2012年10月10日水曜日

城平京『絶園のテンペスト』v 林田力 wiki書評

城平京・原作、左有秀・構成、彩崎廉・作画『絶園のテンペスト』(ガンガンコミックス)はファンタジー漫画である。復讐と魔法をめぐる、時間と空間を越えた戦いを描く。『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて2009年8月号から連載を開始した。

タイトルに『テンペスト』とあるようにシェイクスピアにインスパイアされている。冒頭には『ハムレット』の台詞「ああ、なんと呪われた因果か、それを直すために生れついたとは」が引用されている。

魔法を使ったバトル漫画であるが、人生観・世界観・価値観の異なるものによる人間ドラマ重視の作品である。巻き込まれ型の主人公、高飛車なヒロイン、暴走気味の友人と一見すると典型的なパターンに沿っている。しかし、主人公は巻き込まれるだけの存在ではなかった。友人に言えない秘密を持っている。それが物語に新しさを与えている。
http://www.hayariki.net/7/29.htm
主人公達の個人的な関心と、世界的な危機の物語が併存し、バランスが取れている。『絶園のテンペスト 1』のラストでは主人公側の前提の誤りを示唆する内容になっており、続きが気になる終わり方である。(林田力)

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