書かれているが、ところどころに鋭い指摘がある。
オカルトの書籍では以下の指摘がある。「宇宙人もツチノコもいないと決めてしまったら、この世界はずいぶん味気なく余裕のないものに変わってしまうだろう」58頁。科学信奉者の偏狭さに嫌悪感を抱く立場にとって納得である。
街作りについても含蓄のある言葉がある。「町をつくるのは『都市計画』などではなく、そこに住む人間のパワーにほかならない」118頁。東京都世田谷区の再開発・二子玉川ライズのように住民を無視した再開発に問題意識を持つ立場として納得である。街作り政策は住民のパワーを壊さず、引き出すことを志向しなければならない。
傾向的には前半は軽め、後半に行くほど深い書評になる。そのため、前半を読んで「書評としての体をなしていない」と思ったとしても最後まで読み進めることを推奨する。林田力
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2012年11月3日土曜日

大坂府議会が脱法ハーブ規制条例を可決

大坂府議会は本会議において脱法ハーブを規制する条例を全会一致で可決した。脱法ハーブの使用や所持にも罰則を設けた。
この条例に世論は好意的である。脱法ハーブは社会問題になっている。脱法ハーブ吸引によって凶暴化した人間が無関係な周囲の人々を傷つける事件も起きている。
一方で所持を罰することを懸念する声もある。人を陥れるために脱法ハーブ所持者を作り上げる危険があるためである。脱法ハーブを宣伝広告し、販売する輩を罰する方がストレートである。

脱法ハーブを吸ったと述べる男が小学校に侵入し、女子児童を暴行するというショッキングな事件が東京で発生した。東京都練馬区の小学校に侵入し、女子児童に馬乗りになるなどした。脱法ハーブは社会に有害である。脱法ハーブを吸う本人が廃人になるだけの問題ではない。社会に害悪を垂れ流す。脱法ハーブを販売し、宣伝広告する輩は罰されるべきである。
和歌山県知事が脱法ハーブの規制案として脱法ハーブ購入者に誓約書を提出させる方針を明らかにした。脱法ハーブ購入者は住所氏名を記載した誓約書で脱法ハーブを吸引しないことを誓約しなければならないように条例で義務付ける。和歌山県と言えば東急建設の談合事件が起きた場所である。
脱法ハーブ(合法ハーブ)は健康被害が多発し、社会問題になっている。安易に脱法ハーブが入手できることが問題である。たとえばアングラサイトには脱法ハーブ店の広告が掲載されている。同じページに宅建業法違反で業務停止処分を受けた貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の広告が掲載されている例もある。コンテンツも正規の料金を払わずにデジタル有料放送を視聴したなど反社会的である。反社会的なアングラサイトは閉鎖させるべきである。林田力wiki
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『魔法無用のマジカルミッション』書評 林田力 wiki

シャンナ・スウェンドソン『魔法無用のマジカルミッション』は魔法が効かない体質のケイティとオーウェンが危険な石「月の目」を追跡する魔法ファンタジー小説である。「(株)魔法製作所シリーズ」の一冊である。

魔法製作所シリーズは現代文明の中で魔法が使えるという設定である。その中で主人公カップルは魔法を使えない。これは著しく不利であるが、その設定が今回のミッション実現に活かされている。

魔法製作所シリーズの世界では一般の人々は認識しないが、一部の魔法を使える人々が存在し、独自のコミュニティを形成している。エルフやドラゴンのような空想上の生物も存在する。ここからは世界的ベストセラー『ハリー・ポッター』の世界観を連想するが、魔法製作所シリーズでは現代文明に溶け込んでいる。即座に地下鉄を呼び寄せる魔法など現代文明に即した魔法もある。

魔法の絨毯の設定にも科学的な考慮もされている。魔法の絨毯の運転手は魔法のフロントガラスも使っているという設定である。これによって高速で飛んでも風の抵抗を抑え、虫が口に入ることも避けられると説明する(80頁)。
http://hayariki.net/7/28.htm
魔法製作所シリーズの世界では『ハリー・ポッター』の世界と異なり、人間社会で魔法を使うことは禁じられていない。魔法を使えない人間に魔法を使うことも禁じられていない。それ故に強力な魔法使いの登場シーンは魔法を使って悪事を働くヤンキー集団を懲らしめるシーンになる(84頁)。日本でも関東連合のような不良集団が社会問題になっており、不良集団が叩きのめされる展開は爽快である。

