2012年10月8日月曜日

『武将茶人、上田宗箇』v 林田力 wiki書評

矢部良明『武将茶人、上田宗箇—桃山茶の湯の逸材』(角川書店、2006年)は武将であり、茶人であった上田宗箇の独創の境涯を描いた書籍である。

上田宗箇は利休亡き後の慶長年間、茶の湯の天下一宗匠、古田織部の直弟子として独自の境地をひらいた武門の茶人である。武将茶人としては古田織部が名高いが、茶人としての業績に偏重する。これに対して上田宗箇は徳川家康を恐れさせるほどの猛将であった。関が原の合戦では不利を承知で西軍に与するなど義に厚い武将であった。古田織部を主人公とした漫画『へうげもの』によって知名度が上がった人物である。
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『武将茶人、上田宗箇』では宗箇や同時代人の茶人を独創性で評価する。茶人が自ら茶道具を作るようになった。最初に茶人が自製した茶道具は茶杓である。茶杓は作り手の人格の象徴と位置づけられる。『武将茶人、上田宗箇』には「利休の人格を一見したければ、彼の茶杓を見るのが一番手っ取り早い」との表現がある(66頁)。

何でもないような竹細工が見る人が見れば高い価格が付くことになる。「長さ二十センチ内外の一本の細い竹が、先行きの内容次第で、後世、信じられないほどの高い価格となっていく」(66頁)。(林田力)
林田力さんの公開中の本 | ブクログのパブー
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