2012年10月5日金曜日

白竜24巻v林田力wiki書評

白竜24巻は経済誌記者が白竜に密着取材する。その中でベンチャー企業経営者の闇に迫る。職場イジメやパワハラ、退職強要が社会問題になっている中でタイムリーな話題である。今の日本では法律事務所でさえパワハラが内部告発され、退職者の会が結成されるほどである。
オムニバス的に話が進む『白竜』であるが、筋運びに円熟味が増している。企業の不正につけこみ、新たなシノギの種にするという王道的展開を崩すことで、新鮮味を与えている。女性記者を視点人物とすることで、白竜と経営者の人物を比較する。すっかりギャグ担当が板についた剛野組長をオチに持ってくることで、笑いも取っている。
白竜はヤクザであり、不法なシノギで利益を上げており、正義の立場ではないが、結果的に社会悪を滅ぼすために勧善懲悪的な側面もある。その複雑な性質を象徴するものがドラッグ禁止の徹底である。白竜は任侠精神を体現している訳ではないが、ドラッグ禁止によって一本筋を通している。ドラッグ利用者をボコボコにするシーンは一般論として正義ではないとしても、爽快である。
現代日本では脱法ハーブ(合法ハーブ)が社会問題になっている。『白竜』は暴力団員による東急電鉄株買い占めなど時事ネタを取り上げてきた。脱法ハーブ売人との戦いにも期待したい。林田力

0 件のコメント:

コメントを投稿