2012年4月8日日曜日

銀魂44=?iso-2022-jp?B?GyRCNCwbKEI=?=

バラガキ編、金魂編と長編が続いている銀魂。44 巻も後半はシリアス長編に突入する。
そこではバラガキ編で登場した見廻組が再登場する。銀魂の悪役には高杉を筆頭にギャグと無縁なキャラクターが多い中で佐々木はボケもこなせる貴重な存在であった。早期の再登場は喜ばしい。背表紙にも描かれた信女はバラガキ編では狂った人斬りであったが、キャラクターに深みが増している。
この長編において幕府中枢の腐敗が明らかになる。ここにおいて銀時や桂と高杉の対立は何だったのかという思いになる。銀時や桂は現体制を破壊しようとする高杉と決別した。今の江戸にも守るべきものがあるためである。しかし、銀時にとっても現体制は戦うべき敵である。高杉の問題意識は正しかったことになる。但し、高杉のやり方は普通に暮らす市民を巻き込むことになる。だから銀時や桂が決別する意味があった。これに対して今回の銀時達は巨悪に対してピンポイントに戦いを挑む。だから高杉との対立と今回の戦いで主人公の論理に矛盾はない。
ここからは真の敵を見極めて戦うことの大切さを実感する。敵を間違えるとエネルギーを発散することになりかねない。たとえば秋葉原無差別殺傷事件の背景にある派遣切りなど格差社会への怒りには共感できる点もある。しかし、その行動は格差社会と戦うものにはならない。高杉の戦いにも似たようなものが感じられる。
秋葉原事件に駆り立てたものは格差社会への絶望であった。高杉を駆り立てるものも恩師・吉田松陽を失った絶望である。虐げられた人々の絶望には大きく共感できるが、正しい敵との戦いにエネルギーを収斂させる必要がある。
これはマンション問題の被害者にも重要な内容を含む。マンション問題では不動産業者という敵が明白に見えるが、それほど単純ではない。子会社の販売会社や管理会社、さらには地上げ屋、近隣対策屋、不動産業者と関係のあるマンション住民や管理会社と癒着した管理組合役員など被害者の関心を分散させる。地上げブローカーの嫌がらせに対して、地上げブローカーを相手にせず、東急不動産に内容証明郵便を送付させることで停止させた経験がある。真の敵と戦うことの重要性を銀魂から再確認した。林田力
http://hayariki.net/

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