2012年10月13日土曜日

海のピラミッドと下北沢跡地問題

東京都世田谷区の二子玉川ライズと熊本県宇城市の海のピラミッド不法占拠問題は公共性の私物化という点で共通する。二子玉川ライズはオフィスや商業施設、分譲マンションという東急電鉄や東急不動産の営利事業に莫大な税金が使われている。フェリーの待合所だった海のピラミッドはクラブピラミッドに目的外使用されている。
この海のピラミッド不法占拠問題は、二子玉川ライズと同じく世田谷区の抱える開発問題である下北沢の跡地利用とも共通する。既得権益維持と選挙で表明された民意の無視である。世田谷区では脱原発や大型開発優先からの転換を掲げて保坂展人・世田谷区長が当選した。保坂区長は住民参加で下北沢の小田急線跡地利用の検討を進めている。ところが、東京都は東京都と保坂区長就任前の世田谷区と小田急電鉄で合意した内容に反すると抗議していた。三者合意内容が住民を無視して決定されたものであるために住民の不満が高まり、保坂区長の当選となった。住民参加で検討することは公約の反映であり、三者合意内容と異なるものになることは当然である。
海のピラミッド不法占拠問題も同じである。海のピラミッドは前市長時代にクラブピラミッドに目的外使用が認められたが、前市長の箱モノ行政を批判する新市長が当選した。新市長の下で海のピラミッドをクラブピラミッドに目的外使用させることの公共性が検討され、待合所に戻すことが公共性に合致すると判断された。加えてクラブピラミッドによる違法改造など複数の違反も明らかになった。
宇城市がクラブピラミッドに海のピラミッド明け渡しを求めたことは当然である。これに対してクラブピラミッドは愛国無罪の名の下に明け渡しを拒否する。中国では愛国無罪の言葉によって邦人が暴行され、日本企業が甚大な被害を受けている中で無神経な主張である。
世田谷区の下北沢の跡地利用再検討も海のピラミッド明け渡しも新首長の政治姿勢の反映である。前首長時代の合意内容を根拠に抵抗することは、新首長当選の民意の否定になる。それは民主主義や住民自治の否定である。
下北沢の問題は東京都が抵抗勢力になっているために深刻である。保坂区長の出発点である石原東京都政との対決姿勢強化が望まれる。保坂区長の公約は世田谷区長選挙直前に再選した石原慎太郎東京都知事の政策と真っ向から対立する。保坂区長の評価は東京都政との対決姿勢で量ることができる。
保坂氏と石原慎太郎都知事との対決は既定路線であった。保坂氏は出馬表明後の「新しいせたがやをめざす会」で石原氏と都知事当選を批判的に話した。石原氏も保坂氏の当選後に「脱原発などできっこない」と否定的評価を下した。
当選後の保坂区長はドラスチックな転換を進めたとは評価できない。反対に東京都の進める東京オリンピック誘致ポスターを掲示するなど東京都への妥協的な姿勢も見られる。
一般論として政治にバーターがあることは否定しない。優先度の高い政策を実現するために別の面で妥協する場合もあるだろう。問題はバーターとして成り立つかどうかである。
デジタルコンテンツ問題では東京都から世田谷区に補助金返還を請求され、保坂区政にネガティブな印象を与えた。デジコン問題は保坂区政の前に起きたことで、保坂区長に直接の責任はない。しかし、問題発覚後の情報隠しと受け止められる姿勢が保坂批判に利用される結果となった。熊本前区政の悪癖を断つという断固たる姿勢を採るべきであった。
さらに下北沢問題である。東京都が補助を止めると通告してきた。公約「大型開発優先区政からの転換」に対する煮えきらない姿勢が漬け込まれている。林田力wiki
http://hayariki.net/

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