2012年1月27日金曜日

東急不動産とサブプライム

安部芳裕講演会第二部。新自由主義は貧しい人から金持ちに所得が移転した。トリクルダウンセオリーは誤りで、実際はトリクルアップであった。
米国では投資銀行が増える。投資銀行は企業向けの証券会社。世界恐慌の反省から商業銀行の証券業務を禁止していたが、撤廃される。預金が投機マネーに組み込まれる。日本の再開発ビルも証券化され、ウォール街の銀行が持ち分を持っている。
アメリカの住宅ローンはノンリコースローンである。物件を渡せば債務はなくなる。サブプライムローンの大半が返済不能になることは銀行は分かっていた。小口証券化してリスクを投資家に転嫁した。銀行はドンドン貸し出しを進めた。信用膨張が起こり、サブプライムショックになる。しかし、サブプライムショックで銀行は損していない。天文学的な金を稼いで逃げている。損をしたのは世界中の投資家である。小口証券化したので銀行は抵当権を持っていないが、持っていると嘘をついて物件の差し押さえをしている。それが露呈して訴訟になっている。
また、銀行はサブプライムローン証券の暴落を知っていて販売したとして、投資家から訴えられている。
林田力コメント。不利益事実を隠して問題ある商品を販売することは東急リバブル東急不動産と同じである。
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アメリカでは刑務所ビジネスが注目される。囚人を安く奴隷労働している。
これからクレジットデフォルトスワップが起こると懸念される。連鎖的に破綻する可能性がある。
世界の金融の中心地はロンドンのシティ。中央銀行は銀行を救済したが、銀行は公的資金で新興国投資などマネーゲームを繰り返した。いくら財政出動しても実体経済は回復しない。民間の債務縮小で政府の債務が増大した。
アメリカでは中産階級が増大し、生活保護に相当するフードスタンプが急増。米国は実質的に破産している。債務の返済は不能である。どうにもならない状態である。大原則として借金で借金を返すことはできない。これ以上の財政出動はできない。
ドルの基軸通貨体制の崩壊。イラクは決済通貨をユーロに変えたが、イラク戦争によって戻した。しかし、ロシアがルーブルを決済通貨にした。中国はドルを商品に変えている。新興国や東南アジアなどで元での貿易決済を始めた。日本の野田総理も日中貿易で円や元での決済を提唱した。良いことであるが、アメリカの反応を考えているのか心許ない。ドルが崩壊すると一番困る国は日本である。
ギリシャやイタリアに一番債権を持っている国はフランスである。これがフランスの格下げの背景である。ユーロ危機では日本や米国の金融機関も損失を被る。
欧州中央銀行は量的緩和の第二段を開始した。ツケを国民に回して銀行を救う構図は変わらない。政府の債務残高は増えていく。その結果、増税や緊縮財政、公的資産売却になる。民営化というと聞こえがいいが、共有財産の私物化である。新しい形のエンクロージャーである。
林田力コメント。その典型が東急リバブルへのかんぽの宿施設転売である。何らの公共性も効率の増進もない。国民の資産を食い物にした企業の金儲けである。
もともとギリシャはユーロに入れる国ではなかった。赤字が多すぎたが、粉飾決算でごまかした。そこには金融資本のコンサルティングがある。危機に乗じて金融資本がヨーロッパを乗っ取ろうとしている。
新興国は金融資本の投機マネーの流入で成り立っているが、引き上げが進んでいる。世界超恐慌が起こる。恐慌が起こると全体的に没落するが、富が一握りの富裕層に移転する。富裕層の支配力が強まる。
オキュパイ・ウォールストリート。我々は99パーセントが合い言葉。始まりはアラブの春。リーマンショックで投機マネーが資源に向かった。そのために食料の価格が高騰した。チュニジアは米国の傀儡政権であった。エジプトにも飛び火した。アメリカの人権NGOがエジプトの民主化運動を支援した。エジプトの民主化運動の基盤はフェースブック。CIAのような政府機関は報告義務があるが、民間組織は補助金だけ出して政府機関ほどの報告義務はない。米国では諜報活動も民営化されている。アラブの春はアメリカの仕込み。既存の国家権力弱体化に入り込むものが新自由主義。新しい東インド会社の復活である。

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