2012年3月11日日曜日

『白竜LEGEND 21』東急建設の暴力団下請け発注を連想

天王寺大原作、渡辺みちお画『白竜LEGEND 21』(日本文芸社、2011年)は『週刊漫画ゴラク』に連載中のヤクザ漫画の単行本である。黒須組の若頭・白竜こと白川竜也を主人公とした作品である。話の中心は暴力団のシノギである。

この巻は前巻からの続きである「紛争ダイヤモンド」編が完結する。アフリカの紛争、人道犯罪という壮大なスケールで描いた「紛争ダイヤモンド」編であるが、暴力に翻弄されたホステスの覚悟が光る。

次の「湯けむり極道」は暴力団排除の風潮の中で温泉にも行けなくなったというヤクザの置かれた厳しい状況を背景としつつも、息抜き的な話題になった。強面の敵役であった剛野一成・王道会理事長も、すっかりコミカルな役が板についている。かつて部下の前で若頭・赤石誠を侮辱する暴君であった剛野組長も、今では新たな若頭・柳川の忠告に耳を傾けるという変化を遂げた。

最後の「野獣空港」編は空港建設という超巨額の利権を巡り、表と裏の住人が暗闘を繰り広げる話である。これは建設会社の不正がテーマで、現実の黒社会の事件にリンクしている。手抜き施工で金儲けを企む建設会社が暴力団を使って不正を揉み消させようとする。銀座戦争で登場した赤垣組長が剛野組長に代わって敵役になっている。

東急建設が2002年から暴力団系の建設会社に下請け工事を発注していたことが明らかになったばかりで、タイムリーな話題である。『白竜』では暴力団による東急電鉄株式買い占めを素材にしたエピソードもあった。現実の黒社会の事件を素材にする『白竜』のリアリティーに注目である。
http://hayariki.net/manga.htm#18

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