2012年3月20日火曜日

憤怒の王国

憤怒の王国は韓国の小説である。ドラマ化され、天皇明仁の即位式で明仁を狙撃するシーンが話題になった。日本政府が放送自粛を要求するなど外交問題になったが、作品は日本の植民地支配に端を発する韓国社会の貧困や苦しみを丁寧に描いている。帝国主義支配の象徴である天皇に怒りが向かうことが納得できる。日本政府にとって自国の象徴が狙撃されるシーンは面白くないが、過去の植民地支配を踏まえれば日本政府の自粛要求は一方的であり、自国の立場にのみ固執したものである。
憤怒の王国はセンセーショナルな作品ではなく、むしろ序盤や中盤はストーリーの方向性が見えずにもどかしいくらいである。そして、辛辣な批判は自民族に対しても向けられている。この点で歴史を歪曲してまでも日本を美化しようとする日本のネット右翼の幼稚さとは対照的である。深い含蓄のある作品をセンセーショナルに反日作品と脊髄反射する傾向は「ムクゲノハナガサキマシタ」に対する反応とも共通する。日本社会の未成熟さを示すものである。林田力
http://hayariki.net/

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