2011年12月1日木曜日

平成18年12月2日に支出された事実

(3) 平成18年12月2日に支出された事実の判明時期
 本件では、控訴人らが平成18年12月10日に監査請求した公金支出行為のうち、一部の行為が平成17年12月2日に行われていたとされ、却下されたが、監査請求日がわずか1年より8日経過しただけである。しかも、その支出行為が「平成17年12月2日に支出された」という具体的日時は、住民訴訟以前には全く開示されなかった。
 原告らの監査請求に対して世田谷区監査委員が作成した甲55号証(「世田谷区職員措置請求監査結果」)には、原告の監査の対象となる公金支出行為の、日時、内容、金額の明細を明らかにする具体的な開示もなく、「一部の行為は1年以上前の行為であるから監査の対象にならない。」との指摘すらない。
 
 本件住民訴訟を提訴した手続きにおいても、被控訴人の答弁書添附の参考資料では支出日が「平成17年12月13日支出」と記載されており、その後裁判所の釈明を経て後日、「平成17年12月2日」と訂正された経過がある。
 http://hayariki.net/futako/110422jyunbi.html
 このように、個別の財務会計行為の具体的日時、金額支出内容の明細が、ほとんど明らかにされないままに、住民訴訟を提訴せざるを得なかった実情を詳細にみるならば、「当該普通地方公共団体の一般の住民が相当の注意力を持って調査すれば、客観的に見て監査請求するに足りる程度に当該行為の存在及び内容を知ることができた」とは言えない。
(4) 結論  以上の通りであるから、平成18年2月の甲50号証作成時期について、「一般の住民が財務会計行為の内容を知り得た時期である。」と、前記最高裁判例を適用して、本件請求を「正当な理由があると言えない」とした原審判決は明らかに誤りである。
2 控訴審の審理進行
 この点は、法令の解釈、最高裁判所判例解釈に関わる判断であり、原審の上告、上告受理申立事由に相当する重要な判断であるから、控訴人らが申請した原告X2の原告本人尋問申請を採用し、平成18年2月の甲50号証作成時の経緯、及び当該時点において一般の住民が何を知り得たかにつき、事実経過を慎重に審理した上で、原判決を取り消すべきである。

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