2019年2月15日金曜日

からかい上手の高木さん

『からかい上手の高木さん』は少年漫画である。ほとんど西片くんと高木さんのやり取りで物語が進む。
アニメがヒットした。アニメでは高木さんのかわいさが注目されたが、漫画では意地悪顔に見えることもある。読み切り作品では、もっと意地悪顔であった。
高木さんは、からかうことにかなりのエネルギーを注いでいる。わざわざプールを見学したり、長時間隠れていたり。ほほえましい思春期を越え、一歩間違えるとヤンデレになりそうである。高木さんがそこまで西片くんに執着する背景は何だろうか。

2019年2月12日火曜日

十字軍物語

『十字軍物語 第一巻 神がそれを望んでおられる』は中世の大事件である十字軍を描いた歴史物語である。主に西欧側から描く。
本書は世界史の教科書的な定説とは異なる視点を出している。カノッサの屈辱は神聖ローマ帝国皇帝がローマ教皇に屈した事件であるが、破門が許された後に皇帝は教皇を追い詰め、教皇の立場は不安定になった。その教皇の権威を強めた策が十字軍の呼びかけであった。
また、イスラム教徒はカトリックに比べて異教徒に寛大だったとされる。「剣かコーランか」は誤りで、「剣かコーランか貢納か」が正しいという話は今では逆に有名である。カトリックよりも相対的に寛大であることは本書も否定しないが、貢納さえすれば自由ではなく、様々な面で差別される二級市民の立場に置かれたとする。
逆に十字軍は異教徒を虐殺したイメージが強い。現実にエルサレム占領後などで虐殺が行われた。しかし、異教徒の居住を認めた十字軍国家の為政者もいたという。
十字軍は攻める側も攻められる側もグダグダ感がある。戦況は十字軍に有利に進み、個々には名将の活躍もあるが、迷走や無駄も目につく。アレキサンダー大王のような英雄の征服事業のような話ではない。日本史で言えば豊臣秀吉の朝鮮出兵を連想した。
著者は現代のパレスチナ問題を問題意識として持っている。イスラエルはアラブ側からみれば十字軍国家そのものに映る。

進撃の巨人28

進撃の巨人28巻は、国と国との交渉で始まる。物語序盤のコミュニケーション不能な巨人が一方的に攻撃してくる展開からは様変わりしている。
日本を連想させる国が登場する。利に聡い民族性と描かれる。相手の犠牲の上に自己の利益を得るならば浅ましい拝金主義者である。これに対して相手の求める価値を提供して代わりに利益を得るならば相互主義が成り立つ。このようなビジネス感覚からエコノミックアニマルと言われるならば、それは誉め言葉になる。
ミカサ・アッカーマンのルーツが明かされる。これはエレンの謎と関わるのだろうか。それとも独自のエピソードになるのだろうか。
エレンは何を考えているか分からない。同期生からも疑念が生まれる一方で、その外に信奉者が生まれる。皆が同じ方向で目の前の問題解決に向けて一致団結して頑張るという展開ではない。本作品は週刊少年ジャンプ編集部に持ち込まれた際にジャンプらしくないと言われたという。

2019年2月11日月曜日

ハンチョウ

ハンチョウはカイジのスピンオフ漫画である。高級料理ではないものが極上のグルメとなっている。値段と味が比例するという浅ましい拝金主義的な価値観を嘲笑う作品である。
一日外出券で出発すると、どこかの公園で解放される。公園周辺のグルメスポットを満喫する。これが基本型である。毎回別の場所の話にすることで、このワンパターンはかなり続けられそうである。ところが、第1巻の段階でワンパターンから外れる。地下労働の話が出てくる。
それにしても一日外出に際しては一人か二人の黒服が監視につく。黒服の人件費を考えると割に合わない。地下労働というシステム自体が価値を産み出しているのか疑問である。労働者が自発的に働きに行くことが貴重である。奴隷制から農奴制になり、資本主義労働になったことは生産性の向上の点で必然であった。

2019年2月10日日曜日

中間管理職トネガワ

中間管理職トネガワはカイジのスピンオフ漫画である。中間管理職の悲哀をギャグテイストで描く。
昭和の日本的社会では縦社会の序列は絶対であったが、トネガワは部下の信頼を得ようと四苦八苦する。そこが面白い。パワハラ体質のブラック企業で読まれるべきだろう。
トネガワは下を犠牲にして上におもねり、部下の信頼を失う。これは自業自得である。信頼回復のためにバーベキューを企画する。この種の企画は有り難迷惑なことがある。それよりも仕事で評価した方が良いのではないか。

2019年2月9日土曜日

ナルト28

ナルト28巻は、ナルトが二年半ぶりに木の葉隠れの里に戻ってくる。ナルトは里を懐かしがる。ナルトのような幼少期を送った人間は里に良い思い出を持たない人もいるだろう。ナルトは真っ直ぐだが、全ての人にナルトと同じようにすることは期待できないだろう。
ナルトは修行によって強くなっているが、他のキャラクターも成長している。孫悟空一人がどこかで修行して強くなる『ドラゴンボール』パターンではない。
暁との本格的な闘いが始まる。中忍試験では下忍と中忍、中忍と上忍の間に大きな差があると描かれていたが、主人公らの世代は比較的あっさりと突破しているようである。強力な外敵と闘う物語の展開上、やむを得ないと言うべきだろうか。
暁は我愛羅を狙う。我愛羅は風影となっていた。里の人々を守ろうとする意識を強く持つ存在になっていた。当初の我愛羅からすると大きな変化である。

2019年2月6日水曜日

ときめきトゥナイト5

『ときめきトゥナイト5』は父の小説の映画化と双子の王子探しの続きである。王子探しは一向に進まない。情報を明らかにしないのだから当然である。隠蔽体質は業務効率を阻害する。
結局、王子は見つけようかない状態であった。無駄な調査をさせられたことになる。働き方改革が課題になっている21世紀ではモチベーションを下げるやり方である。
吸血鬼と言えばドラキュラ伯爵という領主がいた。
コミックスでは余白にキャラクターの絵が描かれている。『りぼん』では前回までのあらすじなどが掲載されるスペースである。その絵が可愛らしい。

江藤鈴世は市橋なるみに出会う。なるみは第二部の主人公であるが、早くから登場していた。