中世的雰囲気を残す『ハリー・ポッター』の世界観と現代文明に溶け込む魔法製作所シリーズの世界観は対照的である。『魔法無用のマジカルミッション』では敵勢力に『ハリー・ポッター』的な魔法使い像を風刺するような集団が登場する。魔法をテーマにした作品でも印象が大きく異なり、興味深い。(林田力)

2012年11月2日金曜日

東急不動産だまし売り裁判の震え

林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』は読んでいて震えが来る一冊である。読後はびしょ濡れになった。東急リバブル東急不動産のマンションだまし売りへの執着は常軌を逸している。東急不動産の冷酷さは窯の中の氷の像を凍ったままにできそうであった。
『東急不動産だまし売り裁判』は東急リバブル東急不動産に対する激しい憤りを伝える。林田力がいかに真摯に東急不動産だまし売り裁判に取り組んでいるかということも。林田力の根底には熱い感情と論理的な思考がある。林田力は悪徳不動産業者に苦しむ人々の叫びの声を拾い上げ、言葉を武器に戦う作家である。東急不動産だまし売り裁判は終わった出来事ではなく、他人事でもない。人間の尊厳と正義と幸福のための闘争に終わりはない。消費者の権利を擁護する人々の多くが東急不動産だまし売り裁判に喝采を送り、東急不動産だまし売り裁判を踏まえて新たなる旅立ちを志すことになる。
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三浦しをん『本屋さんで待ち合わせ』書評 林田力 wiki

三浦しをん『本屋さんで待ち合わせ』は書評集である。書評と言っても堅苦しいものではなく、自由に書かれている。書籍の内容には触れず、著者の住環境の話で終わっているような書評と言えない書評もあるが、著者の読書への愛は伝わる。軽いタッチで書かれているが、ところどころに鋭い指摘がある。

オカルトを扱った『X51.ORG THE ODYSSEY』では以下の指摘がある。「宇宙人もツチノコもいないと決めてしまったら、この世界はずいぶん味気なく余裕のないものに変わってしまうだろう」(58頁)。科学信奉者の偏狭さに嫌悪感を抱く立場にとって納得できる言葉である(林田力「科学信奉者への反感」 PJニュース2010年11月13日)。

街作りについても含蓄のある言葉がある。コリアンタウンとして活気のある大久保を取り上げた『オオクボ 都市の力』の書評では以下のように指摘する。「町をつくるのは『都市計画』などではなく、そこに住む人間のパワーにほかならない」(118頁)。東京都世田谷区の再開発・二子玉川ライズのように住民を無視した再開発に問題意識を持つ立場として納得である(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。街作り政策は住民のパワーを壊さず、引き出すことを志向しなければならない。
http://www.hayariki.net/7/27.htm
傾向的には前半は軽め、後半に行くほど深い書評になり、最後は思いっきりくだけている。古典からBLまで著者の守備範囲の広さを実感できる。もし前半を読んで「書評としての体をなしていない」と思ったとしても読み続ければ後悔しないだろう。(林田力)

