2011年9月19日月曜日

財務会計法規上の義務:二子玉川ライズ住民訴訟控訴理由書

「住民訴訟における違法性の承継」の問題は,先行行為も含みうる広い概念で住民訴訟の対象を捉えることで解決しうるとする学説,すなわち,住民訴訟の対象を「財務会計上の処理を直接目的とするもの」に限定せず,「財務会計法規に違反する行為は当然含まれる」ものとする考え方と共通するものとされる(甲149・641頁以下)。

上記最高裁判決以降の判決では,以下に見るように,財務会計法規上の義務を広く解して,先行行為との関係で財務会計行為を行う職員がいかなる義務を負うかが検討されている。

�地方自治法2条14項(自治体は事務処理に当たって,住民の福祉の増進に努めると共に最小の経費で最大の効果を上げること),地方財政法4条1項(自治体の経費はその目的を達成するため必要最小限度を超えて支出してはならない)を財務会計法規として,その違反を理由に,先行する知事の埋立免許に基づく公金支出差止を認めた泡瀬干潟公金支出差止当請求事件判決(福岡高裁那覇支部平成21年10月15日)
http://sky.geocities.jp/hayariki4/hayariki4.htm
�地方自治法138条の2の執行機関の職務誠実執行義務を財務会計法規上の義務と解して,「財務会計行為」の違法性を認めた佐志浜埋立公金支出差止等請求事件判決(佐賀地裁平成11年3月26日)

�無効な先行行為に基づく義務の履行として本件財務会計行為をしてはならないとの財務会計法規上の義務を認めた八ツ場ダム費用支出差止事件判決(水戸地裁平成21年6月30日)
http://www.hayariki.net/futako/futako2.htm
�当該普通地方公共団体の契約締結権者は,無効な委託契約に基づく義務の履行として買取のための売買契約を締結してはならないとの財務会計法規上の義務を負っているとした宮津市公金支出返還請求事件(最高裁平成20年1月18日判決)

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