2012年5月18日金曜日

報道の脳死

鳥賀陽弘道「報道の脳死」は新聞記者、雑誌記者の経歴を持つフリージャーナリストによる日本の報道の問題を明らかにした親書である。東日本大震災・福島第一原発事故という未曽有の危機に際する報道の体たらくへの憤りが執筆動機である。
マスメディアとネットメディア、記者クラブ加盟社とフリージャーナリストは対照的に語られることが多い。ネットでは過激な善悪二元論もある。悪を悪と断ずることは悪いことではない。むしろ正しいことである。林田力も東急不動産だまし売り裁判の経験から東急リバブル東急不動産を悪徳不動産業者と断定し、批判してきた。但し、ネット上のマスメディア批判論には敵を知らずに頭の中の妄想だけで吠えている論調もある。この点で著者はマスメディア記者とフリージャーナリストの両者を経験している点で貴重である。
報道の問題を指摘した書籍は多いが、本書は報道を脳死状態にあると断定する点に特徴である。改善や蘇生を期待するという甘っちょろい未来志向な発想ではない。このような冷徹な事実認識が重要である。
林田力は東急リバブル東急不動産から不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされ、消費者契約法に基づき売買契約を取り消した。売買契約取り消しの遠因は、だまし売り発覚後の東急リバブル東急不動産の不誠実な態度である。たらい回しや居留守、偽りの担当者の登場、虚偽の連絡先電話番号伝達など枚挙に暇がない。ここから東急不動産のマンションには住んでいられないと決意した。東急リバブル東急不動産はダメだという冷徹な事実認識があったからこそ、甘い期待で判断を誤らずに売買代金を取り戻すことができた。
http://hayariki.net/

0 件のコメント:

コメントを投稿