2011年11月6日日曜日

渋滞を激化させる二子玉川ライズ

(6) 本件再開発事業の「目的」と公共的利益への貢献

ア はじめに

本件再開発事業の「事業計画書」(甲53)では,本事業の目的を「都市基盤の整備と併せて駅周辺の商業及び業務の活性化を図ると共に,大規模未利用地を活用して土地の合理的な高度利用と都市機能の更新を行い,水と緑の豊かな自然環境と調和した安全で快適な居住機能を含む複合市街地の創出を図ること」としている。

以下これらの点を検討していく。

イ 都市基盤の整備

都市基盤施設とは,一般に,道路・街路,鉄道,河川,上下水道,エネルギー供給施設,通信施設などの生活・産業基盤や学校,病院,公園などの公共施設を意味する。

本件再開発事業においては,前述したとおり道路とわずかな公園以外,都市基盤施設は全くない。道路については事業地内道路(この整備は当然)の他,関連事業として放射4号線(玉川通り),補助125号(玉堤通り)の拡幅,補助49号(駒沢通り)の整備などが計画されている。これらは本件再開発事業による人口集積,交通需要の増大に対応する最低限の施策である。すなわち前記の「手引き」にいう「都市基盤に対するマイナス面の影響への対策」の域を出るものではなく,しかも拡幅・整備区間は限局的で対策として十分なものかどうかも検証されていない。
http://hayariki.net/futako/appeal101111.html
他方本件再開発事業周辺地域では二子橋を起点とする玉川通りの交通渋滞問題が整備課題とされてきた(昭和58年基本構想,乙8・11頁など)。本件再開発事業はこのような地域の公共的な課題の解決の貢献するものとはなっておらず,むしろ渋滞を激化させる要因となるおそれが高いものである。

本事業は都市基盤整備(前記「手引き」のいう「都市における諸活動の効率化」)のため貢献したとは到底評価し得ないものである。

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