2012年12月23日日曜日

二都物語v林田力Facebook書評

チャールズ・ディケンズ『二都物語』はフランス革命前後のロンドンとパリを舞台とした歴史小説である。当時の重苦しい市民生活が描かれる。中でもチャールズ・ダーニーの帰郷時に描かれたアンシャンレジームのフランス社会の悲惨さには押し潰されそうである。その不合理は現代日本の格差社会の貧困と重なる。そして、いつ爆発しても不思議ではない人民の怒りに気付かない貴族階級の愚かさも、たとえば東急不動産だまし売り裁判の東急リバブル東急不動産に重なる(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
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下巻はフランス革命が勃発する。フランス革命については研究が進んでおり、最近は革命指導者の駆け引きが注目される傾向にある。これに対して本書は民衆暴動中心という古典的なフランス革命観である。これが逆に新鮮である。無名の民衆が歴史の主人公という視点は現代日本にも求められる。

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