2011年8月7日日曜日

アリアドネの弾丸四話

第一話でAIの凄さを見せ、第二話でAIの限界を描く。今回はAIを悪用した病院ぐるみの犯罪を描く。死因不明社会に対してAIを推進する立場から描かれているが、AIの診断結果が錦の御旗になってしまうことの恐ろしさも忘れていない。
AIでも解剖でも問題を見抜けなかったが、死亡した患者の手術前の画像を調査することで不正が判明する。島津はAIの成果と宣伝したが、真実を追求した白鳥・田口コンビの努力の成果である。原作では田口の麻雀仲間であった島津はドラマでは人情味に欠ける人物にキャラ変更されている。硬直的なAI信奉者の島津という存在を作ることで、AIは手段に過ぎず、大切なことは真実の追求であることを再確認させられる。
バチスタ・シリーズのドラマの特徴は原作とは異なるストーリーである。チーム・バチスタの栄光では真犯人が原作とは別人になっていた。
http://hayariki.net/
原作以上に活躍する白鳥の過去も明かされる。恋人を医療ミスが疑われる手術で亡くしたことが動機になっていると、警察の斑鳩から攻撃される。他人の過去を暴く陰湿さは、ただならぬ関係の笹井スミレからも否定されるが、白鳥は大きなダメージを受けた。田口の前で愚痴を言い、田口に励まされるという珍しい構図が展開された。
しかし、恋人の死に医療ミスの疑いがありながら真相を明らかにできなかった無念がAI推進の動機になっているということは、別に非難されることではない。白鳥のような立場の人物が死因究明を志すことは、自然な感情であり、十分に理解できることである。それが自分の問題意識であると白鳥は胸を張って主張すればよい。むしろ、個人的な思いや背景なしで、あれだけAI推進に燃える方が不自然であり、底意を疑われてしまう。林田力

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