2012年10月8日月曜日

梁宰豪『死活の壁』v 林田力 wiki書評

梁宰豪著、洪敏和訳『死活の壁』(東京創元社、2012年)は囲碁の戦略・戦術をまとめた解説書である。「碁楽選書」という囲碁の解説書シリーズに属する。著者は韓国の囲碁棋士である。

『死活の壁』は上下巻で構成される。『死活の壁』は文字通り石の生死を扱う。活きた石とは絶対に取られることのない石である。死んだ石とは眼を持たないなど最終的に相手に取られる石である。『死活の壁』では様々なパターンにおいて、どこに石を置けば石が活き、または死ぬのかを分かりやすく解説する。
http://www.hayariki.net/7/26.htm
囲碁は黒と白が互いに陣地(地)を広げあい、囲った陣地の大きい方を勝ちとするゲームである。このゲームを複雑にする要素が「石を取る」というルールである。まずは陣地を広げることを考えたくなるが、石が死んでしまったならば意味がない。下巻の帯に記載するように死活の壁を破れば別の世界を開くことができる。

現在、日本と韓国、中国は領土問題に起因した政治対立を抱えているが、囲碁という文化を共有する国々でもある。小さな島という地に固執すると石を死なせることになるかもしれない。(林田力)

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