2012年3月17日土曜日

らぶきょん完結

「らぶきょん」は韓国ドラマ宮の原作となった韓国のマンガである。最終巻の日本語版が出版された。
現代の韓国に皇室が存続していたら、という架空設定でイマドキの女子高生が皇太子妃になるというシンデレラ・ストーリーである。ドラマが日本でも放映されると、冬のソナタなど中高年中心であった韓流ブームを少女にまで広げることになった。韓流を世代を超えた国民的ブームにした立役者とも言うべき作品である。
日本では原作以上にドラマで知られている作品であるが、原作には原作の味がある。ドラマはラブコメを基調にしながらも、シリアスなシーンではシリアスに徹し、視聴者を泣かせた。これに対して漫画はシリアスなシーンでもギャグや作者の突っ込みが入り、シリアスに徹していない。ドラマに感動した向きには残念な演出になるが、お涙頂戴で安易な人気取りを目指さない作品の芯の強さが存在する。
ストーリーはドラマ以上に深刻である。皇太子夫妻は完全に破局し、離婚する。一般人に戻ったチェギョンには新しい彼氏もできる。この状態から最終巻は開始する。愛する二人をもってしても、皇室という制度の壁は高い障壁となっている。
ドラマでは渋い父親になっている皇帝であるが、漫画ではアイドル好きの若作りである。チェギョンとシン王子、ユル王子、ヒョリンと若者の物語であったドラマに対し、漫画では皇帝が義姉との愛憎入り混じる戦いや皇后との愛に主体的に関わっている。
ドラマでは最後に改心して身を引くというステレオタイプな悪役のユル王子母子であったが、マンガでは過去の罪を直視しながらも、ふてぶてしさを保っている。このポジションは珍しい存在である。過去を反省せずに悪事を繰り返す悪人か、罪を認めて主人公の信奉者に豹変する節操なしに二極化する傾向がある。ドラマではシン王子派とユル王子派に人気を二分したものの、ユル王子派からすればユル王子が可哀想すぎて救われない展開であった。マンガのユル王子のラストも自意識過剰すぎて別の意味で可哀想であるが、その自信と明るさは救いである。林田力
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