2011年12月18日日曜日

景福宮の秘密コード上巻

朝鮮王朝の宮廷を舞台とした歴史小説。主人公は下級の司法役人で宮城で起きた連続殺人事件を捜査する。背後には保守的な儒学者と実用学派の争いが描かれる。中国のサクホウ体制下で平和を保ったイメージの強い朝鮮であるが、北方遊牧民の襲撃や宗主国風を吹かす中国との緊張関係など独立を維持する苦労も描かれる。
本書からダン・ブラウンのダヴィンチ・コードを連想する。陰陽五行説や魔法陣、王宮の建物に隠された寓意が事件の鍵を握る。ダヴィンチ・コードの主人公は象徴学の研究者であったが、本書の主人公は田舎育ちの無学者で周囲の学者の教えを受けながら知識を得ている。五行説などの詳しい知識のない読者層と同じレベルであり、読者と近い目線で謎が明らかになるため、引き込まれる。林田力
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