めざす会懇談会

中村。保坂区長の下で再生可能エネルギーの活用促進など区民の願いに沿った運営の萌芽が随所に見られる。その中で利用者負担の見直しが降ってわいた。熊本区長時代の指針を踏まえると説明する。
特別区税は減収だが、特別区交付金は増額。法人所得が増加している。膨らむ行政需要として挙げる子ども関連経費、高齢者関連経費、生活保護費は地方自治体の基本的な仕事として、税金によって賄うべきものである。利用者負担の考え方は負担できない人々を公共サービスから排除する論理である。しかも世田谷区の財政見通しでは財源不足は存在しない。平成23年度決算では一般会計の5パーセント近くが使い残しになっている。土木費は前年度比約5パーセント増加となっている。世田谷区の土木関係予算は他の区と比べて大きい。世田谷区で道路が足りない、道路が少ないということはない。
利用者負担の見直しを抜本的に見直すことが「区民の暮らしと健康を支えること」を生かす道になる。区民の暮らしを優先する区政に転換するために利用者負担の見直しを抜本的に見直すことが必要である。
根本。取り組みの説明。陳情を行った。高齢者の会などでも使用料値上げ撤回を求める陳情が出されている。委員会で陳情が審議させる。傍聴を呼びかける。区民の願いを叶える方向に世田谷区を転換させる取り組みとしてご協力をお願いする。一人でも多くの人の参加を求める。
年金者組合。去年は健康診断やガン検診が有料化されてしまった。今年は早めに動いた。陳情した。紙おむつ以外のサービスは見直しを撤回させた。入院している人に聞くと紙おむつ代で二万円くらいかかっている。年寄りの紙おむつ代を取り上げることに怒っている。一緒に戦おう。
二子玉川再開発問題。個別の反対だけでは突破されてしまう。世田谷区の金の使い方を見直す中で広げていきたい。二子玉川ライズ補助金を止めれば値上げは不要というシンプルな論理で広めている。保育関係では国に資金を出すように世田谷の尻を叩く運動も必要。
年金者。世田谷区は区民の生活を守る立場になって欲しいが、情けないことに区長が変わってもなっていない。色々な組織を集めてやってほしい。脱原発でも杉並区や三多摩では集会をしている。世田谷では目立った動きはない。大きな力で運動を進めて欲しい。
女性団体メンバー。娘が幼稚園児の母親。区立幼稚園廃止の動きがある。保護者会有志で反対の動きがある。2千円の値上げで月1万円になる。かなり高い。誰でも幼稚園に行くから、誰でも通える条件にすべき。学童クラブ有料化で必要な学童が利用できなくなることが心配。区民施設利用者団体にも広められるのでは。
東京土建では区民施設を会議などで利用している。組合をあげて区に意見を挙げていきたい。
堀江。外郭団体への支出の精査は十分に行われたか。
二子玉川再開発問題。最近は「保坂はダメだ。期待外れだ」という声を聞く。区の施設が値上げされたら、イベントができなくなるとの話を聞く。文化芸術に理解のない行政は行政ではない。値上げには一般の人々に色々な影響が出てくる。
年金者。我慢できないことが二つある。公平性を言うならば税金をなしにすればいい。介護保険を払っているのに使えない人がいる。区民が施設を利用して教養を高めれば区は損をするのか、そんなことはない。
志村代表。一緒にやろうということである。どうやってひろげるか。動画を公開する。新しいチラシを作った。

2012年11月1日木曜日

東急不動産の十条再開発は街壊し

東急不動産が参加組合員になっている十条の再開発が街壊しとして批判されている。十条では過去にも再開発の構想があったが、反対の声が強く、今回は施工地域を狭くした上での計画である。
十条は木造住宅あり、商店街あり、学校ありと生活者の街として成り立っている。百メートルを超えるマンションは異質であり、不要である。大型道路は街を分断する。大型道路ができると道路の反対側の住民は道路を渡ってまで商店街に来なくなり、商店街が成り立たなくなる。
参加組合員の東急不動産は自社の利益しか考えておらず、ステークホルダーの犠牲の上に成り立っている企業である。不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした東急不動産だまし売り裁判が典型である(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。十条再開発でも権利変換率が異常に低く、平均予想値は百パーセントに満たない。地権者は再開発に参加すると従前よりも狭い面積の区分所有権しか得られない。
しかも、区分所有権であるために共益費や修繕積立金などの出費がかかる。商店ならば内装費などの初期投資が必要である。数千万円かかった例がある。熱海再開発の反対理由も小規模商店が再開発ビルに移っても内装費を負担できないというものであった。道路に面した店舗が再開発ビルに入居すると客の入りが悪くなる。
再開発計画地では反対運動の旗が立てられた。反対運動の旗が立つことで住民の中にも他に反対者がいることを認識し、新たな連帯が生まれている。東急不動産は世田谷区の二子玉川ライズでも街壊しの再開発が批判されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。広域の連帯にも期待したい。
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