2012年9月8日土曜日

義風堂々前田慶次酒語り5巻

『義風堂々』は小田原の陣を描く。直江兼続の出生の秘密に気付いた徳川家康が真相を探らせる。直江兼続は主君以上の器量を評価されながらも、家臣を貫いた人物である。それ故に出生の秘密を知られたところで波乱が起きるものではないことは目に見えている。それを武器にしようとする家康が小物に見えるだけである。それでもストーリーには迫力が出てきた。
それは直江兼続が中心のオリジナルストーリーであることによる。『酒語り』では『花の慶次』を再構成する話が続いたが、今回はオリジナルであり、前田慶次は登場しない。
『義風堂々』は『花の慶次』のスピンオフであり、前田慶次にも華を持たせている。かぶき者という似たような主役級キャラが併存することで焦点がボヤけてしまう危険がある。
『花の慶次』によって前田慶次は一躍ヒーローとなったが、歴史上の存在感としては直江兼続の方が上である。前田慶次との関係は直江兼続の一部でしかない。大河ドラマ『天地人』が前田慶次を登場させなかったことは、前田慶次に引きづられたくなかったという意味がある。直江兼続中心の展開に期待大である。
新たに登場した井伊直政は漫画家のパターンでは悪役顔であるが、単なる悪役では終わりそうにない。キャラクターの深みにも期待が高まる。林田力
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